- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062149631
感想・レビュー・書評
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「全国ビブリオバトル2016 四国Aブロック地区予選会」
(2016年11月15日/図書館1階ラーニングコモンズ)
所蔵なし -
読み始めたが重そうなので、やめて返却した。
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主人公が小さい子だし、文体が優しくてさらさらっと読めてしまうけどとても重い話。
重い話をこうさらっと読ませてしまうのは小路さんの作品の特徴かも。 -
不幸な事故で、同じ年の女の子の命を絶つ原因となってしまったハルと、親からのが虐待を受けた過去を持つ花歩。
二人が出会い、さらに数人の大人と出会って、命を落とした少女の鎮魂のための屋上庭園を造ることになる。
不幸な事故の内容は、最後まで明かされないまま。
でも、想像だけでも、胸が苦しくなります。
あってはいけないけれど、あるのも事実で。
二人に関わった他人である大人たちが暖かい。
ハルの両親の行いには胸が痛むけれど、桔平、イザざん、片岡さんに子供たちは助けられたと思う。
『大人は、しなければならない。子供たちが進むべき道を、指し示してやらなければならない。』
イザさんの言葉が浸みます。
少しずつ先に進んでいくだろう子供たち。
見守る大人が、両親を含め、しっかりと指し示してあげることが出来れば、きっと大丈夫と思わせれる終わり方にホッとしました。 -
自殺しようとしていた少年・ハルと、それを間接的に止めた少女・カホ。ひとりの女の子の死によって繋がっていく、さまざまな人たちの、あたたかくやさしい関係性のお話。
いいお話、だとは思うのだけれど、文体も相俟って軽い印象。
それって都合がよすぎないかな、と思ってしまう私はリアリストなんでしょうか。
総合的に、いろいろと納得できない。 -
12歳で重い現実を背負ったハルとカホ。2人の姿は痛々しくて切ないのだが、あったかい涙で終われるのは、これからの強い足取りを期待出来るから。
語り手が入れ替わることの効果が大きい稀有な1冊ではないだろうか?
小路さんの技量がわかるというか・・・うん、いいな! -
何もかも書き表さずとも、満足感は得られるのだな、と。
小説では、キャラクターの過去も思想も感情も、すべてを把握できる。しかし生きることの喜び苦しみ理不尽さ、を描くこんな小説では、みなの過去が暴かれない。
出会い、話し、そうして作られた関係だけは、しっかりと描かれる。それで十分だ。