- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062138277
感想・レビュー・書評
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↓のレビューを全面的に改稿して、ブログ記事にしました。 http://burogu-mircea-blog.blogspot.jp/2014/08/blog-post.html
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通俗的な功利主義的態度(消費者的主体像、心理的な契約・等価交換関係)が蔓延しているという現状認識のもと、処方箋として、リスクヘッジ的な態度を提案する。実際は『先生はえらい』的なアレも、そこに追加されるわけだけど。
基本的には面白かった。ただ、教育の成果は数値化できない云々言ってるくせに、「学習時間」で子供の学力測ってるのにはたまげた。あほかと。
ニートに関する認識もひどいもの。特に最近『無業社会』(西田亮介・工藤啓)でとりあげられるような若者も、成金のぐーたら息子も、構造的に生み出されるニート(階層的な問題のある)も、一緒くたにしている。要するに「根性なし」「考えが甘い」「師匠を持て」と連呼。これは処方箋でもなんでもない。
加えて、ニートの数について触れた部分で、「統計は正確ではない」という内容のことを言っているが、統計についての無知を晒していて、それで『先生はえらい』ですかと思わざるを得ない。
まぁ、最初の1,2章は面白く読めるのではないでしょうか。基本的に眉唾で読むべきです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今年最低の本
今年何十冊と読んだ中で最低の本。断トツで最低である。まだ半年以上残っているが、間違いなく今年のワースト1。
読んだ本の中には内容のない本もあったが、この本の内容は最悪。この本に比べれば、内容のないと感じた本がまともにすら感じる。
1章読んだところで先に進むことができなかった。1ページ目から若者に対するネガティブな見方で埋め尽くされている。時代の変化も考えず、今の若い人達が持っている良いところをまったく見ず、自分が若いころと比べて今の若者への批判を延々と続ける。
事実に基づいた正しい批判であればまだましだが、勘違い、こじつけ、破綻した理論だらけなのだから手の付けようがない。
しかも、この著者は神戸女学院大学の教授だという。こんな教授のもとで学ばなければならない学生には同情を禁じえない。この著者がいるこの大学に入学を考えている人がいるならば再考するべきだと思う。
この本は、「今の若いやつらは・・・」と愚痴るじじいの話を何時間も聞くのが好きという人にお奨めの本です。そんな奇特な人がいればですが。