スウェーデン館の謎 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061818521

感想・レビュー・書評

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  • 国名シリーズ第2弾。

    この火村・アリスシリーズは、私は萌えませんが一般的にキャラ萌え小説だと思っていて、二次も読むのでそういった目線で見てしまいます。
    「アリスシリーズは本格推理小説だ!」「キャラ萌え・腐女子キメェwww」と思う皆さまはここでバックプリーズ。


    助手が一人称の推理小説は、語り手がそこそこ愚鈍でないと面白くない。そうは思うがアリスは割とその辺を超えていると思う。
    二次の美人さんでかわいこちゃんなアリスなら、まァ間抜けでも許されるが、実際の成人男性がこれはどうよ。
    あと、私は基本的に、原作にBL萌えしない派(原作にBL萌えした誰かが作った二次には萌える派)(ややこしい)なので、原作なのに無駄にBLアンテナに引っ掛かってくるヒムアリ描写が少しイライラします。
    これを本格推理小説として読む、そもそもBLアンテナを持たない読者の方々には、アレコレの描写は全く気にならないんだろうか。
    BLアンテナを電波OFFにして読んでみたいわ。そんな器用な人間に、私はなりたい。


    ヒムアリ以外の話をすると、たらしリュウの台詞が気に食わない!
    「今の妻とは、息子の母親だから一緒にいるんであって、自分の妻としてなら、つまりセックスをするなら別の誰かでも構わないんだ」
    と言っているように聞こえる!あれ?また被害妄想??


    えぇっと。推理小説のトリックとしては、オチから考えて、それが成立するように偶然を重ねて作った感じで、スッキリしませんでした。ごめんなさい。

  • 国名シリーズ第2作。
    招かれたログハウスで起こった殺人事件解決のために、わざわざ京都から友人:火村を呼ぶアリスはすごい。ログハウス、福島県にあるのに。個人的にはトリックが奇抜だな〜と思った。

  • 長編。前半には探偵役の火村が登場せず、作中人物である有栖川が活躍する。有栖川ファンには嬉しい展開。

    裏磐梯にひっそりと立つログハウス、その離れで発見される一体の死体。ところが、雪に覆われた地面には被害者と発見者の足跡しか残されていない。前日にログハウスに招待されていた有栖川は否応なく事件に巻き込まれていく…

    物語の最大の謎は雪に残された足跡のトリックなのですが、ちょっと無理があるように思えました。本当にそんなことがあり得るのか考えにくいほど、偶然と幸運にトリックが支えられているような気がします。火村−有栖川シリーズは短編の方がよくできているなぁ。


  • 足跡の謎が、限りなくフェアで美しく解かれる。爽快。良作。珍しく物語の半分以上過ぎてもなかなか火村が出演せず有栖川一人の視点だけで推理されるのもまた面白い。
    犯罪学者火村が、子供の扱いがうまく話し上手聞き上手だという新たな一面が見られる。

  •  推理小説家・有栖川有栖が、取材の為に訪れた裏磐梯のペンション。隣家はスウェーデン館と呼ばれる、童話作家の邸宅があった。
     主人・乙川リュウと知り合いになった有栖川は、スウェーデン館に赴き歓待される。
     しかし・・・・・・翌日、館の離れで、客人として招かれていた旧知の女性が、他殺体で発見される。発見場所にあった足跡は、被害者と第一発見者のものだけであり、犯人の足跡が、存在していなかった。犯人が使ったトリックとは!?

     中編やや長編よりですが、実質は完全に中編と言ってよろしいかと。
     作者ご本人が、登場人物として作中で活躍します(ワトソン役)。
     本筋とは別の流れが、ちょっと邪魔っ気なようにも思いますが、、、

  • 犯人と動機はわかったけど、方法が分からなかった。

  • 取材旅行で裏磐梯のペンションを訪れたアリス。オーナーから、隣にスウェーデン館と呼ばれ有名なログハウスがあることを知り、主人である童話作家の乙川リュウに紹介される。ログハウスに珍客として歓待されたアリスだが、その夜館で一人の客が殺害された。その事件には、足跡が足らないという大きな謎があった。乙川のスウェーデンの妻ヴェロニカの憂いをはらすため、アリスは巻き込まれた一員として事件の捜査に乗り出すが……。

    なんだか切なく、じっとりとした長編だった。ネタ的には長編ぽくないような気がするけど、その分人間模様がよかった。

  •  なぜか意外と読むのに時間がかかった。
     等々力さんが出したパズル、私も全然分からんかった…。

  • ああ、これは切ないよなぁ。
    もしも、という要素が
    あって欲しい作品でしたね。
    ある人が「ある要素」さえ持っていれば
    全ての諸悪の根源はなかったし、
    痛ましい事件さえ起きなかったわけで。

    まあ、もしかしたらわかるかもしれませんが
    やたらたてつく人間がいるので
    そこに「もしかして?」を見出せるかもしれません。
    謎さえ解けなくてもね。
    まあ、その予想はあたりです。

    あと罠の表現も出てきますが
    某それが本当だった作品とは違い
    それは途中で打ち消されますので
    ご安心を。

    さすがの火村も
    この事件に関しては言葉を
    つぐんでいます。
    仕方ないよね。
    あまりにも救いがなさ過ぎました。

    解決しても
    そこに爽快感は、ない。

  • 国名シリーズ2。短編集?と開いたら長編だった。
    なんだかなぁって感じしかしない話だけど、大地少年が生来の明るさを取り戻せたことだけが救いだった。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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