盤上のアルファ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 474
感想 : 110
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062165976

感想・レビュー・書評

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  • そんな展開になるとは、と感じたのは作者のしてやったり感があり、また読了後スッキリできたので、この作家を好きになりました。

  • 初めての作家さん。読み終わった後に、本作がデビュー作だと知った。ご自身の経験に根ざした作品とのこと。
    昭和の香りが濃い設定に、やや入り込み難さも感じたが、小さな引っ掛かりや違和感よりも、ぐいっと引っ張り込んでいく筆力が勝っていたのか、一気に読み切ってしまった。勝負のクライマックス、とりわけ題名の意味が明かされる場面が、いまひとつ響かなかったのは、私に将棋の知識がないからなのだろうか。他の作品も読んでみたい。

  • 将棋全然弱いけどw

    ってな事で、塩田武士の『盤上のアルファ』

    将棋知らなくても面白い♪

    塩田武士さんは罪の声から読んだんで、こんなにコミカルな内容じゃとは思わなんだ

    キャラがええ人ばかりでホンワカする♪

    将棋やりたくなるねw

    2018年31冊目

  • 嫌われ者の新聞記者と、できそこないの棋士。魅力があるとは言い難い2人に惹き込まれる文章。所々で笑わせてもくれ、話の展開も面白い。真田の大一番の結果に見せた秋葉の感情にこちらも昂る。ボーイズなんとかランは秀逸だった。

  • 将棋の世界の一部。後半は勝って欲しいと読み進めた。将棋の世界の正統派でない真田が棋士になることはできるのか?好き嫌いの分かれる本だと感じた。

  • 面白かったが、分量の割にいろいろ詰め込み過ぎている感じも。秋葉と真田だけにフォーカスして、ひたすら男臭い物語にした方がグッとくる。
    あと静は許せんなぁ。良い話に終わるかなと思いきや、静のせいでちょっとガッカリした。自身の目的のために、その人が傷つくことも承知のうえで、その人の好意を利用する人間には相応の報いを受けてほしい。

  • 真田の信念はとても心地よく共感できた。最後の秋葉の心情を思うと、真田には少し残念な気になった。真田だけに、策略家だ。

  • 個性豊かな面々の軽快な会話のやり取りが心地よかった。
    一途に何かをやり遂げるのはなかなか難しいものだ。
    将棋の内容よりも、真田の人生のお話。
    もっと愚直に真田の将棋を見てみたかった。

  • 将棋を巡る人間ドラマ。大山名人を生んだまちの人間として興味引かれずにはいられない。升田八段の生き様にまで関心を引いてくれ、こうして世界を広げてくれる読書はすてきだ。
    「罪の声」に比べるとまだ書きつけていない、というか神視点の文体を模索している雰囲気も。

  • 将棋の三段編入試験制度が物語の大きな柱になっている。実際にそういう制度があるのかウィキペディアで調べてみたら、この小説内で紹介されていた通りの内容の制度があった。
    アマチュアの全国大会で優勝し、プロ棋士の推薦があった場合に試験を受けることが出来る。試験は奨励会二段・初段在籍者との8戦で、その内6勝したら、三段リーグに編入できる制度である。三段リーグで戦えるのは、最長で4期。ということは、この制度を使って、実際にプロ棋士になるのは、気が遠くなるくらい大変な話だ。うまく調べられなかっただけかもしれないが、三段編入試験制度に合格し三段となり、かつ、三段リーグを勝ち抜いて実際にプロ棋士になった人はまだいないようである。

    この小説は面白いものだった。
    私は将棋が好きなので、なおさら将棋を題材とした小説は楽しむことができた。上記のような、ほとんど無理筋と思えるようなチャレンジをする者の物語であり、題材としての面白さがある。
    これは、この小説に限った話ではなく、将棋を扱った小説一般に言えることであるが、もう少し将棋の一手一手と指し手の気持ちの揺れを細かく、精密に書いたものが書けないのかな、とも思う。
    指した後で悪手と分かった時の動揺や、絶対に負けられない戦いの中での粘り強い気持ちや、勝ち筋が見えてきた時の震えなどを、実際の指し手と共に書いて、かつ、将棋のプロではない者にも分かるように書ければ、本当に面白いだろうな、と思う。
    たぶん、ないものねだりに過ぎないのだが。

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著者プロフィール

1979年、兵庫県生まれ。神戸新聞社在職中の2011年、『盤上のアルファ』でデビュー。2016年『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞し、“「週刊文春」ミステリーベスト10 2016”国内部門第1位、2017年本屋大賞3位に輝く。2018年には俳優・大泉洋をあてがきした小説『騙し絵の牙』が話題となり、本屋大賞6位と2年連続本屋大賞ランクイン。2019年、『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞受賞。2020年、21年には『罪の声』『騙し絵の牙』がそれぞれ映画化された。

「2022年 『朱色の化身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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