- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062079693
作品紹介・あらすじ
「子育てに失敗した」とあきらめないで!まだ間に合う注目の“実践幼児教育”
どんなに荒れていた子どもも必ず「復活」させる
「学級崩壊」に対し、幼児教育が初めて打ち出した提言
幼児前期(0~3歳)は子どもにとって最も大切な時期。しかし、ここで逸脱発育しても、次の幼児後期(3~6歳)で修正するチャンスがある。これを逃した子どもたちが、いま小学校で荒れている。モンテッソーリは、「自分で選び、見通しを立てて実行し、そのことに責任をとる」道筋を示し、そのための教育方法を編み出した。これによって幼児の中に生まれる力こそ、総合学習の時代に実力を発揮し、「学級崩壊」を防止するのだ。
感想・レビュー・書評
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子どもにお箸の持ちかたなどを教えるときは、言葉ではなく、黙って静かにゆっくり身振りで伝えるようにと書いてあります。
「子どもはやる気がなかったりやりたくないのではなく、やり方がわからないだけ。」この考え方を知っていれば、安定して育児ができる気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モンテッソーリ教育についてかかれた本です。
集中力のある子に育って欲しいなぁとおもいながら、どうしたらそれが達成できるかを
探すために手に取った本です。
文章は平易なんですが、こどものとある状態の説明や問題点の分析という展開のあとに、
じゃあ、どういうことをすればいいのかしら・・・・
というのが、全体の構成的にわかりやすい部分に配置されていないため、
『じゃあ、『こうすればいい』がいつでてくるねん』と、ずぅぅっとつっこみをいれながら
読んでました。(単にわたしの読解力がないからかしら??)
ゆとり教育やキレる子どもたち。そんな時代の中、モンテッソーリ教育は
こどもの『ゆがみ』を『まっすぐ』に修正しますよ〜ということを紹介した本です。
単に遊んでるだけではあかん!!
こどもにいろんな『自分をつくる仕事』
(わたしは完成目標があるような達成感のある遊びのことだと解釈しました)
を体験してこそ、真の成長がある・・・ということを説いた本。
子どもによい体験とは
自分で深い充実感を感じる体験
自信を味わうまで活動をやりとげるような体験
子どもによい体験の流れ
自由選択→繰り返し→集中→達成感・充実感(【活動の周期】)
こどもの反抗期にイライラしないためには こどもにある「秩序感」を理解する。
秩序感とは子供が「順序・場所・所有物・習慣」などをいつも同じように厳格に守る感受性のこと。
それが少しでも狂うと不安定になり激しく泣いて抵抗する。0歳から現れて3歳を過ぎると秩序感は次第にうすれていく。
これを理解しておけば、こどもが抵抗してイライラしたり、頭ごなしに怒鳴って親の権威発令という行動につながりにくい。
私が思ったこと
小さいときから食事のしつけ(さいごまで座って食べる)だけはしっかりとやってきたつもりで、
この本の中でも、食事のしつけや排泄、お着替えなどの日常的な習慣を大事にすることはよいことであると
再確認できてよかった。
いろんな方々と出会ってきましたが、ママの中にはこの日常習慣をないがしろにして、
家の中では『歩き食べOK』であったりするのを見かけると、結局こどもは外にでたときに
外でも『歩き食べ』をする。で、ママはそこではじめてこどもを叱ることになるのですが、
家の中でできないものは外でもできないのです。
でも、このしつけ方ってほんと難しい。
『叱らずに育てる』(結果的に『しつけをしない』)というのを勘違いしている人もいるし、
(↑これは外遊び時はさほど問題ないのだが、お宅訪問、もしくはおうちに呼んだときに
問題がいっぱいでてくる・・・(汗))
でも、しつけなきゃしつけなきゃ・・・なーんて思ってると
疲れてくると『ガミガミ』母さんになる傾向が・・・^^:
以下引用
日常生活の中で、子供が内面から駆り立てられて「やりたい」とは言うものの、完全には行えないところを、自分で考えて秩序立ててより完璧にできるように援助することです。そして、その援助のしかたは、ただできるようにするのではなく、自分で考えて実行できるようにするのです。
そのためには、第8章でも説明したように、その行動だけを取り出して、順序だてて、ゆっくり見せます。子どもに見せる前に自分がまず、「最初にここをもって・・・・次はここを押さえて・・・次はこう動かして・・・・」とやってみる必要があります。つまり、その行為の要素を分析して、考えながらでなければ提示はできません。
大人が考えながらやっているのを見ているこどもは「なるほど、そうやって次には・・・・」と頭を働かせているのです。そして次に自分でやるときは、見たことを思い出して考えながらやります。そのときは、次にすることも頭の中にあります。つまり、次にすることを予測しつつ今の段階をやるのです。今のことの次に来ることを予測する習慣ができていくのです。これが考えて動く人になっていく第一歩なのです。大人が「こうするのよっ!」と、何も考えないでやって見せると、子どもは頭を働かせる余裕がないので、はっきり理解できません。
引用おわり
うーん。読む限り、ほんと子育てって時間のゆとりが必要です。
時間のゆとりも必要だし、ママの精神的ゆとりも必要だと思う。
家事もあるし、仕事してらっしゃる方は仕事もあるし。
ママひとりで子育てしないことが一番なのかしら??
私がこの本から学んだこと^^
・こどもの「やりたい!!」を見逃さない
・動作をこまかく分解して単純化してこどもに見せる
(見せるときは、何もいわず、ゆっくりとしたわかりやすい動作だけでいいそうです(@@))
・外遊びで大きな動きやバランス感覚・手と腕を使う遊び(砂場遊びが最適の模様)
・お部屋では指先を使う遊びを
(つまむ、ひねる、通す、折る、貼る、縫う・・・など)
で、これからわたしがおこす行動
・こどもがやり方に四苦八苦していたら、動作をこまかく分解してこどもに見せてみる。
・外遊びは今後も継続して
・下の子(2歳)
ちょうど誕生日がくるので、ひもとおしのおもちゃとシールを買い与えることに
(つまむ、ひねる系のおもちゃはすでに家にあるので)
「やりたい」を応援する
・上の子(4歳)
「やりたい」を応援する。
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終章の大森さんとそのお子さんのPちゃんとのやりとりが素敵だった。小学5年生の語る「本質的なもの」に、私自身が気付かされ、また、そのPちゃんを大きく温かく見守る(寝顔を見る)大森さんに、私自身も見守ってもらっているかのような温かさを貰った。
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p.42
現段階の日本の自由保育の大部分は、「自由に始めた」ことが、充実感や完結した喜びで終われるようなシステムとしての工夫がまだ不十分
p125
子どもは「自由に選んだ」ときだけ「繰り返す」
p126
自由に選ぶ→繰り返す→集中する→充実感や達成感をもって終わる
この四つのステップを踏みしめたときに子どもは内面から変わり、善さを現し、自立していきます。モンテッソーリは、これを「活動の周期」と呼びます。
p172.173
「子どもは自由にのびのびと楽しく遊ぶのがいちばん。箸の持ち方なんて必要を感じたらできるようになるのだから、幼児期は楽しく食べることが先決だ」という人もいます。
このような考え方は、次の3点を知らない人の見解です。
?随意筋運動を調整する時期にいる子どもは、動き方を学びたがっているという事実。
?その学びたい願望に応える教え方があって、自分にわかるように教えてもらうときの子どもは真剣そのもの。そして、それを獲得するためには、どんなにうまくいかなくても投げださないで、一生懸命に努力するという事実。
?できたときは深い喜びを表し、それが自信になり、人格的にも成長するという事実。
p206
?興味をもっているもの、好んでする活動を見てやる。
?それを教具化し、「お仕事」として取り入れる
?それを通して、日常生活を幅広いものへと変えていく -
再読
モンテッソーリ教育による幼児教育の本人。
発行された時代に合わせて神戸の少年Aの記述が多い。
基本的には
・「敏感期」とされる新生0歳から6歳の幼児期に
生涯使い続ける感覚器官、運動器官、大脳というハードが形成され、形成過程にどのような経験をしたかで、一生の性能が決まってしまう。
という、養育者には責任重大な主張。
繰り返し説かれるのは
0歳~3歳の幼児前期に逸脱した状態であっても
3歳~6歳の幼児後期に軌道修正される可能性が豊かにある事。
(ここで修正されないまま小学校に入ってしまうと端的に言ってヤバいらしいw)
各部分が別々に発達する幼児前期は後期で取り戻すチャンスがあるとはいえ重要で
逸脱の原因は一つ、養育上の悪条件と大人のまちがった関わり方。
大人が無意識にやってしまう事が異なるリズムで生きている幼児を傷つけてしまう。
この時期は強烈な「秩序感」へのこだわりがあり、それを反抗期とするのは間違い。
すべての部分がともに働いて、組織化され統合されていく幼児後期は「正しい身体の動き」を学びたがっている
随意筋運動の調節期の4歳前後を含む。
子どもは本当は自分でやりたい。その時にできるように教えてあげる。言葉でいうのではなく黙ってゆっくり手本を示す。
学びたい願望に応える教え方があって、そうやって学び、身に付ける経験によって喜びが自信に繋がり、人格形成される。
自分から取り組んで始めた活動はダラダラ中途半端に続けない。しかし何日も繰り返す。ある時点になるとぴたりとやめる。
逸脱にも弱いタイプと強いタイプがある。
「責任を分担する」ことは幼児後期には大事。
自分で選び→続けてやり→困難から逃げないで全力をつくして乗り越える→達成感や充実感を味わう
これを重ねる事によって、生涯の学ぶ力になる。
養育者は何に興味を示してるか見極め、適切な手助け(動きの手本を示す等)をする、というのが1番大事って事かな。
幼児は仕事をしたがっている、学びたがっている。
手本を示して欲しい。
というのは自分をかえりみても直感的にも納得。
「幼児教育」という単語にアレルギーを示し、子どもは遊びを通じて〜と言われるけど、この本の中の「学び」はそれこそ正しい意味での「遊び」を通じたものなだと感じた。 -
「幼児期には2度チャンスがある 」相良敦子著 7/100
モンテッソーリ教育に基づき、幼児期の教育の重要性を書いた本。
幼児期は前期 0歳〜3歳 後期 3歳〜6歳にわけられる。
前期で 生涯の土台を作り
後期で
「自分で考えて行動し」
「自分で選び」
「選んだことを集中してやりとげる」
力を身につける。
前期で身につかなくても後期で挽回できるそうだ。
その教育効果は小学校高学年にでるという。
今まさに後半の年齢の娘と一緒に実践できそうな事があったので楽しんでやってみたいです。 -
名著。モンテッソーリ教育がよくわかる。発達障害の研究があまりすすんでない頃の本だと思うが、今の教育に通ずる部分は多い。幼児教育に携わる人、小学校教育に携わる人、父母に是非読んでもらいたい。一歳から六歳の子育てで悩んでる人は9章、10章だけでも読む価値あり。
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自分の中で、癒しが起こります。
大人になっても、チャンスがー -
3才までにうまく成長できずにきてしまった落ち着きのない子、おとなしすぎてやる気のない子などが子供本来の伸びやかさを取り戻すチャンスが幼児期にあるという実例を前半に、さかきばら事件の子の問題の読み解きも。自主的に繰り返し手仕事などに集中することが子供の成長に欠かせないと説くモンテッソーリ教育ですが、後半のそのとおりに育つ子の例は、子供の無駄に思えるお仕事について、どういう点を遮ってはいけなくて、どう支えていけばいいのかという参考になりました。
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「お母さん、ひとりでするのを手伝ってね!」より、読みやすく、分かりやすかった。
でも、なんだか「いい子」「いい事例」が出すぎてて、
どうしても子育て中の自分の子と比べてしまったり、
自分の育てられ方と比べてしまったりして、
読みながらモヤモヤしてしまった。
「~ひとりでするのを~」の方が、読んでいて幸せな気持ちになれた。
幼児期の教育は大切だけど、そうやればいいとわかったけれど、
でも、そう育ててもらえなくて、自分の気持ちのケアだけでいっぱいいっぱいのお母さんには
時期尚早の本、ということかな。