なっとくする群・環・体 (なっとくシリーズ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 109
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061545724

作品紹介・あらすじ

群・環・体ってどんなもの?わかったようでわからない現代数学の重要概念を、名著者・野崎先生が明快に語る。

感想・レビュー・書評

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  • 群・環・体の入門書。 
    具体例から抽象的な定理への説明の流れが分かりやすい。
    物事を理解できたと実感出来るのは、それを感覚的にイメージ出来るようになった時だと個人的に考えているのだが、
    この本おかげで、フロベニウスの定理や準同型写像、正規部分群、環(または整域)としての多項式と整数の共通性などのイメージを捉えられたように思う。

  • 図書館で借りた。
    代数学の基本的なところを分かりやすく解説してくれる本。Web上でいくつかお薦めされている記事を見た。
    代数学と言っても、"さわりのところ"に留まる。著者もそれは意識されているようで、本のタイトルを「群・環・体」としたのもそういう側面らしい。
    大学1年生で躓いて困っている方にお薦めだ。

    私が高校の時は範囲外だった、整数の"mod"が出てくる。今では高校生も扱うので困る人は少ないかも知れないが、個人的にはありがたいポイント。要点も突いてくれている。

  • [第1刷]2011年2月25日

  • 大学レベルの代数学における入門書の導入として,高校数学にある程度通じていれば読み進められる本。参考文献にある新妻・木村「群・環・体入門」が次の本としてちょうどよいと思う。

  • 定期的に数学読み物読んどかないと世俗にまみれて脳が腐るので読んだ。何遍読んでも定義を忘れる「群・環・体」。

    このジャンルは数学っぽくて好き。「ユークリッド整域」とか「イデアル」とか付随して出てくる名前も中二感満載ですね。
    筆者の野崎先生が楽しそうに解説してる様子も微笑ましいです。定義を忘れる一番の原因は「環」の定義が導入する演算に対して非対称で恣意的過ぎるからかな、と思い出した。ほぼ足し算と掛け算を説明するためだけだよね?って思えます。

    流し読みだけどそこそこ楽しく読めました。

  • 『ガロア理論の頂を踏む』を読破していたが、私にとっては初めての代数系の教科書。あくまで大学レベルの数学書なので、決して易しくはないが、粘れば全て理解できるレベルだ。具体例を挙げながらの論述が教育的。群、環、体の定義以上に同値、イデアル、単元、整域、商などの数学的な概念の理解に時間がかかることに覚悟が必要。

    〈誤植情報〉
    p61 最下行τはν、また、(2)(3)が抜けている。
    p117 8行目のmはL
    p127 下から8行目の定理9は定理7
    p154 12行目の式の左辺のhはg
    p163 6行目のaはα

  • 学生からのリクエスト。
    2012年本館人気図書ランキングランクイン

  • 大学の時に習わなかったが、代数学というものに初めて触れた。簡単なことを難しく説明する学問という印象だったのだが、この本を1回読んだだけでは全く理解がデキないということである。定義を説明されているところを何度も読みやっと意味が理解できるという学問なのだが、この本は代数学としてはわかりやすいというamazonの講評に、一般的な代数学の本を選ばなくてよかったという感想である。ただ、こういう世界があるという点では非常に興味深かった。

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著者プロフィール

野崎昭弘

一九三六年(昭和一一年)、神奈川県生まれ。五九年、東京大学理学部数学科卒業。六一年、東京大学大学院修士課程修了。東京大学助手、山梨大学教授(計算機械学科)、国際基督教大学教授(理学科)、大妻女子大学教授(社会情報学部)、サイバー大学IT総合学部教授を歴任。現在,大妻女子大学名誉教授。専攻、情報数学。著書に『電子計算機と数学』(ダイヤモンド社)、『πの話』(岩波書店)、『とらんぷ』(ダイヤモンド社)、『計算数学セミナー』(日本評論社)、『詭弁論理学』『逆接論理学』(中公新書)、『計算機数学』(共立出版)、『数学的センス』(日本評論社)、『トランプひとり遊び』(朝日新聞社)、『はじまりの数学』(ちくまプリマー新書)ほか。

「2021年 『まるさんかく論理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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