飛水HISUI (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
2.59
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本棚登録 : 77
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062166577

感想・レビュー・書評

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  • 飛水峡のバス転落事故にはおぼろげながら記憶があり、それで興味をもって読みました。悲惨なバス転落事故によって断ち切られた故に切なく永遠な千年不倫の物語なのだが、真面目な主婦のワタクシにはこの当事者達のファンキーな臆面のなさが鼻につきました。そこが旨味でもあるんだろうけど、付き合ってられんワーという感じです。また、中身には関係ないですがタイトルから装丁から総じて古臭く、女流が大御所になるとこういうふうに化けていくのか、と寂しい気もしました。

  • 作者の小説を読むのは、実は初めて。

    「書き下ろし」を統一テーマとして創作されたらしい、本書のような作品ならではなのか、最初、テンポに戸惑った。軽快ではあるが、何か、ついて行くのがしんどいような、そういった感覚で読み進め、

    古川の町の幻想的な夜のシーン、そこで、ようやく、この作品のテンポに馴染めて来た気がしたが、あるいは、この辺りで、やや勢いが収まったのかも知れない、とも思えた。

    そうして、事故の場面に移るのだが、そこが、この作品の真骨頂なのかと、新聞記事等、現実と創作、その妙を感じる。そこで、どんな奇跡が起こるのかと思い、ほんとネタバレだが、主人公の臨終場面に移るとは、流石に予想もしていなかったので、最後の二人の会話は、泣けてきた。

    ある意味、この作品は、一つの恋愛を描くのだけれど、誰もが心の中に抱いている思いを、このような形で目の前に示してくれたものとして、非常に人それぞれ、受け止め得る内容を含んでいたのだと、最後に知らされる。そういった作品に感じられた。

  • レビューです。

  • 一緒に暮らそう、一生に一度の気持ちでそう誓い合った翌日、惨劇が襲った。日本中を悲しみで震撼させたバス転落事故に巻き込まれた男と女・・・・
      (アマゾン内容説明より)

     女性は怖い・・・  

  • 非常に簡潔なすっきりした文章で、情景がくっきりと浮かぶ。
    要は不倫と相手が死んでしまってからも思い続けた業のようなもの。こういった人生の中で、忘れられた息子などは哀しいと思う。

  • つきあっている時以上に、
    亡くなってからのほうがつながりが強かったのかもしれない。
    そんな男女の時を越えた(?)物語。
    表面にあらわれてはいないけれど、
    胸の奥底にはずっと秘めていたのですね。

  • 0611097676

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著者プロフィール

小説家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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