源平の盛衰 (講談社学術文庫 1275)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061592759

作品紹介・あらすじ

平安末期の歴史の転換期にあって、源氏と平家の明暗を分けたものは何か。本書は保元・平治の乱から富士川の戦いを経て一ノ谷・屋島・壇ノ浦の合戦に至る平氏一門の栄華と滅亡、そして頼朝の挙兵と鎌倉幕府成立までを詳細に解説。また後白河法皇、平清盛や木曽義仲、源義経など歴史を動かした人物像を生き生きと描き、緻密な史料分析で『平家物語』の虚構も指摘。

感想・レビュー・書評

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  • 古書店で購入。
    『平家物語』の講義を聴く機会があったので、お供にと思って読んだのだけど、熊谷直実が何故出家したかという真相について(裁判の勝ち目がないと思って激昂したから)どちらからも同じ話が聞けて、なんだか楽しかった。

    こちらは『平家物語』というより、源氏から平家へ、また平家から源氏へと傾く戦の世の中で、どのように鎌倉幕府が幕府としての体を整えていったのかということを、出来事と人物を通して見ていっている、というように捉えた。
    虚構と史実の整理をしつつ、時に感情的にもなる一冊。
    深く読みきれていないので、再読前提。

  • 平家物語の時代に至るまでの平氏、源氏の流れや当時の歴史背景、また同時期に世界で何が起こっていたか等の記載はとても参考になりました。土地柄や人柄、武者とは何か、こういう知識があると物語や行為にこめられていた意味などがよくわかる気がします。平泉の歴史や当時の日本の「国」と言う感覚についても詳細に書かれており、とても興味深いものでした。あの時代の動乱を、少し離れた場所から見ていた人物のエピソードなども面白かったです。とても幅広く、深い内容なのに、書かれている言葉も優しく読みやすく、とても理解しやすいものでした。また、一つ一つの節が長すぎず、割と「今日はここまで読もう」と言うのがしやすくて助かりました…割と大事なので、こういうこと。

  • 基本的に元々概説書だったので、読みやすいし、この時代のイメージを掴む上で良書だと思います。

    複雑な時代なので何回か読んで身に付くような感じです。

  • 元は1シリーズの概説書だったらしいです。
    とてもわかりやすく、読みやすい本です。
    この時代を手軽に学びたい方必読。

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著者プロフィール

1931年生まれ。1953年京都大学文学部史学科卒。京都大学・龍谷大学・皇學館大学教授を経て、現在、京都大学名誉教授、文学博士。著書に『北条泰時』(吉川弘文館)、『源平の盛衰』(『講談社学術文庫』)、『日本中世政治史研究』(塙書房)、『平家物語の虚構と事実』(塙書房)、『源義経』(『平凡社ライブラリー』)、『人車記』(思文閣出版)、『兵範記』(思文閣出版)、『鎌倉時代政治史研究』(吉川弘文館)、『鎌倉時代―その光と影』(吉川弘文館)、『日本中世国家史論考』(塙書房)、『日本史の快楽』(『角川ソフィア文庫」)、『源平争乱と平家物語』(角川選書)、『壇ノ浦合戦と女人たち』(赤間神宮)、『戦中・戦後三高小史』(三高自昭会)などがある。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「2012年 『赤松俊秀著作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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