- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062111522
感想・レビュー・書評
-
古くにさかのぼる本著ですが、今熱い中国のイノベーションの源泉は何なのか、もう1回思い出そうと思って取り出した次第。過去を振り返ってもしょうがないけど、今の日本と「仕組み」に違いがあるのであれば、それは理解しておかないと、どんどん差を広げられるばかりかな、と。
本著より抜粋:
1. 中国には、海外で学んだ才能ある若手が多い
2. 中国のインフラも急速に整備されてきている
3. 成功のためにはすべてルールは可変であるという考えが徹底している
4. 多くのメガリージョンが勃興しており、お互いに強烈に競争している。メガリージョンというのは、単に大きい地域という意味ではなく、そこに何か1つの共通項があり、産業的に相関関係が結ばれていること。人材の育成、教育、供給という面でも部品や原材料の供給という面からも、その中でほぼ完結する。
では、日本はどうあるべきか?
「中国が今後、紆余曲折はあるにせよ、世界の中で有力な国家、特にアメリカとヘゲモニーを二分するような国家になっていくのは間違いない。その中で、日本はヘタをすると中国の周辺国家に成り下がってしまう可能性があるのだ。」
「日本は、地域国家やメガリージョンとの付き合い方というのをもう一段深め、彼らが日本なしには立ち行かないくらいの「相互依存体制」に持ち込めばよい」
「これからの企業の優劣を分けるのは、「誰が中国を一番うまく使ったか」というポイントに大きくかかっている… 現在のところ、日本企業が生き残る条件は、中国をうまく利用して日本のライバルとの競争に勝つこと。中国が日本を倒すと言う構図は、5年や10年ではありえない。そんな簡単に国際事業運営のノウハウが手に入ったら、誰も苦労などしない」
企業運営のことが説かれていたが、何よりの脅威は、海外留学を経て帰国した優秀な人材プール。留学生の数も減り続け、国際社会での存在感が希薄になっている日本人は、「世界での競争」に怖がらずに突き進まなければ、生き残ることはできないだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中国のインパクトは大きい
-
中国の今後の発展を分析によって説明している本。
内容も面白いが、大前さんのグローバル視点についても片鱗に触れることのできる意味でもこの本は面白い。
こういった本を読むと国内だけではなくて、グローバルに目を向けないといけないとつくづく思う。 -
大前氏の情報収集力、分析力の高さを感じる一冊。
いろんな視野を与えてくれるので、思わずあれこれ調べたくなってしまう。
2002年の本なので、今読むと少し古い情報もあるかと思いますが、それでも十分参考になります。仕事で中国に行くことがよくありますが、これを読んでいくと話のネタになります。 -
2006年くらいに中国に住んでいた時に、読んだのですが、その時の中国の状況は、まさにこの本の通り。大前氏の先見の明には脱帽。
-
古い(初版が2002年)ですが、メガリージョンや中華連邦といった考え方とそれらをどうやって自社・自国の利益にうまく取り込んでいくかという話は非常に面白いです。
-
中国の経済構造を知れるいい本。