人生の旋律 死の直前、老賢人は何を教えたのか?

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062124959

作品紹介・あらすじ

死の直前、老賢人は何を教えたのか?

価値観が根底から覆されるこれからの10年を、ボクらはどう生きればいいのだろう?
戦争を生き抜き、富と名声をほしいままにした伝説の実業家、近藤藤太。彼が教えてくれた、世代を超えた知恵と勇気!

彼はテクニックを教えない。彼は生き様を見せる。
彼の人生に触れると、明らかに何かが変わる。修羅場を乗り越えてきた人間の大きさに圧倒され、自分も何かできるのではないか、と心揺り動かされる。彼の魂に接すると、希望を抱きつづける力、生きる力が得られるからなのだ。そのエネルギーを、本というかたちで缶詰にして、あなたに手渡すこと。そして雷に打たれるような体験を、あなたと共有すること。それが本書における、私の役割である。―――<プロローグより>

感想・レビュー・書評

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  • <img src="http://www.lovelovetennis.com/soma/image/poo.gif">あっという間に、読み終えた一冊。本書の著者は、ほとんどいつもは、マーケティングの本を書いている。今回は、かなりこの「近藤藤太」という人物に感銘を受け、晩年、藤太の住まいだったオーストラリアに行ったり、藤太が日本に来たりして書き上げたものらしい。<br /> あっという間に読んでもたから、あんまり頭に残ってない・・。いいなぁって思ったページにチェックした。その言葉を書こかな。<br /> まず一つ「人生の切り替えポイントに立ったとき、一番悪いのは流されること。意思を持って決定すればどっちに転んでも後悔しないが、流されれば恨みつづける事になる。」<br /> も一つ「奇跡が起こらないのは、飛び込まないから。飛び込むと助かる。飛び込まないヤツはだめ。海一面が火で覆われている。上から見ると火が燃えている。まわりは火でも、水の中は冷たい。飛び込むのはイヤ。でも、水の中の方が助かるんだ。」<br /> 「人間は一つではなく、多数の人格でできている。自分はこういう人であると思い込んでいる。それは幻想でしかない。“世話役”“賢者”“戦士”“遇者”」ん〜。思い込みって怖い。<br /> 「人間は考え方で人生が決まる。でも残念なことに、多くの人は、自分になんてできない、自分なんてそれに値しないと、自分で自分の能力に制限をかけてしまう。未来の自分を信頼することが大切。」んん〜納得!

  •  神田昌典さんの本はわりと好きで読んでいるほうだと思うのですが、この本に関してはなぜかまったくノーマークで。先日図書館に行って、初めて見つけて読んでみました。このタイミングでこの本に出会ったのは、なにかしらの天の配剤としか思えない。だとしたら私は、現時点で天の試験に受かったのだろうか。それとも試されている途中なのだろうか。そんなことを思いました。

     近藤藤太という方の伝記なのですが、普通に読んでもものすごくドラマティックで面白いです。著者の神田昌典氏特有の、ロマンティックさというか「甘さ」があるような気がしますし。史実とくらべて疑問のあるところもあるようですし。特に女性の読者に嫌われるようなことは、避けてあるようにも感じます。

     戦後、日本がカメラ大国となったのはこのかたのおかげだったようです。近藤氏が戦後、カメラメーカーを集めてライカを越える日本製のカメラをつくる相談をしたときの、メーカーさん達の反応が非常に面白かったです。精密機械ですので、すぐにライカを越えるカメラつくれといわれてできるものではないはずで。戦時中から技術的な素養が日本のメーカー側にはあったのだなあということを感じました。

     「奥様」は三人おられたのですが。正直、ちょっと自己中心的に生きてる近藤さんにとって、あつらえたかのような女性のラインナップで、現代人の女性としては違和感を感じざるをえないし、同時に神の配剤を感じざるをえません。

     自分の母方の祖父母も戦時中は韓国で教師をしていましたが。戦後引き揚げる際には周囲の韓国人の方々が「先生方には我々が指一本触れさせませんから」と言ってくださったそうです。

     全部書いていると長くなりますのでこれくらいにしておきます。また折にふれて読み返してみたい本です。

  • 2012蟷エ縺ョ隱ュ譖ク蛻昴a縺ッ縺薙?譛ャ縺ォ縲ゆココ逕溘r邊セ荳?譚ッ逕溘″繧狗エ?譎エ繧峨@縺輔r縲∬ソ題陸阯、螟ェ縺ィ縺?≧謌ヲ荳ュ謌ヲ蠕後?繝輔ぅ繧ッ繧オ繝シ縺ョ逕溘″讒倥r騾壹@縺ヲ縲∫・樒伐遽?縺ァ邯エ繧九リ繧、繧ケ縺ェ荳?蜀翫□縺」縺溘?

  • 神田昌典氏の著書なので購入したが、いつものビジネス書ではなく、伝説の実業家近藤藤太氏の生涯を描いた伝記本で、求めているものではなかった。

    著者としては、読者に対して『彼はテクニックを教えない、彼は生き様を見せる。』(P10)というスタンスのつもりなのだろうか。

    結局、本書は、

    幸せとは、いかに生き、いかに死ぬか、という死生観があってはじめて得られる。(中略)不幸をきちんと生きなければ、幸福をきちんと生きることはできない。幸せとは、そうした人生のパラドックスの中から、あなた自身が、自分の物語を引き出すことにほかならないのである。(P296)

    ということを伝えたかったのではないだろうか。

  • 人生は振り返った時ヒヤッとすることがよくあります。
    それは「会議先にしといて良かった」とか「アドバイス聞きに行った直後に事故が起きて上手く対処できた」とか小さなものなら限りなくありますが人生のイベントでもよくあります。
    この本を読んで強く思い直したのは「幸運の女神様に前髪しかない」ということです。

    著者は
    「今の自分には難しいかもしれない」
    しかし
    「未来の自分にはなんてことない」
    だから
    「未来の自分を信頼する」
    と書かれています。

    まさにこの姿勢なんですよね。
    まずチャンスを受け入れる準備をする。
    チャンスがあれば受け入れてみる。

    これを実践しているから息子に過去に戻りたい?って聞かれても
    「戻らない」
    「今の自分の選択が最高の自信がある」
    と言えるんだと思います。

    少し長い本ですが日本人でこんな大成功をおさめた人がいると自信が持てる本やと思います。

  • 名門からの没落、慶應進学、第二次世界大戦では金日成捕獲部隊として活動、満州からの命をかけた帰国、GHQでの仕事、国際的大商社の設立、70代でオーストラリア移住、数回の結婚を繰り返すなど波瀾万丈の人生を歩んだ男の一生。生まれた時代と人生について考えさせられる名著。

  • 人生が新しいステージへ行く時には、いくつかの進級テストがある。そのテストのことを多くの人は障害という。そのテストは、たいていの場合、抜き打ちでやってくる。

  • 近藤藤太という、戦中戦後を自らの力で駆け抜けて行った一人の男の物語である。今から70年前、ちょうど現在のような時代の転換期に、どのように生きて行けばよいか、人生で本当に大切なものは何かを、知恵として教えてくれる。
    トウタは何度も死にかけ、ピンチに遭遇するが、いつも必死に自分の頭で考え、いつも必死で手を伸ばしてチャンスをつかんできた。何もかも失っても、築き上げてきた知恵と人脈、そしてやる気で乗り切ってきた。価値観が180度変わる中で、変わらないもの、変えないものが生きる力になることを教えてくれた。
    これからの時代を生き抜くヒント満載の本書だが、著者が意図したとおり、物語としてもエンターテイメント性が高く面白いものであり、じっくり読んでしまった。単行本は絶版になってしまったのが残念だが、手に入れて良かった本である。

  • 面白かった

  • ★★★★戦中〜戦後の混乱期とは言え、これほど激動の人生があるのか。真偽の程はどうでもいい。近藤藤太のこんなメッセージが読めるのなら。

    天国と地獄は遠く離れたところにあるのではない。ほんの隣り合わせだ。人間の尊厳なんて土壇場になれば吹けば飛ぶものだった。混乱の中では人間はケダモノになり下がる。世の中はどんなに安定しているように見えても、一夜にして秩序が失われ、混乱の極みに達する。その時の判断はその後何年にもわたって大きな違いを生み出す。

    人間は考え方で人生が定まる。(チャンスがノックしてきた時)残念なことに多くの人は自分になんてできないと決めてしまう。自分で自分の能力に制限をかけてしまう。人生が新しい段階にいく時にはいくつかの進級テストがある。そのテストのことを多くの人は《障害》と言う。

    金銭的な成功、贅沢な生活、自由な時間は、決して満足を保証するものではない。《幸せ》とは《いかに生き、いかに死ぬか》という死生観があってはじめて得られる。《死》をリアルに感じることができなけれは、《生》もまたリアルに感じることができない。《不幸》をきちんと生きなければ《幸福》をきちんと生きることはできない。《幸せ》とは、そうした人生のパラドックスの中からあなた自身が自分の物語を引き出すことに他ならないのである。

    老賢人、近藤藤太。

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著者プロフィール

経営・マーケティングコンサルタント、作家/アルマ・クリエイション株式会社代表取締役/NPO法人学修デザイナー協会・理事
上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士(MA)、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。その後、米国家電メーカー日本代表を経て経営コンサルタントとして独立。多数の成功企業やベストセラー作家を育成し、総合ビジネス誌では「日本のトップマーケター」に選出。2012年、大手ネット書店の年間ビジネス書売上ランキング第1位。18年、マーケティング分野で歴史的権威があるDMA国際ECHO賞の国際審査員に抜擢。2019年・2020年、「社長の成績表」(古田土会計主催)にて、2,400社超中、2年連続No.1に。ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。

「2022年 『未来実現マーケティング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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