人形館の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3515
感想 : 330
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061853881

感想・レビュー・書評

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  • これまでの館シリーズとは少し系統は違う感じでクローズドサークルではなかった。その点前作までの比べるとハラハラ感は少なめ。また全体的な状況を鑑みると犯人特定は割に容易であるように感じたが、シリーズとして読んでいくからこその理由を見出せた気がした。

  • そうきたかー。やられましたねぇ。
    楽しませてもらいました。

  • 綾辻行人氏の3冊目。迷路館をすっ飛ばして読んでしまいました。
    最初の部分で島田潔の登場を期待させ、途中で何かがおかしいと思いながら読み進め、最後のオチでもう1つ何かドンデン返しがないかと思ったものの、そのままのオチで終わってしまいました。カタルシスは得られているのですが、すっきりしないような
    読後感です。ですが、物語自体は続きが気になり、先へ先へと一気に読んでしまいました。

  • 真相が分かる土蔵のシーンで、一人称が私から僕になっていたため島田視点だと思って読み進めていたが違和感があり混乱したが、その混乱が想一の状態とリンクしているようでぞわぞわワクワクしました。

  • この人の書く文章にはなんというか品があるなと思った。今回は語り手(主人公)がお坊っちゃんだからかもしれないけど。

    1,2,3と様々な趣向が凝らしてあったので、4作目はどんな仕掛けがあるのかとワクワクして読んだ。

    作者によれば館シリーズはこの4作品で終了と考えていたらしく、今回の話が今までとは少しテイストが違うけれど、そういう終わり方(館シリーズ全体としての)もありなのかなと思えた。

    なんとなく犯人がわかっていたような気もするけれど、あの人もこの人も怪しいんじゃないかというミステリーらしさを味わいながら読み進んだ。

    なんとも悲しい物語だった。

  • 単独推理小説と考えるなら★4。
    「館」シリーズと考えるなら★3。が感想です。

    想像しやすい犯人像、動機や背景…ではあるのですが、さすが「館」シリーズの1作品。単純に終わるはずもなく、捻ってドンデン返的な要素も加えて、ラストを迎えます。

    正直、オチや犯人像に驚くことは無かったです…。ですが、ミステリー通では無いので「こんなやり方もアリなんだ!」という驚きは強かった。
    その技法が「館」シリーズ好きの私としては、少し残念に思ってしまう側面になってはしまったのですが。作者もあと書きで言ってますがこれが「読者の評価」に現れる部分かも。

    変人な島田潔も好きですが、本作の「頼りになるお兄ちゃん」的な島田潔を味わえたのは楽しかったです。そして島田潔の名前の由来である、島田荘司さんの「占星術殺人事件」も作中に登場します(未読でも問題無し)。

    後で読み返すと、伏線なり変な違和感なりが割とハッキリ描写されてますので、「叙述トリック」の類いではないです。本作も他の「館」シリーズ同様、館の間取りが図解されていますが、ここら辺が頭に無くても理解出来る内容。それが他のシリーズよりライトな読み心地に繋がっている様に感じました。

  • 館シリーズ第4弾
    ミステリーというより「サイコ」
    ……しかし食えない作家です。
    一筋縄ではいかない。

    前三作で「中村青司の館」「島田潔の謎解き」などの状況が良くわかっている上で、初めてこの本の「騙し」のテクニックが生きてくる。
    相変わらず読み始めたら手が止まらないし、読み終わった後の感想で書きたいことは全部ネタバレになってしまうほど、夢中になれる。
    特に最後の謎解きのあと、数ページに漂う解かれた謎とは別物の不思議な余韻は、書きたくてしょうがないが、

    ………やめときます。

  •  このシリーズは、今まで三人称の文章でしたけど、今回は一人称です。
     それだけで、だいぶ雰囲気の違う作品に感じる。

     それにしても綾辻さん、いろんな仕掛けをぶっ込んで来るなぁ。

  • 今までの館シリーズとは少し違ったテイストになっています。今回も見事に騙されました。絶対犯人はあの人だと思ったのに。単純な私は、綾辻さんの仕掛けたミスリードに乗せられてしまいました。(綾辻さんはミスリードを仕掛けたつもりはないのかもしれないけれど)今回はちょい役だったけど、やっぱり島田さん好きだなあ。

  • 館シリーズの4作目、今度はどんなトリックが隠されているのだろうかと、わくわくしながら読み進めていったが、待てど暮らせど島田潔が現れない、そして最後にこの小説はサイコサスペンスであり中村青司の館でもなかったことが分かる。著者に二重の意味で騙された形だ。次は島田潔を活躍させてくれよ。

著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

綾辻行人の作品

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