英語の発想: 翻訳の現場から (講談社現代新書 686)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061456860

感想・レビュー・書評

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  • 昭和58年刊と古いせいか、かなり読みづらいのですが、でも読んで良かったです。
    私にとっては目からウロコな本でした。

    英語を話す時や、日本語を英語に変換するとき、いつも言外のニュアンスが伝わらないような気がしていましたが、それは日本語が「不可欠な辞を通して話し手の気持ちと結びついている」からだと、この本を読んで気づきました。
    たとえば、「次郎に行かれた」という文に暗示されている非難めいたニュアンスが、英語に書き換えた時に抜け落ちる理由が、日本語の共感話法という特性に起因する、というところなど、今まで思いもよりませんでした。
    他にもいろいろ興味深かったです。

    私は頭のてっぺんからつま先までどっぷり日本人で、言葉や文章を組み立てるとき、日本語の特性に非常に支配されているんだなぁと思い至りました。
    英語の論理的な感じの方が好きだし、そっちの方が生きるのに楽だったなぁ、などと思ったりもして、いろいろと考えさせられました。

    とても読みづらいので★3つにしましたが、内容はとてもおもしろいので、おすすめです。

  • 文法が好きなので、興味深く読めた。意訳の発想方法など。

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著者プロフィール

安西徹雄 (あんざい・てつお)
1933年、松山市に生まれる。
愛媛大学文理学部卒業。
上智大学大学院文学研究科博士課程修了。
英国バーミンガム大学シェイクスピア研究所留学。
上智大学文学部英文学科教授を経て、現在、上智大学名誉教授。
シェイクスピアを中心として英文学の研究・教育に
あたる一方、演劇集団「円」を拠点に演出を手がける。
著書
『シェイクスピア——書斎と劇場のあいだ』(大修館書店)
『シェイクスピア劇四〇〇年——伝統と革新の姿』(NHKブックス)
『仕事場のシェイクスピア——ある伝記の試み』(新潮社刊、現在、ちくま学芸文庫)
『この世界という巨きな舞台——シェイクスピアのメタシアター』(筑摩書房)
『英文翻訳術』(ちくま学芸文庫)
『彼方からの声——演劇・祭祀・宇宙』(筑摩書房)ほか

訳書
ピーター・ミルワード『イギリスのこころ』(三省堂選書)
ピーター・ミルワード『シェイクスピアの人生観』(新潮選書)
イアン・ウィルソン『シェイクスピアの謎を解く』(河出書房新社)
ピーター・ミルワード『愛と無—自叙伝の試み』(人文書館)
シェイクスピア『リア王』(光文社古典新訳文庫)ほか

「2007年 『愛と無 自叙伝の試み』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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