- Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061965614
感想・レビュー・書評
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義経を斬れ。義兄頼朝から冷酷な沙汰が発され、平家討伐の功労者義経は途端に追われる身となる。家臣を愛し、静御前を愛し、何とかして兄の誤解を解こうと奮闘する義経の想いは届かなかった。弁慶など少数の仲間と逃亡生活を送る彼は、今何を思うのだろうか。
後半は静御前。義経の子を身籠っていると判明した彼女だが、義経誘き寄せの囮にされ、白拍子として舞を踊らされ、子が男児であると判明した途端、子を由比ヶ浜の海中に沈められた。義経と頼朝の対立が無ければ、こんな悲しい運命を歩まなくても良かったのにと、悲しい気持ちになった。
また、話の中で、麻鳥や西行といった武門から外れた人物の視点も入り、権力の移り変わり・終わることの無い争乱の虚しさを描いている。世間が荒れる時、常に苦境に立たされるのは平民である事は、現代にも変わらぬ真理である。
次巻でラストとなる。結末に期待したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全巻で平家が滅亡したので、迫力のある合戦の描写はない。
ここから先は義経の悲劇がメインなので読むのも辛い内容かと思ったが、案外楽しめた。
結局のところ、「清盛 vs 後白河」から「頼朝 vs 後白河」の権力を巡る策謀の仕合へと変わっただけか。 -
吉野山 峰の白雪踏み分けて 入りにし人の後ぞ恋しき
平家討伐の栄誉もままならぬまま、追われる身となった義経。長く続くことはないと心では知りながら、後を追う静。
義経の必死の逃亡劇は、読むにつれ辛くなる。 -
そのうち更新します。<BR>
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2005年4月8日讀了