人形館の殺人 (講談社文庫)

著者 : 綾辻行人

• 講談社 (1993年5月6日発売)

感想・レビュー・書評

[是木さんの感想 · 2013年11月25日]

「館」シリーズ・中村青司という先入観、島田潔という「シロ」確定キャラ･･･予備知識のあるなしで印象が変わると思います（厳密にいうと「館」シリーズではないのか？）。

土蔵やら人形の部位の欠落やら島田荘司先生の「占星術殺人事件」に雰囲気が似てるな。。。と思ったら、普通に言及されていてそこは織り込み済みでした。

前３作品中の島田潔のキャラは、個人的には胡散くさくてウザかったのですが・・・やはり彼の存在は必要だということを再認識しました。

[metomaさんの感想 · 2013年11月7日]

トリックはなかなか凝ってる。毎回様々な推理小説のトリックに挑む作者に脱帽。ただ人が死ぬ度に事故や自殺って判断されたって描写はなかなか無理があるかなと感じた。そこまで警察を騙しきれるものかな。だから今回のエンドは本来なら食い止められるものじゃなかったのかなと思った。

[あかりさんの感想 · 2013年10月14日]

館シリーズの中で異彩を放つ作品。

ふむふむと読んでいたら、半分くらい過ぎると「あれ？」と思います。
だって島田さんが出てこない！
・・・でも、読んでしまうんですよ。

舞台が京都の北白川の辺りで、五山の送り火とかも出てきて、私の地元が近いせいか「近所にありそう」な気がします(笑)

「精神病」とひと言で云ってしまうには深く、暗い。
そして「心の闇」と云うには陳腐過ぎる動機。

ラストで「嘘～！」と叫びます(笑)

地元が近いだけに愛着のある作品です。

[P(^∀^)Pさんの感想 · 2013年9月8日]

館シリーズ4。
乱歩作品のような、現在の作家さんの作品とは思えないような、上手く言えませんが、懐かしさすら感じる作品。ある意味、王道。好みが分かれる内容では？

[那智さんの感想 · 2013年8月13日]

初回時で事件の大まかなプロットと犯人を当てていたので取り敢えずの再読。
館シリーズの探偵役の「島田潔」が今作では（出番は少ないが）ある意味非常に重要な役割を担っている。「彼」の言動を如何に読み切れるかがポイントですな。
過去作の『十角館』『水車館』『迷路館』を読んでいたか否かによって大きく評価の分かれる本作、既読者にはなかなかの変化球でしょうが未読の方にとっては変化球どころかビーンボールレベルの暴投なので叩きつけても傷まない壁を予め用意する事をお勧めします。

[スミーさんの感想 · 2013年8月7日]

実はそろそろこういうラストがくるんじゃないかと予想していた。

人形館というだけあって、不気味さはあります。

[maapooiさんの感想 · 2013年8月3日]

館シリーズの中では異質かも。人形モチーフの話って個人的にすごく読むのに勇気がいる。漠然とした不気味さのような。館シリーズを1から読み進んでこの本に辿り着くと、館シリーズの前提のようなものが出来上がっているので最後に裏切られる。この本を4弾目に持ってきたのはうまいと思う。

[tanukitunekoさんの感想 · 2013年7月11日]

図書館にて借りる。今までのシリーズの中では異色作？

[yoshitoyodaさんの感想 · 2013年6月30日]

館シリーズの第4作目。まあ、確かに異色かなと。シリーズものであるからこそできる展開。犯人はおそらく大抵の人にとって途中でわかってしまうとは思うが、雰囲気としてはそれなりに楽しめる作品である。たまにはこんなのもいいかと。

[momosbooklogさんの感想 · 2013年6月15日]

前作とは違って、サイコミステリーっぽい感じの結末で…読了後、もの悲しい気分になりました(｡-_-｡)

著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Ａｎｏｔｈｅｒ 2001（下）』 で使われていた紹介文から引用しています。」