- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062130417
感想・レビュー・書評
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小学校6年生の女の子が同級生を学校で殺害。
信じられないような事件が実際にあった。
家庭環境や発達障害、さまざまな要因が重なった結果だと思うけれど、読みながら色々考えさせられた。
著者の本は読みやすいけれど、断定するような部分が多いのが気にかかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小学生が起こした事件に対して家族環境等の影響を調査することは必要だと思うが、かといってその責をその親に負わせるのは連座制ではないのかという疑問が湧いた。
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現代の少年非行に関するレポート作成のために読んだ本。
この事件が起こったのは自分が小学校5年生の頃で、「自分と同じくらいの子が人を殺すなんて…」とだいぶショックを受けたのを覚えている。
本の内容は、加害者家族やクラスメイト、その保護者達、学校関係者へのインタビューから、事件の真相を明らかにしようとしたものであった。しかし、加害者本人へのインタビューがなかったため、本当の意味での事件の真相は分からなかった。 -
”普通の子”として報道された犯人はアスペルガー症候群の可能性があったということの証明に奔走する筆者。ただ、それを証明したところでなにも生まれないと思いながら読んでいた。
あとがきで筆者が述べるようにこの事件の本質は”A子に対する周囲の圧倒的な無理解と無関心だった”のかもしれない。 -
酒鬼薔薇くんの時も思ったけど、ホントどこにでもある「不機嫌」なんだよなぁって。
作者は、「普通の子」と言う表現に引っかかっている様だけど、こんな子沢山いると思う。
「障害」って病名で括れば安心出来るのか?と、時々突っ込みたくなりつつ、今その「障害」と紙一重のトコロでどうにかこうにか踏ん張ってるってゆうのが「普通の子」なんじゃないかと思ったりして。
自分がギリギリ何も起こさなかっただけ。
実際に事件を起こす子と、起こさなかった子の間にどれ程の差があるんだろう。
…そう思うと、よくまぁ自分は事件を起こさなかったと、「運の良さ」に感謝すると同時に、
何時自分の子が事件の当事者(加害・被害どちらにしても)になるかもしれないという恐怖にいたたまれない気持ちになる。 -
この事件は本当にショッキングで、どうしてどうしてどうしてと思ったまま、全く報道されなくなった為に、忘れていました。未成年でもあるけれど、まだ小学生だと言う事実に驚くばかりで、小学生の子供を持つ親としては、身近にこういうことが有り得る世の中なんだなーと思い、不安になりました。
本を読んでも、推測でしか事件の原因が分からないのですが、大人でも些細なことで揉める事はありますし、スッキリ出来ない人間関係もたくさんあります。それぞれの性格によって、受け止め方も様々で、それ故にいろいろな摩擦も起こるわけで、生きていく上で人間関係のことで悩まない人はいないんじゃないかと思います。
それがまだ心身ともに未熟な子供同士となれば、視野も狭いし、関わってきた人間関係だって少ないわけだから、様々な場面を上手にやり過ごすことの出来ないことも多いのかもしれませんね。
本を読み終わると、加害者の女児はある精神的な病気故の犯行だったのかなと思ってしまうのですが、親の立場として、この子の両親もいけなかったんだろうなと強く感じます。やはり自立して社会に出るまでは、親との生活がメインであり、親が子供のことを把握する努力をしなくてはいけないと私は思います。
うちの息子はとてもお喋りなので、日々の中で感じたことをたくさん話してくれます。でもそれだってほんの一部で、自分に都合の悪いことは話さなくなってきていますし、ゆっくり話を聞いてあげる時ばかりではないので、息子は満足してないかもしれません。だけど何かあった時を見逃したことはまだないと思っています。
最近はカッコ悪いと思うのか、負の感情は言わないことがあります。ただ、息子は顔に出るタイプのようで、すぐに気が付きます。全然違いますから。もしかしたら息子も、私から聞いて欲しくてそんな態度や表情をしているのかもしれませんが、何かあるとすぐに分かると思っています。
それだって私が解決出来ることばかりではないので、話を聞くだけだったり、見当違いな叱咤激励をしていることもあると思います。でも息子はそうすることで満足しているようで、私が水戸黄門や大岡越前のように一件落着させることを望んでいるわけではないんだろうなと思っています。いや、実際それは無理な話ですからね。それに自分で行動するべきこともたくさんあるし。ただ、吐き出す場となってあげれたら、息子はそこで改めて自分と向き合えることもあるだろうし、留まることしか出来なかった気持ちが、前向きに進むこともあるんじゃないかなと思うのです。
実際話してしばらくすると、スッキリした顔をしていますからね。
それでも考えられないことをすることもありますから、これが正解とは思わないけれど、何かあったら話してくれる関係ではいたいと思っています。
こんな関係が、この加害者女児の家族にはなかったんじゃないかな。
それにしても学校などの教育機関の対応はひどすぎますね。もしも自分の身近でこんなことが起こったら、絶対に戦おうと思います。もちろん起こらないことを願っていますけどね。
いろいろなことを考えてしまう本でした。 -
学校の教室で同級生の女児が女児をカッターナイフで殺害すると言う、ショッキングな事件が起きた。
この事件は何故、起きたのか。
事件の真相に迫る、途中経過の報告。
事件の起きた学校の事件後、事件前の様々な処理には疑問や怒りも感じるが、
作者の意見の偏りも出過ぎていると思う。
加害者A子の父親の被害者への対応にも疑問を大いに感じるが、
今まだ、何が事件に大きく影響していているのか、はっきりといていない段階での、
加害者A子の父親の生い立ちや祖父の生い立ちまで、書いているのは、何故なのか、疑問。
「アスペルガー障害」のせいで、A子は事件を起こしたと書いてある。
しかし、「アスペルガー障害」の人間が全て、凶悪事件を起こす訳では無いと書いていながら、
この障害のせいでA子は事件を起こし、A子の「アスペルガー障害」を認知出来なかった、
親や学校への責任は大きい等の批判的な書き方は、
私みたいに「アスペルガー障害」について、全く無知な人間に誤解を招く書き方ではないか!?