- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061158368
作品紹介・あらすじ
知的生活とは、頭の回転を活発にし、オリジナルな発想を楽しむ生活である。日常生活のさわがしさのなかで、自分の時間をつくり、データを整理し、それをオリジナルな発想に結びつけてゆくには、どんな方法が可能か? 読書の技術、カードの使い方、書斎の整え方、散歩の効用、通勤時間の利用法、ワインの飲み方、そして結婚生活……。本書には、さまざまなヒントとアイデアが、著書自身の体験を通して、ふんだんに示されている。
累計部数118万部超!! 講談社現代新書史上最大のベストセラー!!
「この本で私が意図したことは、本を読んだり物を書いたりする時間が生活の中に
大きな比重を占める人たちに、いくらかでも参考になることをのべることであった。
私は読書論とか学者の伝記を読むのが好きである。そして『なるほど』と思われたことは
自分でも工夫してみた。真似してよかったものもあるし、真似しきれなかったものもある。
(中略)そんなことを体験に即してのべてみたいと思った。(中略)
知的性格についての本が、現代の読者のためにも必要なのではないか、と思ったのは、
二十数年前に読んだハマトンの『知的生活』を数年前によみかえし、去年と今年また読みかえして非常な啓発を受けたからである。
上智大学の若い同僚たちや、大学院の学生たちにもすすめたところ、この人たちも非常な感銘を受けたようであった。
確かに知的生活に対する具体的なアドヴァイスが現代でも求められているのである」 はじめにより
日常生活の中で、頭の回転を活発にし、オリジナルな発想を楽しむ。それが「知的生活」
改めて2010年代に生きる私たちに本当にたいせつな生活スタイルです。
時間に追われる現代人が、頭を活性化し、ユニークな発想を生み出すにはどうすればよいのか?
パソコン・スマホが普及するはるか以前、1976年に発行された本書ですが、そこには依然として「使える」ヒントが満載です。
多忙な日々でいかに自分の時間を作り、データを入手・整理し、それをオリジナルな発想にまで高めて行くのか──。
むしろ本書が提示するさまざまなヒントは、情報氾濫の時代である現代にこそ、ますます有効なものになっています。
ビジネスにも、またプライヴェートの充実のためにも必読の、現代人のための永遠のロングセラーです。
感想・レビュー・書評
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●若かりし時代に読んだ本で、座右の一冊です。
●私は読書が好きで、先人に学ぶ事や擬似体験する事が人間形成に役立つと考え、色々な本を読んできました。そのように、読書する事の意義を考えていた頃に、この本に出会い、その後の読書姿勢に役立ちました。
●共感した点を少し書きます。「①知的な生活が細々とでも続いている確実な外的指標としては、少しずつでもちゃんとした本が増えているかどうかを見るのが、一番簡単な方法である。②十年間に一冊も本らしい本を買わなかった、ということは、この人は日常生活のみをやって過ごしたということをなので、知的生活はなかったと言ってもよいだろう。③知的な生活が細々とでも続いている確実な外的指標としては、少しずつでもちゃんとした本が増えているかどうかを見るのが、一番簡単な方法である。④あなたは繰り返して読む本を何冊ぐらい持っているだろうか。それはどんな本だろうか。それがわかれば、あなたがどんな人かよくわかる。しかしあなたの古典がないならば、あなたはいくら本を広く、多く読んでも私は読書家とは考えたくない。」長くなったが、今でも私の読書の座標軸です。
●この本を早く読む事が出来てよかったと思っています。前述した他にも著者の経験談を元に参考になることが沢山あります。読書が好きな人に読んで貰いたい一冊です。蛇足ですが、本書は講談社現代新書史上最大のベストセラーだそうです。 -
久々に再読。もう46年前の著作ということで、後半のノウハウ的な部分は、色々な意味で時代性を感じる点も少なくない。が、「過去の成功例をそのままマネしても、意味がない」ということは、著者自身がそもそもちゃんと書いている。この点を念頭に置きつつ、どう応用できるかを考えながら読めば、今でもとっても参考になる1冊。
本書のなかでより普遍的なメッセージは、前半部分だろう。分かったつもりにならない・分かることを恐れる「知的正直」の大切さや、自分自身の古典を作ることの意義は、著者自身の読書遍歴や当時の世相も交えて具体的に語られているがゆえに、かえって古びない。 -
再読。人生の楽しみは読書ができる環境があれば充分だと思う。
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この本は1976年に発売されている。
私は、1982年頃の大学生の時に読んだと思う。
で、将来は、自分も知的生活に入るということを、本気度はともかく、一つの目標にしたものだ。
で、時は流れて38年後の今、理想とは随分と違うようで、本に囲まれた生活になどなっていない。
本はほぼ図書館から借りて読み、時々買った本はブックオフに持っていく。
しかし、ブクログがあり、きちんと登録すれば、読んだ本はすぐに出てくるので、38年前には想像もできないような便利なツールが今はある。
感謝、感謝、大感謝!
まあ、今後も出来るだけ、読書は続けていきたいものである。 -
お金がなくても本を買おう、時間がなくてもやりくりして本を読もう。そういう基本的スタンスは、この本に影響されて身についたものだと思います。今の自分をかたちづくっている、自分にとって意味のある本のひとつです。(1997年頃読了)
【以下2018年5月26日追記】
ふと、本棚から取り出してペラペラめくってみました。ああ、なつかしい。
この本でカードシステムということを知って、大学時代、必死にカードを作ったものです。ただ、途中からカードを作ることが目的化してしまい、結局研究はものになりませんでした。なんのためにカードを使って研究するのか、考えが浅はかでした。
そのことに対する自戒として一文引用します。「いいことをしている気になっているのだから、時間を浪費しているという反省がない」(162ページ)。
これは、今の自分にも当てはまります。仕事でも日々の読書でも、一見役に立ちそうに見えて、実は時間の浪費に過ぎないことに注力することはよくあることで、すこし視点をずらして冷静に考えたら気づけるはずなんですが、有益なことを一生懸命しているという気分になってたら、なかなか気づけないんですよね。
逆に、時間の浪費に見えるけど、実は有益だということもあります。たとえば、哲学の原典を通読すること(ま、最近私は翻訳で読んでますが…)。哲学事典や解説書で十分なように感じられますし、なんなら、ネットの要約などを見たら内容はモノの数分で把握できてしまいます。なのに、数週間、下手すれば1か月以上も時間をかけて小難しい文章を読む。これは本当に価値があることなんです。このことをどう表現したら他人に伝えられるかよくわからないのですが。
今回、久々にぺらぺらめくってみて、知的生活を充実させるにあたっての時間の使い方がいろいろ気になりました。 -
渡部昇一さんの考え方が好きで憧れを持って読んでみた。知的生活を行うための態度として特徴的と感じたのは「分からないことを恐れないこと」と「静かなる持続」の2点だった。
簡単に言えば、僕らは「勉強」をする時にその成果に対してせっかちになりすぎているのかもしれないな。と本書を読んでいて気付かされた。
結果は後からついてくると信じて、知に大きく投資する勇気を持とう。 -
初版は1976年4月発行。時折読み返しているが、読むたびに新たな発見がある。
本書は知的生活の肝を「本との関わり」と定義しており、書斎の設計図まで提示されている。本をネットに置き換えて、有効な活用方法を考えるのも面白い。 -
期待して読んだが、自分にとっての学びは少なかった。本書は著者の考えや習慣等をまとめたものなので、必要な部分だけ読めば良い。それ以外は参考程度に流し読みするか、飛ばしても良いと思う。
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おもしろい。
知的な生活を送るためには一体何が必要かを具体的に説明している。時代が古いからか相当男尊女卑、自己中心的記述があるが、そういう点を割り引いてもおもしろい。
感謝することも大切ですね。
勉強になります
本を読んで楽しみながら成長...
感謝することも大切ですね。
勉強になります
本を読んで楽しみながら成長していきます ^_^