ガラスの城 (講談社文庫)

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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061315983

感想・レビュー・書評

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  • 社員旅行中に亡くなった男性社員の事件を2人の女性の目線から描いた作品。
    登場人物が多く最初は混乱したが結末もしっかり驚きがあり楽しんで読めた。

  • 社会派ミステリということは知っていたけど、エリートサラリーマンの出世欲や、強かなOLの描写が抜群。
    手記という形式を利用した仕掛けも思いきったもので、久しぶりに読みながら「えっ!」って声出た

  • 上司の殺人事件の謎を追う2人のOLの手記による話。
    ミステリーとしては地道な謎解きの話。
    当時の会社様子、女性の地位などが面白ろく、男性の補助的な仕事な故によく観察をしている。

  • 読んだことないかと思っていたら、読んだことありましたw。
    でも、色々細かい部分は忘れていたので。。
    途中の展開で「えええ?」となった私はまあまあ楽しめているとww。
    手記がそんな風に使われてたなんて。。
    すっかりセイチョウに騙されたワテクシ。。
    楽しめましたw。

  • 松本清張女性主人公ものといえば、米倉涼子様主演シリーズばっか思い浮かぶわけですが、実は原作というかご本人の著書を読んだのはこれが初めて。んで、この本を読んだ限りでは、原作版の『黒革の手帳』や『けものみち』は米倉様の存在が醸し出している『女版蘇る金狼』的なけれん味というか変なハードボイルドテイストじゃないんだろうなー、と勝手に想像した。ちなみに米倉様わざとらしい貧相なメイクと演技で2番目の手記の女性キャスティングで映像化してほしいです(これでも一応米倉様のファンです)。
    で、せっかく複数視点の手記文学でもっと盛り上がりそうなのに、途中から何らかの理由で慌てて畳んだとしか思えない残念なラスト(すごい勿体ないって思った)には、むしろ余りに大胆すぎてびっくりした。
    で、何でそうなったんだろう、と考えていて、「松本清張には乙女(ジャンルではなく本来の意味での)モードがあって、それが入ると女性主人公ものを書き始めるのだが、これは書いてる途中で突然乙女モードが抜けてしまって『女の心理がわかんなくなった』ってなって話を畳んだ」という説が私の中で浮上した感じの一冊でした。
    いや、面白いことは面白いよ!(残念なラストも含めて)

  • 一流企業の課長が社員旅行で行方不明となり後に惨殺死体で発見さ​れる。
    課長の部下の2人のOLの手記という形で犯人やトリックを女性の​心理を交え推理していく。
    最後のドンデン返し等楽しめるが、前半の手記が実は...だった​り、手記の内容とは実は違う推理をしてたことが後でわかる等、ち​ょっと推理マニアの読者に対してはフェアじゃないじゃない?と感​じる部分もある。

  • 東亜製鋼株式会社の社員旅行で修善寺へ赴いた三上田鶴子。彼女はそこで販売課長の杉岡が女性と密会している現場を目撃するが、相手の女性は誰であるかまでは判らなかった。急用で先に帰京したはずの杉岡が行方不明になり、やがてバラバラ死体で発見される。次期課長ポストの争奪戦で社内が微妙に揺れる中、田鶴子は単独で犯人を捜し始める。


    あらま、引っかかっちゃったわ。という感じでまんまと騙されました(笑)
    女子社員の言葉遣いが現代ではあまり聞かない言い回しなので、時代色は感じますが、決して読みづらいという訳でも無く、逆にそれがいい風味になってます。古い作品ですが、今でも十二分に通用する内容だと思います。さすが清張。

著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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