- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061882287
作品紹介・あらすじ
11月-。ムーミン谷はもうすぐ冬。人こいしくなって、ムーミン家をたずねた人びと。でも、あのなつかしい、やさしいムーミン一家はるすでした。
感想・レビュー・書評
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フィリフヨンカがしんどい!
見てるのが辛い!
多かれ少なかれ、しんどさは皆に感じるのだけど特に。
誰かの感動的な一言で回復した!とかいうんじゃないのがいいよねえ…。
みんな勝手に来て、勝手にやって、勝手に立ち直って帰る。
現代の大人向けのシェアハウスものか何かで充分良作になりそうなことを、ムーミン谷でやるのが最高ですわ。
終わり方もすごくいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ムーミン一家がひとりも出てこないムーミン童話だった。すべてがホムサの作ったお話なんじゃないかとちょっと思ってしまったよ。
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今回は前号の裏側のような話。スニフ、どこにいってしまったんだい。
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花も雪もない、日の光が衰えて枯れてゆくばかりの季節。「孤独」と向き合い手を取って、なんなら一緒にダンスでも、という酔狂を感じる。
波の立つ冷たい海や、白や紫の稲妻がきらめく雷の描写が、恐ろしいはずなのに美しい。 -
いつになったら戻ってくるの?と思いながら読み進む。
不思議な感覚に、あ、いいんだ と思わせる。
無理に解決しなくても無理に助けなくても。 -
急にムーミンを読みたくなり手にしのは、ムーミン一家の登場がない十一月。シリーズ中いちばん好きなのでしょうがない。でも登場人物それぞれ心の内にムーミン達への思いを抱えているので、不在が醸し出す存在は浮き彫りになる。ムーミン一家不在のムーミン谷に集うのは、年齢性別性格を異する個性豊か(ことによってはわがまま)な面々であり、思ったことを言いつつ、全く無理せず、知らず知らずのうちに思いやりとかやさしさを身につけていく共同生活の在り方は理想郷であり、哲学がある。兎に角「しないではいられないこと」を我慢しないことよね。
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登場人物がとても素敵にみえる。
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ムーミン一家が自分を見失っていた頃、一人きりでいるのにうんざりした人たちが、ムーミン一家を慕って、ムーミン谷へやってきた。
ムーミン一家不在のムーミン谷で、全く気の合わない彼らは、全くちぐはぐな共同生活を送る羽目になる。
誰にでも休暇は必要なのかもしれないな。 -
屋根裏部屋の窓を拭いていたフィリフヨンカ、ふとしたアクシデントで屋根から転がり、屋根の途中に放り出されます。なんとか助かり部屋に戻れたものの、1度死ぬんじゃないかという思いをすると今まで大切に手入れしてきたわが家の物が全く違って見えます。自分ですら自分でいるのが嫌になります。しかしながら自分は自分でしかないと思い直し、人に会う旅に出る決心をします。今までと違う「目」を手にしたフィリフヨンカ。その気持ちが分かるには、読み手はたくさん生きてなくちゃ、たくさんの経験値が必要だなぁ。