デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)

著者 : 真保裕一

• 講談社 (2009年8月26日発売)

感想・レビュー・書評

[pokkeさんの感想 · 2023年10月5日]

創業百年祭が催される閉店後の老舗デパートが舞台。それぞれの思いや思惑から、デパートに潜り込み、巻き起こすドタバタ劇。登場人物が多く、読み始めは、頭が混乱したけど、読み進めるうちに、それぞれの状況がつかめ、最後の方は話に入り込んでしまいました。この状況を、どういう風におさめるのかと思ったけど、人間味あふれるいい展開で、最後は少しウルっときちゃいました。

[apollo-tさんの感想 · 2022年12月22日]

腑に落ちない…ところは有るが。

鉄板ストーリーでしたけど､
面白かったです。

[pbh23864さんの感想 · 2022年9月11日]

目まぐるしく登場人物が変わるが、人物の過去やら特徴が上手く描かれているので混乱することなく読める。
心の温まるサスペンスであった。

[だりあぽっぽさんの感想 · 2021年1月18日]

読んでよかったー！
始めはちょっとなんか、暗い感じかも？って思ったが、読後は清々しいしハートウォーミング！！

色んな登場人物が出てきてそれぞれの視点で描かれて実は各登場人物がそれぞれと繋がってるストーリー。
特に自殺願望のあるおじさんと、矢野社長の視点が好き！！

心がほっこり！

[mkappa122さんの感想 · 2020年1月19日]

ノンストップ。短時間に複数の人生が錯綜する。予定通りにいかない、他人は思い通りに動かない、いつも途中でこけてしまう。生活ってそんなもんだよね、でもちゃんと前向いてたら某か報われるという最後は前向きな感じ？

[kata86tさんの感想 · 2019年5月13日]

◆内容説明
夜のデパート内で、静かに騒動が始まった!全てを失った男が思い出に浸ろうと訪ねたデパートには、閉店後、曰くありげな数人の男女が、暗闇の中を蠢いていた。ペーソスあふれる筆で描く一夜の店内騒動記。
◆内容（「BOOK」データベースより）
所持金143円、全てを失った男は、深夜のデパートにうずくまっていた。そこは男にとつて、家族との幸せな記憶がいっぱい詰まった、大切な場所だった。が、その夜、誰もいないはずの店内の暗がりから、次々と人の気配が立ち上がってきて―。一条の光を求めてデパートに集まった人々が、一夜の騒動を巻き起こす。名作『ホワイトアウト』を超える、緊張感あふれる大展開。

思い出深いデパートで死を考える加治川、収賄容疑で揺れる鈴膳デパート社長矢野、矢野に振られ宝石を盗んで憂さ晴らしを狙う真穂、真穂に利用された警備員安藤、収賄容疑に関わる店員佐々岡とチンピラ塚本、収賄容疑の市長と鈴膳店員の子供たち、鈴膳デパートを愛する警備員半田、いろいろな人間模様が一夜に交差する。

[sarubobo-papaさんの感想 · 2018年11月12日]

閉店後の老舗デパートを舞台に、珍客達が繰り広げる群像劇。

・会社が倒産し、家族にも見放され、路頭に迷う中年男性。
・別れた愛人への復讐に燃えるデパートの女子店員。
・お互いの父親が逮捕され、家を飛び出した少年と少女。
・創業家出身というだけで社長に据えられたお坊ちゃん社長。
・裏の世界に足を踏み入れ、嵌められた元警察官。
・過去に心の傷を負った警備員と謎の過去を持つベテラン警備員。
・宝飾フロアのゼネラルマネージャー。

多くの登場人物が出てくるが、事情は複雑に絡み合い、何らかの理由で皆がデパートへ集まってしまったというストーリー。

昔のデパートの良さと、現代の価格破壊の嘆かわしさを風刺していると思います。

三谷幸喜の「有頂天ホテル」や奥田英朗の群像劇にも似ている気がします。

読了まで時間がかかったので、内容を把握するのが難しかったです。
一気読みした方が分かりやすかったかも。

[mp_qmさんの感想 · 2018年10月15日]

行こうシリーズの第１弾。遊園地、ローカル線と新しいものから順に読み進めましたが、結果的には、第１弾が一番ドキドキでしたね。老舗デパートのお飾り社長に据えられた創業家のどら息子、買収の噂が流れる中、贈収賄事件が起こり、いよいよ窮地に立たされることに。ひょんなことから贈収賄事件の糸口を朧気に掴むことに、掴んだ糸口は繭の糸のごとく細いが、紡いでいくことで形が見えてくる。誰もいないはずの閉店後のデパートで繰り広げられるドタバタ劇がなんとも可笑しい。最後のネタは心温まる(^^)良かったなぁー

[ミントさんの感想 · 2018年7月19日]

映像化されたかどうかは知りませんが、
それを前提とした作品のように感じました。
全体図なり、ところどころに現在地の図があれば
よりスムーズに楽しめるかも。

面白くなかったわけじゃないけど、
かなり久しぶりの著者作で期待値が高過ぎたかも。
「奪取」読みなおそうかな。

[kiyom93さんの感想 · 2018年4月15日]

よく考えられてるとは思うけど、分かり難いのが残念です。各階の平面図や、途中、誰がどこにいるか図に示してくれると嬉しい。最後は予想通り集まるとは思ったけど、ちょっと盛り込み過ぎ感がある。

著者プロフィール

真保裕一（しんぽ・ゆういち）
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう！』『ローカル線で行こう！』『遊園地に行こう！』『オリンピックへ行こう！』の「行こう！シリーズ」、『ダーク･ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」