生まれる森

著者 :
  • 講談社
3.31
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本棚登録 : 1294
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062122061

感想・レビュー・書評

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  • 正直よくわからなかった。

    愛についてなんだと思うが、失恋や本当の自分を見せる勇気の辛さは感じた。

    ちょっとガッカリな作品でした。

  • たらたらと書かれているのに、すっと入ってくる文章。
    しかしながら、期待には応えてくれなかった。

  • ほわんとしているようで、残酷。自分の友達が、サイトウさんみたいな男性に惹かれてたら全力で阻止したい。

  • 前に読んだのにブクログに登録漏れててまた読んだ。
    先生すきになるなー
    雪生さんもてそう

  • 怖がって閉じこもらずに少しずつでもいいから前に歩こうという気持ちになって貰えたら嬉しいと最後のあとがきに書いてあった。私をその気持ちにしてくれたこの本に出会えて良かった。

  • 塾の講師であるサイトウさんに恋をした野田。
    サイトウさんとの別れで自暴自棄になり、複数の男性と関係を持ち
    誰の子ともわからない子供を堕胎することになる。
    そんな野田は大学の友人が帰郷する間、友人のアパートを借り、独り暮らしを始めることになる。
    サイトウさんを忘れられないのに、再会を拒否する体。
    人に頼れない性分の主人公を見越して、
    見返りを求めず彼女のそばにいる友人キクちゃん一家。

    話は重いが、島本理生の淡々とした言葉は心地よく読むことができる。
    一人っ子とは、我儘だというイメージが世間のどこかにあるが、
    野田のような主人公がリアルな一人っ子の像のような気がした。

  • だれかを救いたいと思うこと。その相手を手放すか、それとも摑むかの一瞬の違いが恋愛の残酷さでもある。

    これはあとがきの島本さんの言葉です。

    自分自身の中にある恋愛のイメージがもっとも強く反映された作品になった。と彼女は述べています。

    主人公の野田さんは女子大生。
    彼女は予備校時代の先生であるサイトウさんが忘れられずにいる。
    彼が離婚したという噂を耳にした彼女は、彼のそばにいようする。
    しかし、彼のそばにいることで感情が不安定になり一睡もできない日が続くようになる。
    食欲のなくなり、食べても吐くようになってしまう。
    それに気付いたサイトウさんからもうここへ来てはいけないと言われてしまう。


    大学生になってからも彼女はその予備校に行って彼に会おうと思うのだが、吐いたり腹痛を起こしたりしてしまう。

    そんな彼女と仲良しのキクちゃん。
    彼女は主人公とは正反対の女の子。
    高校時代はさほど仲良くなかったが、大学生になってから親しく付き合うようになる。

    そんな彼女のお兄さんの雪生さんは主人公が辛い時に、いつも優しくしてくれる人。
    「なにか困ったときや悩んだときには、自分だけで解決しようとしないで、絶対にだれかに頼るんだよ」
    いつも主人公を気遣ってくれます。
    そんな彼につきまとう淋しさはお母さんのこと。
    詳しくは明かされませんでしたが、彼もどこか淋しさを抱えています。


    作中の登場人物はみんなどこか淋しさを抱えているのですが、それを互いが救い出したいと思っている。
    雪生さんはそれを傲慢だと言っているけど、彼もまた同じ。
    これが作者の恋愛観なのでしょう。
    傲慢だとは思うけど、誰かを救いたい。
    こういう恋愛観はわからなくはないけど、これだけで始まった恋は破綻してしまうのかなと思ってしまいました。
    主人公と雪生さんには結ばれてほしいけど、淋しさに飲み込まれてしまわないようにと願いました。
    お互いが互いの淋しさから救い上げることができればいいと思います。

    最後にはかならず森から出ていくことができるはず。
    生まれる森とはそんな彼女の気持ちにぴったりなタイトルだと感じました。

  • 似てて嫌

  • 終わり方が好き

  • 主人公に感情移入しすぎて読むのが苦しくなった。島本さんの言葉は、自分の中に閉まっていた感情や想いを怖いくらい引っ張り出し思い出させる。向き合わせてくれる。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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