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- Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062155984
感想・レビュー・書評
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第52回群像新人文学賞授賞作品である丸岡大介氏の『カメレオン狂のための戦争学習帳』を読了。まずタイトルだが最後までこのタイトルと物語の繋がりが見えなかった。確かに争いはあるしその争いに巻き込まれ自身を混沌の渦の中にと仕込んで行ってしまう主人公の様は受験戦争のなかで子供がいつも追いかけらている学習帳を思い出させはするがカメレオン狂というのが何のことだか未だ不明だ。まあそれはさておき物語は教育委員会と教員組合の情報戦争のくだらない様がおもしろおかしく描かれているものだ。教育という本質を横に追いやってしまうくらいに醜い争いごとにエネルギーをかけている駄目な社会や会社の内情をかいま見せさてくれ反省を促された気もしたが深読みし過ぎだろうか。これも読み手を選ぶ作品かもしれない。
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なかなか
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この作品が発表された期の芥川賞受賞作のあの作品より、芥川賞候補にあがった、この作品が掲載されてた同じ号のあの作品よりも面白く、芥川賞作品ぽく感じた。
タイトルが作者のテーマを語っているならば、それが読者に真っ直ぐ伝わらなかったところが選外の所以であろうか。