市立第二中学校2年C組

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 209
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062164382

感想・レビュー・書評

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  • 2年C組のクラスメイトの1日の数分を切り取った物語。
    中学生のクラスってこんなだったかも。
    一話の長編を読むような手ごたえはないけど、クラスの中に自分を探してしまう。
    友達になれる子、好きな子、嫌いな子…自分がどこかの席に座っていて、クラスを見回したような感覚でした。

    明日があっけなく来てしまう。学生時代の1日。

  • たった1日でも、クラス全員揃えればこんなにすごいドラマになるんですね!たいそうなことは起こらないけど、中学2年という、微妙な年齢の彼らの現実が描かれてます。いじめとか恋愛とか勉強とか。生の声が聞こえます。 たびたび前のページに戻って確認したり、巻頭にあった座席表見返したり。誰が誰とか眺めては、ふむふむ〜でした。初めて読んだ作家さんだけどよかったです。

  • 題名のとおり、10月19日月曜日に起きた2年C組の生徒38人、それに加えて担任教師が時間ごとに感じたことが描かれている。ただひとり荻野さんだけ彼目線での物語はなく、荻野さん事件として描かれているのがまた不思議だった。
    とても読みやすかったです。

  • とある中学の一学級の、「10月19日月曜日」を切り取った連作短篇集。
    語り手が順番に変わり、彼らがそれぞれに見つめるクラスの様子で
    語り手ではない他の生徒のこともなんとなく分かる。

    中学って確かにこういう雰囲気だったなと思い出した。
    「誰も、完全にはハッピーじゃない」という時代。ぴりぴりして
    もやもやして、悩んで、急に落ち込んだり嬉しくなったり。
    ”思春期”という言葉ひとつで片付けられないほどに、人生に
    おいて、暗黒な時代なんじゃないかと過ぎ去った今感じる。
    ただ、ちょっとしたことで親友になれたり人を好きになったり
    するのもこの年頃の特権でもあるのだ。
    この本のなかに、かつての自分や友人たちがいるような
    気がした。 

  • タイトルの通り、2年C組全員のそれぞれ1日のひとコマを描いた物語。
    みんながみんなの一日を、せいいっぱい悩みながら生きています。
    微笑ましかったり、悲しかったり、やるせなかったり・・・。
    でも、1日は同じようにまた訪れる、そんな物語。

    最後の井上慎吾くんの家族の物語が、ほのぼのさせられてよかったです。

  • 2年C組の生徒たちの10月19日の朝から夜まで日記。
    豊島ミホの『初恋素描帖』にちょっと似ていると思った。
    一人一人それぞれの短編だから、朝読書にピッタリかも!

  • タイトル通りです。
    2年C組のとある1日をそれぞれの視点から描いております。
    何でもないことばかりなのですが、それが非常に愛おしい。
    中2っていいなあ。ドロドロしてるがキラキラしている。
    荻野さんがお気に入りっす。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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