白い航跡(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061856790

作品紹介・あらすじ

明治初年、海軍・陸軍軍人の病死の最大原因は脚気であった。その予防法を確立し、東京慈恵会医科大学を創立した高木兼寛の不屈の信念と人類愛にみちた生涯を描く歴史ロマン-薩摩藩軍医として、戊辰戦争で見聞した西洋医学に兼寛は驚き、海軍に入ってからはイギリスに留学し、近代医学を修め、帰国する。

感想・レビュー・書評

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  • 請求記号 913.6-YOS(上野文庫)「全集を所蔵」
    https://opac.iuhw.ac.jp/Otawara/opac/Holding_list/search?rgtn=1M004985
    一介の薩摩藩軍医だった青年が西洋医学に触れ、留学し、否定されながらも、当時難病だった脚気に立ち向かいます。吉村作品はどれも好きですが…。

  • 旧薩摩藩医師高木兼寛の伝記小説。
    吉村昭氏の細やかな調査に裏付けられたストーリー展開は引きつけられる。

  • 医学を軸に紐解く歴史の舞台裏。国籍を問わずにひたすらよより良い医学を目指し切磋琢磨する医師たち。その弛まぬ努力の姿勢には身が改まる。

  • 日本医学の発展に寄与した高木兼寛という人の物語。明治の時代に英語を自在に操られるようになるまで勉学に励み、単身海外留学して医学の追求に励んだこの素晴らしい人を見ていると、自分のクズさ加減にはまったく吐き気がしてきます!と言いつつ結局なにもしないんだから、つくづく人間とは弱い生き物ですよね(^^)/

  • 海軍軍医の高木兼寛の物語。戊辰戦争に従軍し、関寛斎の西洋医術に魅せられ、医者を志した兼寛。幸運にも恵まれ、勉学に励んでついに英国留学し、最優秀の学生として表彰され、一人前の医者となって帰国するまでが上巻。陸軍や文部省はドイツ式の医学を導入したのに対し、海軍は英国式と分かれたのが興味深い。

  • 2012.5.27(日)¥200。
    2012.6.8(金)。

  • 幕末維新の偉人で、今まで認識が無かった薩摩藩士高木兼寛の歴史小説。
    イギリスの医学学校で優秀な成績をおさめ、日本に戻り、東京慈恵医大の産みの親となる。脚気の原因を突き止めたが、その成果が認められたのは、死後。
    幕末維新の優秀な人物には、現代では考え得ない程の、”強さ”を感じる。
    (単なる秀才ではない、ということ)

  • 早く下巻が読みたくてたまらなくなる上巻!

  • いきおいあまって、Wikipediaにウィリスの記事を作りました(笑)

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著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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