日野富子: 応仁の乱に生きる (講談社火の鳥伝記文庫 89)

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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061475892

感想・レビュー・書評

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  • 小中学生向けに書かれた室町幕府第8代将軍足利義政の正室だった日野富子さんの生涯をザクっと描いた本。
    シンプルに読めるので、大人が「日野富子って誰だっけ?」ってときにも重宝できる本。

    けっきょくこの時代の歴史に残る女性ってのは、自分の息子を次期将軍とか次期天皇にしたいと思って、具体的にダークサイドなことすら決行するような人が多いんだな…。

    頼りない夫は将軍継承問題やら幕府要人のお家騒動やらで応仁の乱が起きても、宴会やら家出先の別荘(銀閣)作りにいそしんで妻も政治もポイ。

    息子も若くして将軍にさせて過保護に育てたから、日頃の運動不足と酒の飲み過ぎがたたって六角討伐の途中で病死。
    結果は何も残せてない。

    一番苦労したのは、京都市民をはじめとする一般ピープルたちであろうと思いました。
    地方のお侍さんたちも上の人たちの内輪もめに何年もかり出されてメイワクだったと思う。

    自分たちの特権を守ろうともがいでただけっぽいもん。
    そりゃ~室町幕府ってパッとしないよなぁ~って思いました。

  • (1994.04.03読了)(1994.03.30購入)
    応仁の乱に生きる
    (「BOOK」データベースより)amazon
    足利八代将軍義政の夫人日野富子。政治をおろそかにする義政にかわり、わが子を将軍につかせ、その権威を死守した。11年もの長い応仁の乱の中でたくましく生きた女性のすがた。

  • 足利八代将軍義政の正妻として、何も自分では決めることのできない優柔不断な夫に代わり、政治にも戦いに於いても主導権を握り、賢く、たくましく生きた日野富子。
    義政に関しては、全くといってよいほど魅力のかけらも感じられず、情けない男なのだが、そんな夫を一生懸命支え、頑張って口を出し過ぎたがために、悪女というレッテルまで貼られ、気の毒なことこの上ない。
    愛情を注いだ息子の義尚を、続けて義政までをも病気で亡くし、辛い思いをしながらも精一杯生きた姿が凛としてかっこいい。

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著者プロフィール

947年生まれ。図書館司書、中・高教員を経て作家に。現在も大学講師を務めながら執筆活動をつづける。「かまくらの尼将軍」「春日局」などの歴史物語、「ガンジー」「朝やけのランナー」「日野富子」「卑弥呼」などの人物評伝や伝記、また沖縄戦を取材した「ぬちどぅたから」などの作品多数。おもにノンフィクションの分野で活躍。

「2009年 『樋口一葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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