新版・象工場のハッピーエンド

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  • Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062094504

感想・レビュー・書評

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  • 安西さんの脱力系の絵。やる気があるのかないのかわからない村上さんの文章。
    統一感の無さが、逆にすべてをまとめているような本だった。

    大学進学のために上京してきた1968年の春、がらんとした部屋でジョン・アプダイクを読んだ話と、十七歳くらいのときに初めて買った英語のペーパーバックを、レコードを聴きながら一生懸命読んだ話が印象的だった。

    いつ、どこで、どんなふうにその本を読んだか、ということは何年も経ったあとでも意外と覚えている。
    『風の歌を聴け』はセンター試験の会場、『海辺のカフカ』は大学から帰宅する電車のなか、『東京奇譚集』は病院の待合室で読んだ。

    何万冊も同じ本が印刷されて売られている。けれど、自分と同じ場所で同じ時に同じ気持ちで同じ本を読んでいた人はいない。だから、本は常に自分と一対一の関係みたいに感じている。
    自分でも何を言っているのかわからない。でも、自分はそうやって本を読んできた。これからもきっと同じだ。

  • 僕は昔から双子にすごく興味がある。一度でいいから双子の女の子とデートしてみたいというのが僕の積年の夢である。両脇に同じ顔をした女の子が一人ずついたら、いろんなことがすごく楽になりそうな気がするんだけど、そうでもないのかな。

  • 村上春樹のエッセイ(短編?)と安西水丸の絵がコラボ。
    絵が、関係あるのか無いのか絶妙なラインで大盤振る舞いしているのが緩い雰囲気。

    話の内容は、でたらめスニーカー伝説や赤にしん、双子の女の子や万年筆店など様々で突拍子もなく、でも英語の言い回しなんかは「ははあ、なるほど」と感心するかも。作者の冗談かもしれないが。

  • 安西氏のイラストが半分を占め、春樹本の中でも特に安西氏の存在を強く感じさせる、絵本のような短編集。相変わらず酒のつまみにもってこいな一冊。一人称が「あたし」の犬が気に入った。

  • 村上春樹作品(文章や表現)をこよなく愛する人にはうってつけの本。
    癒される。安西水丸さんの挿絵も絶妙なタッチで描かれている。村上春樹ワールドと安西水丸氏の挿絵が絶妙に絡み合って美味しいパスタに♪何度読み返しても癒されます。

  • あまり読書に時間がとれない今,ふと図書館で目についた一冊.

    開いてみると絵がまず気に入りました.

    ....って文はどこだー.みたいな.

    正直村上春樹の本は良く分からないって思ってたけど,
    なんだか惹かれちゃうものがあるんだなー.

    なんだか鬼気迫るものがなくって安心する感じ?

    自分でもよくわかりません.

    いつか分かる日がくるのかな.なんて思った一冊でした.

  • 象工場で働きたくないな。

  • 私も働きたい象工場

  • 周期的に読みたくなる村上春樹さんの作品。でももうほとんど読みきってしまってもうないよ(涙)。比較的短編が好きなので、短い行間から宝探しをするみたいに読んでいます。期待に応えてくれます。

  • 初めて読んだ。双子とか、羊男とかが出て来て物凄く懐かしい気分にさせてくれた。相変わらずな感じはするんだけど。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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