- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062167376
感想・レビュー・書評
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2011.10.2読了。
世のオヤジが好きだ。昔の話をしてくれるところ、精密機械に疎いところ、身体の匂いを気にするところ。照れたり開き直ったり落ち着かなかったり、その辺の若者よりよっぽど可愛くて素敵で。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最近読んだ高橋秀実さんの『ご先祖様はどちら様』とラフカディオ・ハーンの『怪談』をシャッフルした感じでした。怪談は怖くもあるのですが、因果関係が明らかになると怖さが半減し、化け物に対し、いとおいしい、いたわしい気持ちを持ちます。ご先祖様と自分の間に連綿と続く何かに気付いたとき、同じ気持ちになるのではないかと思いました。
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富井省三。二年前に妻靖子に先立たれ現在ひとりぐらし。息子朔矢は結婚して家を出て行き、娘は行方知らず状態。ある日、一人住まいの家の鍵穴が憤然と消失してしまった。物語はここから始まる。かつて妻から多大なる恩義を受けたという見知らぬ男から紹介されたホテルでしばし過ごした後、鎌倉の伯父伯母の家を尋ねることにした省三。そこで久しぶりにであったインコや、思い出した数々のできごとをきかっけに「富井家」の人々に思いをめぐらせ故郷の佐久へ行こうと考える。富井家の末裔である省三が家へあがることを拒絶されてから両親祖父祖母兄弟子供たちに思いをめぐらす日々が描かれる。作者の気分がもうひとつつかめなかったよ。
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読みやすくはあるけれど、物語自体はうまく呑み込めなかった。
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絲山秋子さんのファンタジー風な作風にびっくり。前半は「1Q84」を彷彿とさせる設定が続き、後半昭和の良きインテリ家族の挿話と家族小説としてのハッピーエンドと続く。