藁の楯

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 180
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062126403

作品紹介・あらすじ

「この男なら殺せる」-犯罪に心が麻痺した日本人に与えられた、公然と人を殺す「動機」。リストラ、倒産、年間自殺者三万人。追いつめられた人間が日本中に溢れている。喰えないヤクザ十万人。急増する外国人犯罪。凶悪化する少年犯罪。我が子を虐待死させる親たち。そして果てしなく続く警察官犯罪-全ての殺意が一人の男に向けられたとき、五人の警察官の孤独な戦いが始まった!心の暗部を揺さぶり、良心を持つことの意味を問う、警察小説の枠を超えた緊迫のエンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • 罪の無い二人の少女の命を奪った男、その人間のクズの名は清丸国秀

    孫を殺された資産家の蜷川隆興は清丸を殺害した者に十億円の報酬を支払うと殺人を依頼する

    人間のクズ清丸を福岡から東京までの移送を命じられた五人の警察官


    十億円に目が眩んでいつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない
    留置係の警察官が!
    女性看護師が!
    包丁を持った一般ピープルが!
    まさか、・・・・が!

    移送の間に日本国民一億二千万人すべてが敵になり得る可能性も・・・!?


    そもそも、人の命を奪い生きる価値のない者を自らの命を懸けて楯となることに意味があるのか?

    この男を殺す権利がある人間もいる
    この男は殺されるべきなのか?

    殺人を犯した人間の命も平等なのか
    この男は守るべきなのか?

    いったいどっちが正しいことなんだ!?

    • ultraman719さん
      出た!クズ登場ですね!
      映画観た気もするけど、読もうかな?
      出た!クズ登場ですね!
      映画観た気もするけど、読もうかな?
      2023/12/27
    • 1Q84O1さん
      伊岡作品、遠田作品のクズと比べたら軽めのクズですが…w
      命を奪っておいて軽めというのもおかしいですけどね…(^_^;)
      サクサク読めるのでよ...
      伊岡作品、遠田作品のクズと比べたら軽めのクズですが…w
      命を奪っておいて軽めというのもおかしいですけどね…(^_^;)
      サクサク読めるのでよければぜひ!
      2023/12/28
    • ultraman719さん
      軽めみたいなんで、メンタル弱ってる時に!読みます!笑
      軽めみたいなんで、メンタル弱ってる時に!読みます!笑
      2023/12/28
  • 面白かった。一気に読んでしまった。敵討ち。私も同じ立場ならやるかも。お金があっても無くても。

  • 映画化で話題の一冊。

    いやぁ、ホントこの本は
    救いようがなくて読んでて辛かった。。。
    辛かったけど、究極の選択とか
    人間の心理とか倫理とか
    いろいろ考えてしまう。

    けして後味のいい話ではないけど
    もんもんと考えてしまう1冊でもある。

  • 主人公の葛藤がものすごい。ストーリーとしてはとても面白かったですが、内容が暗いので、この手の話に慣れていないひとはきついかもしれません。

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/2692745.html

  • 少女を惨殺した犯人。彼に10億円の懸賞金が付きます。たまたまその少女が大富豪の孫だったのです。一般の人、警察関係者、医療関係者、全てから命を狙われた犯人を守るためにSP5人がつけられます。守る価値のない男を守らざる得なくなったSPたちの話です。
    被害者の気持ちが無視された現状、犯人に対する憎しみは読むほうにも伝わってきます。本当にひどい犯罪です。どうして守らなくてはならないのか?問いかけられたような気がします。テンポもよく一気に読んでしまいます。
    この懸賞金の話を持ち込んだサライヤは印象的です。また別の話でも登場してもらいたいな。

  • 一気読み。
    まぁおもしろかったかな。
    しかし・・・人にはお勧めしない本だ。

    最後まで誰一人すっきりできないで終わった。いや、サライエだけはすっきりしたのか?
    読後感は・・・最悪 ハア~ため息。

    もしもこんなことが本当にあったら、人間はお金のために極悪人とはいえ殺せるのだろうか?何人もそんな人たちが現れるのだろうか?
    私は自分を保てるのだろうか?なんか怖い。

  • 孫を殺されてしまった大金持ちの祖父が、
    犯人である男を殺した人に、10億払う、と、
    新聞広告とインターネットで公開殺人依頼をする。

    命を狙われ、自首してきた犯人。
    けれど、10億に目がくらんでいたのは、一般人だけではなかった。
    そして、犯人は、人間の屑だった…。

    その犯人を、命を懸けて護送しなければならない警察官…

    話自体は、とても苦い。
    最後まで漂う、どうしようもない苦さと虚しさはよく伝わって来ました。
    その割に、読みやすい文章でした。
    若干設定的に古いところもあったけど、夢中になれる一冊でした。

  • 映画化されて知った「藁の楯」です。ちなみに、映画は見ていません。

     幼児殺害を繰り返す殺人犯に対し、被害者の祖父が犯人殺害に10億円の懸賞金をかけます。匿われていた仲間から殺されかけて、警察に自首。しかし警察内部にも懸賞金欲しさから・・・

    と言った内容。こんな洋画あった気がしますけど・・・

    木内さんの著書は、初めてです。
    難しい事は分かりませんが、良くあるようでちょっと違う感じ?

    面白かったです。
    木内さんの他の著書も気になります!!

  • こういうネタもあったかぁ!と思いながら読み進めました。
    ありそうでなさそな、なさそうでありそな、って話。いやいやないけど。
    発想が面白いと思いました。
    でも面白さでいったら「デッドボール」の方が断然上!!

  • 重たいテーマの割には意外と読み易い。

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著者プロフィール

1960年、福岡生まれ。2004年、『藁の楯』(2013年映画化)でデビュー。同書はハリウッドでのリメイクも発表されている。他著に『水の中の犬』『アウト&アウト』『キッド』『デッドボール』『神様の贈り物』『喧嘩猿』『バードドッグ』『不愉快犯』『嘘ですけど、なにか?』『ドッグレース』『飛べないカラス』『小麦の法廷』がある。

「2022年 『バッド・コップ・スクワッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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