完全対訳 トランプ・ヒラリー・クルーズ・サンダース演説集 何が勝負を決したのか? (星海社新書)
- 星海社 (2016年7月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061385931
作品紹介・あらすじ
熱狂を生んだ彼らの「演説」がアメリカの歴史をつくっていく!
2016年の大統領予備選挙はアメリカ史上に残る、誰にも予想できない展開をみせた。一体、アメリカでいま何が起きていて、これから何が起ころうとしているのか。それを読み解く鍵は、「演説」にある。「演説」は、古代ギリシアから継承された民主主義を支える礎である。本書には、アメリカ人の心をつかんだ4人の大統領候補の出馬表明演説をオリジナルの英文と完全対訳で収録している。彼らのどんな言葉が人々を熱狂させ、何が勝負を決したのか。大きな転換期に差し掛かっているアメリカが抱える問題はこの「演説」にこそ表れる。選挙戦の最初期から渦中で取材を行なってきたジャーナリストである著者が「演説」を通してアメリカの今を読み解く。
感想・レビュー・書評
-
ヒラリーとトランプを比べると、トランプが圧倒的に「俺ら目線」で語っているのがわかるし、ヒラリーのほうは「ガラスの天井というけれど、薄いガラスの床に立っている俺らは?」という層への言葉かけがどれほど具体的にあったかは、微妙なところ。トランプは「俺が交渉してやる。まかせとけ」と自分の言葉で話している感じがして、保護しようとするより引っ張っていこうとするところに差を感じる。
結局、「どんな政策とか頭の良さとか、政治家は政治をはじめたらコロコロ状況によって変えたり、ずるいことしたり、言説を捻じ曲げたりするのは当たり前なのだし、未来はどうなるかはわからないのだから、一番自分らしいっぽい奴、本音で語りそうな人に入れよう」になったのでは。
クルーズは読んでみて驚くべき宗教家という感じで、昔、渡部昇一が「アメリカは戦前の日本が裸足で逃げ出すほどの狂信的な国ですから」と言っていたのをおぼろげながら思い出す。
予備選受けする極左候補を避けるためのスーパーデリケートという制度とかは知らなかったので勉強になった。
この本ではサンダースが一番よかったし、多分自分ならサンダースかトランプに投票しそうだと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で借りた。
英語と日本語訳が載ってて、演説の背景も説明してあり、すげー良い本だ。