詩的私的ジャック (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061819412

感想・レビュー・書評

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  • メモ:動機と犯罪の構造が、「冷密」と対の関係になっているような気がした。
    犯人の動機は説明して分かってもらえるものなら初めから殺さない、という言葉に、ホワイダニット型のミステリに対するちくりとした批判精神を感じた。

    • kakapo1233さん
      あをだまさん、こんにちは。「犯人の動機は説明して分かってもらえるものなら初めから殺さない」確かに、常人?には、捕まるという危険を冒してまで、...
      あをだまさん、こんにちは。「犯人の動機は説明して分かってもらえるものなら初めから殺さない」確かに、常人?には、捕まるという危険を冒してまで、殺人を犯す人の気持ちは理解できないですよね。
      2016/01/04
  • 本作は推理を楽しむというよりは人間描写を楽しみました。
    あとは犀川先生と萌絵のやりとりが良い!
    犀川先生の哲学にも考えさせられることが多いし。

    人間の純粋さはベクトルによってこうも違うものか、と感じました。

  • 犀川先生がスーパーマンすぎてちょっと面白くなかったです。
    積極的に謎を解こうとしているわけでもないのに、人から話しを聞いただけで犯人やらトリックやらがすぐ分かってて、まぁ代わりに萌絵がバタバタしてたのかもしれないけど…私は不満でした…。

  • 萌絵がちょっとずつ大人になっていってる感じはする。
    動機はこうして文章にされれば分かったような気もするけれど、それこそ「他人に説明できて、理解してもらえるなら、人を殺したりしない」んだろうけれど。                                                                                                 

  • 接着剤。

  • S&Mシリーズ4作目。いつもより萌絵ちゃんが頑張ってた気がする。犀川先生と萌絵ちゃんの会話が面白い。ジョークの燕返し。犀川先生はあんこが嫌い。

  • 相変わらず犀川先生と萌絵の噛み合ってるんだか噛み合ってないんだか,意味のあるようで意味のある会話が最高である.

  •  S&Mシリーズの第4作目。
    とにかく、どんどん殺されていくな・・・という印象。
    そして、密室トリックの仕掛けがわかるようなわからないような、想像が難しかった。
    但し、犯人はわかりやすかった。
    犯人の犯行の意図はさっぱり理解できないし、被害者にも同情できるような魅力的な面が見えず、個人的に4作品の中では一番面白みが薄い作品だった。
    一点だけ、萌絵が犀川にしたプロポーズのくだりは面白かった・・・かも。

  • 第1章の最後に犀川創平は「一番のポイントはね、何のためにそんな密室を作ったかだ。HowよりもWhyだ」と自らに問いを突き付ける。その答えは何だったのか?

     『すべてがFになる』『冷たい密室と博士たち』『笑わない数学者』『誌的私的ジャック』と『S&Mシリーズ』を読み進めてきましたが、約20年前に発行された作品であることを差し引いたとても、説明的でスケールが小さく、次第に平凡になっていくように感じるのは私だけでしょうか?

     それでは恒例、犀川創平の名言集?「学ぶのは、それこそ、平等になるためだよ。」「馬鹿から馬鹿にされても、怒っちゃいけない。動物園のゾウとかキリンとかだって、人間のことをバカにしているかもしれないじゃないか。」「研究ってね、何かに興味があるからできるというもんじゃないんだよ、研究そのものが面白いんだ。目的を見失うのが研究の心髄なんだ。」

     何となく読者の期待や編集者の意見に合わせて間口を広げ、敷居を下げた結果として、奥の深さが感じられる所が、登場人物が時折つぶやく哲学的なだけになってしまっている所が、森博嗣さんらしくないと思います。そういう意味では満足したとは言えませんが、それでも続編を読みたいと思わせるところは流石ですね。

  • 図書館で借りた本。
    S&Mシリーズの4作目。
    S女子大学キャンパス内のログハウスで、女子大生の絞殺体が見つかった。
    現場は完全な密室で、被害者は下着姿で腹部に一本、ナイフで切られた跡があった。
    その2ヶ月後、今度は別の大学の液体窒素用ポンプ小屋で、同じように女子大生の絞殺体が発見された。同じように下着姿で、今度は腹部にZのような切り傷が残されており、やはり密室だった。

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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