錬金術: 宇宙論的生の哲学 (講談社現代新書 1128)

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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061491281

作品紹介・あらすじ

認識の1つの型としての錬金術-。それは、地中海的な知であり、コスモロジー、象徴性、一元性を秘めた有機的汎生命論的な営為であった。近代知を脱構築する可能性をそのなかに探る。

感想・レビュー・書評

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  • ざっとの読了。途中目が文を追ってくれず。興味をもって手にとったのに、個人的にははごたえ。/「すべて(全)」と「一」の原理は錬金術の基本原理。対立物の一致と物質の相互変換の理論を確定するもの。/唯一者の軌跡の成就に当たりては、下なるものは上なるものの如く、上なるものは下なるものの如し/万物が一者より来り存するが如く、万物はこの唯一者より変容によりて生ぜしなり。/現代では、日野啓三「石の花」(「夢を走る」中公文庫)が錬金術の文学といえよう

  • ほっほーん。と、鼻を膨らませるくらいに感服した知見としては。
    ・南欧、アフリカ、アジアの接する地中海。
    ・魔術的アニミズム的有機的自然観→近代の機械論的自然観(ガリレオとデカルト)。
    ・隠蔽ー明晰。
    ・錬金術への祈りが精神修養へ。
    ・錬金術+錬心術=錬成術。
    ・地上のキリスト教。地下の錬金術。
    ・賢者の石は触媒。
    ・116p 救済という観点から考えると。キリスト教……神の恩寵による自己救済。錬金術……物質の闇からの神の救済。つまりは人間の努力。
    ・薔薇十字…………三位一体→三角→十字架→四角→回転→円=薔薇。
    ・煉獄←錬金術の過程。

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著者プロフィール

日本の作家、イタリアルネサンス文学・文化研究家、元関西大学文学部教授

「2021年 『カンパネッラの企て 神が孵化するとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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