吸涙鬼 -Lovers of Tears- (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 570
感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062152617

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの市川拓司だが、今回はいまひとつ。毎回ちょっとSFチックなファンタジー系の設定を絡めてくる市川だが、今回の設定はいまひとつ乗り切れなかった。特に第一部は、けれん味にあふれた文章で埋まっており、著者の酔いを感じた。後半に行くに従い、わかりやすさ・明快さが出てくるがそれとともにいろいろなことが唐突に感じた。

  • なんだか感動しきれなかった。

  • 涙を吸う吸涙鬼の少年と少女の物語。
    とても美しい世界観でした。特に少女が少年を想い涙するシーンは美しい庭園の描写と一体となり、少女の切なさがより一層際立って感じました。
    2人は想い合っているのに、共に生きてゆくことができない。
    でもそれはお互いが愛し合っているからこそなのであって、切なく感じました。
    ただ、読後感はいまひとつ。少女だけが幸せを掴み、少年は孤独から逃れられないという印象が強く、やはり共に生きて行ける道はなかったのかと考えさせられるようなラストでした。

  • 筆者のブログでかつて綴られていた「吸涙鬼」という設定がようやく作品化した。読んだ当時から気になっていた設定だったのでどうなったのか期待して読んでみたものの、ちょっと物足りない。涙を吸って生きている種族という設定に対し、どこにも到達しない感じ。命を救われた主人公が吸涙鬼の仲間になるわけでもなく、吸涙鬼を狙うエージェントも少人数でリアリティが感じられなかったし、主人公の結婚式に一瞬姿を見せる吸涙鬼というのも、そこまでの物語に入りきれなかったので感動が薄い。市川拓司の文体は翻訳の字幕のようなリズム感があって好きなのだが。

  • 2011.6.20                                                        少女漫画のような懐かしい感じ                読後感がなぜか寂しかった  

  • 大好きな作家さんの書き下ろし。
    まるで本人が書いたとは思えなかった。。

    いつも不器用な僕が主人公で、
    そんな頼りない主人公を支えるがんばりやさんの女性が好きだったんだけど。

    彼が今まで出した本のキャラクターがたくさんでてきます。

    弘海とか、いま、会いにゆきますの佑司とか、
    恋愛写真の静流とか、そのときは彼によろしくの花梨とか。

    今回は女性が主役です。
    表紙といい、タイトルといい、ライトノベルみたい。
    私にはちょっとファンタジーすぎたかなぁ。
    また、前みたいな作品書いてほしいな。

  • 一言で言えば、純愛の物語。
    市川さんをそれ程読んだことはないけれど、少し特殊な設定に純愛という形式の作風が多い気がする。
    身体が弱く、20歳まで生きられないと回りからも思われ、自分でもそう思っていた主人公・美紗。
    そんな時、ある転校生がやって来て。
    一目で恋に落ちた。
    でも、彼は、少し特殊な体質の人で…。

    みたいな粗筋ですが。市川さんの世界が好きな方は好きそうな作品でした。
    私もこれはちょっと好きです。

  • 綺麗なジャケット、綺麗なお話。漫画だったら楽しめたのかも。あまり好みではなかったです。

  • 透き通った空気に満たされた作品。お互いに気持ちを通じ合えてもそれができない二人の結末が美しく描かれていました。静かで寂しげな世界の美しさを堪能しました。

  • 市川拓司さんのお話はいつも不思議な感じがします。
    今回の話は特にそう思います←

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。獨協大学卒業。'97年からインターネット上で小説を発表。2002年1月、「Separation」で出版デビュー、いきなり同作がTVドラマ化される。次作「いま、会いにゆきます」は映画化され、100万部を超えるベストセラーに。他の著書に「恋愛寫眞――もうひとつの物語」「そのときは彼によろしく」「弘海――息子が海に還る朝」「世界中が雨だったら」がある。

「2009年 『きみはぼくの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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