モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

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  • / ISBN・EAN: 9784062144490

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わりました。

  • ?モチベーション1.0
    生存を目的とする人類最初のOS

    ?モチベーション2.0
    アメトムチ=信賞必罰に基づく、与えられた動機付けによるOS
    ルーチンワーク中心の時代には有効だったが、21世紀を向かえて機能不全に陥る

    ?モチベーション3.0
    自分の内面から湧き出るやる気!基づくOS
    活気ある社会や組織を作るための新しいやる気の基本形

  • 本書では、生命、種を維持するためのモチベーションをVer1.0。罰則や賃金(飴と鞭)によって作り上げられたモチベーションをVer2.0。内的発動によるモチベーションをVer3.0と呼ぶ。モチベーション3.0は、NPOに参加したり、オープンソース開発に従事したり、wikipediaの編集に参加するモチベーションの源泉である。 2.0を主なモチベーションとして活動する人をX型、3.0を主なモチベーションとして活動する人をI型と分類し、どちらが継続的に成果を出し続けられるか、また人生に対する満足度が高いかということを調査する。その結果として、例えば自己研鑽すること事態が自己のモチベーションなるI型が成果、満足度ともに高くなることを示し、I型になるべきだという結論を導き出す。キーワードは、自律、マスタリー(熟達)、目的。 生涯学習を自然にしている個人はおそらくI型であろう。必要性に迫られたわけでもなく、勉強を継続するエンジニアもそう。こういう人たちには、自分の行動を決める権限を渡し、勝手にさせるのがよい。そうでない人たち(残念ながら私の部下にもこういう人たちはたくさんいる)は、X型なので、プレッシャーと恐怖を持ってコントロールする以外ないだろう。

  • 図書館

  • 近年話題となっている「ティール組織」にも通じる、自律性や熟達、そして目的に重きを置いたモチベーション喚起。

    あくまでも科学的立証に基づき
    抑圧型の、換言するならば外発的動機に基づく行動を内発的動機に基づく行動は凌駕していくという主張が展開される。

    自らの立場に立てば当然としか考えられないような主張が
    その対象を「仕事」とした途端に受け入れがたくなるのは何故なのか。そこが解き明かされていないため、本書が出版されてから久しい現在でもまだ「モチベーション2.0」に留まる企業が少なからず存在するのではないか。
    モチベーション2.0がもたらす恩恵も少なからずあるという点(本書の素晴らしいところは、そういったところを認めていることだ)や大いなる慣性の法則に抗えないということなのかもしれない。

    日本版の題がいかにも自己啓発的なものになっているのは、個人的には残念。

  • まあまあかな。自律性(オートノミー),マスタリー(熟達),目的の3つが重要、とのこと。

  • 2010年の本で、前から読もうと思っていてやっと読めた。
    今は内発的動機が当たり前のように重要視されているので、特に新しさはなかったけれど、当時は話題になっていたはず。
    モチベーション3.0は、自分の内面から湧き出る「やる気!」に基づくOS。自律性、マスタリー(熟達)、目的がその要素。
    研究結果や基礎理論はよく分かったが、個人や組織にどう活用するのかの後半部分がやや現実味に欠ける印象だった。

  • 社会は、人を動かすためのOSを持っている
    そのOSを”モチベーション”という。
    モチベーション1.0
    生物学的な動機付け(飢餓動因、渇動因、性的動因など)
    モチベーション2.0
    アメとムチを中心に構築された外的な動機付け

    ルーチンワークには有効である。
    ヒューリスティック(発見的、試行錯誤的方法)には、有害な場合が多い。
    モチベーション3.0
    内発的動機づけ
    ビジネスを円滑に機能させるために必要な、モチベーション2.0のアップグレード版。
    組織、仕事に対する考え方や手法は、2.0と互換性がない。

    現代では、社会はヒューリスティックを欲している。
    しかしビジネスはこの新たな動機を十分に生かしきれていない。
    アメとムチが(たいてい)うまくいかない理由
    ■人間に、交換条件付き報酬を提示しても、成果は期待したほど得られない。
    ■交換条件付き報酬は、内発的動機づけを消滅させる。
    ■アメとムチは、時として、反倫理的行動、依存、短絡的な考えを促す。
    アメとムチがうまくいく特殊な環境
    ルーチンワークなら効果を発揮する。
    ルーチンワークは、内発的動機づけも、創造性もほとんど存在しないから、悪影響を受けない。

    ルーチンワークに、
     ■仕事の必要性の根拠
     ■退屈な仕事であると認める
     ■望む方法でその仕事を完成させる自由
    を与えた場合には、報酬はいっそう効果を発揮する。
    各OSの前提となる行動パターン
    タイプX
    モチベーション2.0の前提となる行動パターン。
    内発的欲求よりも、外発的な欲求を活力の源とする。
    活動から満足感を得るというより、活動によって得られる外的な報酬と結びついている。
    タイプI
    モチベーション3.0の前提となる行動パターン。
    活動自体からもたらされる内的な満足感と結びついている。
    後天的に培うことができる。
    パフォーマンスの向上、健康の増進、全般的な幸福度の上昇につながる。
    <モチベーション3.0>3つの要素
    ■自律性(オートノミー)
    ■熟達(マスタリー)
    ■目的
    自律性(オートノミー)
    私達の「初期設定」は自律的であり、自己決定的である。
    ところが、マネジメントという時代遅れの概念により、この初期設定は変更される。
    自律性における4つのT
     ■Task
     ■Time
     ■Technique
     ■Team
    -Task
    自分の作ろうとするものは、自分で決める
    -Time
    ”インプット”(できる限り多くのじかんをかける)から
    ”アウトプット”(問題を解決する)へと変える。

    「どんな仕事であれ、遅刻表やタイムレコーダー、工業社会の時代遅れの思考をもう捨て去るべき」
    -Technique
    スクリプトの使用を強要しない。
    状況をモニタリングしない。
    在宅勤務を認める。など
    -Team
    自分と働きたいと思う仲間を集めなければならない。
    即席のチーム編成
    例えばピカソが、
    ”この種類の絵を描かなくてはならない”、
    ”この時間に始めなければならない”、
    ”私達が選んだ人と一緒に仕事をする”、
    ”こんな感じの絵を描くべき”、と言っただろうか?
    熟達(マスタリー)
    モチベーション3.0では、積極的な関与が必要とされる。
    マスタリーはフローで始まる。
    マスタリーはマインドセットである。
    マスタリーには、努力、根性、意図的な訓練が必要となる。
    マスタリーは漸近線である。
    ■フロー
     本質的に、自分の能力と整合している経験。
      -やらなくてはならないことと、できることがピタリと一致する
      -現在の能力より一二段高く、その努力を無意識にできる
      -目標がはっきりしており、フィードバックがすぐに返ってくる。

    ■マインドセット(心の持ち方次第)
     人は知能に関して、2つの異なる観念を抱いている。
      -固定的知能感(もともと限られた量しか備わっていない)
      -拡張知能感(最終的には努力によって伸ばすことができる)
    仕事と遊びの境界が人為的なものだと気づけば、問題の本質を掌握し、もっと生きがいのある人生の創造という難題にとりかかれる。
    目的
    モチベーション3.0では目的を、目標、言葉、指針に分解する。
    モチベーション3.0では、利益を否定はしないが、「目的の最大化」を同じくらい重要視する。
    何かに価値を見出して手に入れると、いっそう”好ましくない”状況になる。
    モチベーションを目覚めさせる9つの戦略
    ■フローテストを受けてみる
    ■自分を一言で表す文章を考える
    ■昨日よりも今日は進歩しただろうか?
    ■1年間、長期休暇を取る
    ■自分自身の勤務評定を行なう
    ■意図的な訓練には、実力を上げるという一つの目的しかない
    ■とにかく反復する
    ■批判的なフィードバックを絶えず求める
    ■改善すべき点に厳しく焦点を合わせる
    ■訓練の過程の精神的、肉体的疲労を覚悟する
    ■自分用のモチベーショナル・ポスターを作る

  • アメとムチの2.0から、自律性・マスタリー・目的を主眼とするモチベーション3.0への転換を促し、それに該当する事例を紹介する内容ですが、転換はいいにしてもなぜそれが必要なのか、どのようにして変革していけばいいのかは語られずじまいなのが残念。
    これを素直に受け入れられないところに、私のジレンマがある気がします。

  • うーん、、共感できないし、学ぶことはなかった

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著者プロフィール

Daniel H. Pink
1964年生まれ。米国ノースウエスタン大学卒業後、イェール大学ロースクールで法学博士号取得。米上院議員の経済政策担当補佐官を務めた後、クリントン政権下でゴア副大統領の首席スピーチライターなどを務める。フリーエージェント宣言後、経済変革やビジネス戦略についての講義を行うかたわら、「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」などに寄稿。著書に、『ハイ・コンセプト』(三笠書房)、『モチベーション3.0』『人を動かす、新たな3原則』(ともに講談社)など。

「2018年 『When 完璧なタイミングを科学する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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