- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061825680
作品紹介・あらすじ
夏休み直前、僕が出会ったのは「探偵伯爵」だった!いつも真っ黒な服装で、奇妙な行動をとる、アールと名乗る探偵と新太は友達になった。夏祭りの夜、新太の親友ハリィが行方不明になり、数日後にさらにもう一人。仲間で作った秘密基地に意味ありげに残されていたトランプ。ついに新太に忍び寄る犯人の影に伯爵が動く。
感想・レビュー・書評
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最後でやられました。そう来るのか。
たった一つの条件を引っ繰り返すだけで、ここまで様相が変わっちゃうんだ。
人間の認識能力や、理解力というのは、なんて脆弱なんだろう。
そして、ことばの魔力というのは凄まじいんだな。
と、ここまで書いて、先が書けなくなっちゃいました。
森博嗣氏曰く「書いた時点で、内容には関係なく、全てネタバレである」なのです。
その時に感じた気持ちを書くだけでも、ネタバレには違いない。
それが、Main-Trickの種明かしなんかじゃなくてもね。
そして本作は、その傾向がより際だったものであることは間違いない。
もうね、最初の段落で書いたことですら、ヤバいんですよ。
それくらい、この作品は繊細な構造になっています。
とりあえず、登場人物たちがとても魅力的です。
会話が非常に切れ味が良く、スイスイ読み進んでいくことが出来ます。
小学生を主人公に据えたことで、会話の質が格段に上がってるように思いました。
もちろん、それは幼稚って事ではないです。
森氏の作品で、そんなことになるはずは無いですからね。
いや、それにしても、最後で本当にガツンとやられました。
しつこいようですが、それくらいに衝撃的だった。
古典的じゃん、なんて言われそうですが、そんなの関係ないのです。
重要なのは手法なのではなく、その使い方なのですから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説
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友だちが死んでるし主人公も襲われそうになったけど、小学生視点なので全体的にのほほんとしていて、一夏の思い出、みたいな雰囲気。それが最後の2ページで印象がガラッと変わる。人間の醜さから目を遠ざけてはいけない。ひょえぇ!こういう話だったのね!
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まるで,森氏を子供にしたかのような語り口,最後にちょっとした仕掛けもあって,面白かった.事件自体はかなり恐ろしい結果で,現実とはこんな風だなと改めて思った.
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親友が連続して行方不明に。新太と伯爵の調査がはじまった!
ミステリーランドの傑作がノベルスに!
夏休み直前、僕が出会ったのは「探偵伯爵」だった!
いつも真っ黒な服装で、奇妙な行動をとる、アールと名乗る探偵と新太は友達になった。夏祭りの夜、新太の親友ハリィが行方不明になり、数日後にさらにもう一人。仲間で作った秘密基地に意味ありげに残されていたトランプ。ついに新太に忍び寄る犯人の影に伯爵が動く! -
新しい森ワールド。雰囲気も良く面白かったです。
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ミステリーランドシリーズは割かし好きです。
今の子どもは贅沢だなぁと思う。作家陣豪華過ぎて。
でもまぁその分難しいか?
子どもの頃に読んで、大人になってからも読んだらいいんじゃないかなー -
積ん読消化。ノベルスが出てすぐ買ったから、何年積んでたって感じですが。ラストがなくても、色々な読み方ができて面白いです。子どもだったときの視点って、いつの間にか忘れてしまうから、たまに大人がこういうのを読むと、身近な子どもと相互理解ができていいかもね。この小説の主人公が標準的な子どもだとは決して言いませんが。
山田章博さんの挿絵はやっぱりいい。 -
児童書として認識した上で読みましたが、結構おもしろかった。
子どもが読めば、倫理観なんかについて考えるきっかけになったりするのだろうか?
でも、やっぱり最後はズルいっ!!