徳川家康(7) 颶風の巻 (山岡荘八歴史文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061950290

感想・レビュー・書評

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  • 見事な武士が二人出てくる。

    鳥居強右衛門と大河内源三郎だ。

    武士道という非合理的な不文律を頑なに守る様は余りに感動的だ。

    武将と武士とでは武士道に違いがあるようだ。領民の安堵のためには時に裏切りを働くのも大将たるものは許される。しかし一介の侍ならばいかに非合理的でも忠という道徳観念を守るものがより美しいのだ。


    瀬名御前と小田原御前の違いも悲しかった。乱世にあっても好いた人と共にあるものの方が美しい死であった。


    長篠合戦以降、急速に信長に水をあけられた家康は遂に正室と嫡子を殺さざるを得なくなる。


    姉川のおりに見せた武勇を信長に見せられなかったからだろう。



    勝頼の敗北が民生上の失敗であったのは悲しいところだ。



    こき使いすぎると離反を招く。当然のことだが、そんなこと誰が教えてくれるものでもない。




    「戦いとは強い者が勝ちます。辛抱の強いものが」
    「武将本来の勤めはな、わが生命を捨てて天子に仕えることにある。天子に仕えるとは天子が御宝、すなわち民の生命を守ることじゃ」(本文より)

  • あまりに長くて挫折しました。

  • 徳川家康の生涯を描いた本。 
    7巻は長篠の戦いが済んだ後に襲う、信長の家康妻子への疑惑、そして妻子切腹、斬首の頃の話。

    今川家の人質から解放され、岡崎に戻ってから妻の築山殿と別居の続く家康。
    外から見る限り、家康は築山殿を嫌っていた風にしか見えないが、この本では、最後の最後までできる限り築山殿を守ろうという家康の姿が描かれている。
    ざっとした知識しかない人間が読めば新しい視点の家康が見えてきて、こういう面もあったのかと新鮮に映る。

    信長への体面でどうしても思った通りに事を通すことのできない家康。
    家のことを思って、家康の言葉通りに行動していく家臣。
    言ったことの、その言葉の奥を知れと無言のうちに家康は期待をかけるが、それとは裏腹に言葉通りに物事が進んでいく。
    言葉が持つ力の恐ろしさをまざまざと見た気がする一冊。

  • 勝頼散々な目にあう

  • とにかく長いけど、歴史小説好きにはたまらないかも。

  • 小学校6年生、夏休み。
    父に挑まれたので。

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著者プロフィール

明治四十年(1907年)新潟県に生まれる。十四歳で上京し、博文館印刷所に文選工として働く。長谷川伸に師事、山岡荘八の筆名を用いる。昭和二十五年(1950年)より、北海道新聞に『徳川家康』を連載開始。昭和二十八年(1953年)単行本の刊行が始まり、ベストセラーとなる、『徳川家康』により、第二回吉川英治文学賞を受賞。以後、歴史小説を中心に創作する。昭和五十三年(1978年)七十一歳で亡くなる。

「2023年 『水戸黄門 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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