- Amazon.co.jp ・本 (530ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062170581
作品紹介・あらすじ
「おいしいですね、ODAは」。女性ながらに開発コンサルタント重役にまで出世、怖いものなしの栄転、大抜擢。光を浴びて輝く黒谷七波を襲う悲劇。そこに救いはあるか。裁かれざる罪との対峙を圧倒的筆力で描く堂々の傑作長編。
感想・レビュー・書評
-
貧乏から脱出しようとした京大出の黒谷七波。大学で発展途上国支援協力金ODAの実態を嗅ぎつけ、そのおかげで黒い金の渦めく中に入っていく。ベトナムのODAにより、どんどん荒稼ぎをしていく。
途中、外国公務員贈賄防止条約が厳しくなり、遂に黒い金の入手に潮時となって日本に帰ってきた。最後には結婚子供もできて将来は荒稼ぎをして得た金で明るいかと思われた矢先に…
本当に日本のこう言ったODAは役に立っているのか、立っているけど、そこに利権が発生するところは今の自分のいる国でも同じだ。
きれいではない、国際支援の裏側が書かれている。
一読の価値がありです。
服部真澄只者ではありませんね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ODAがらみのコンサルタントと建設会社の裏金を作る男と女の話。善意の海外援助が実は日本に還流されていて、懐を肥やしている奴がいるというのはいかにもありそう。
物語の舞台は面白いし設定も面白いけど、人物に思い入れできなし。 -
【出会い】
出張先でチームリーダーに借りて。
【概要】
開発コンサルタント会社に入った主人公がゼネコンとつるんで裏金街道をひた走る。フィクション。
【感想】
開発コンサルが槍玉かと苦笑。
実際の事件がモチーフにされていたりとリアリティをもって書かれているものの、読みやすさやストーリー展開から当然それなりのデフォルメはされている。
小説としての造形や展開として腑に落ちない点はありながらも、けっこう大きな分量をダーッと読めました。
それにしても、帯の「おいしいですね。ODAは」ってかなり刺激的な・・・。
開発コンサルタントの世界は「生き馬の目を抜く」世界らしいですしね。。
ところで、カバー写真は大石芳野さんなのですね。 -
ふむ
-
現実あった収賄事件や橋の崩落事故をモチーフとしてODA関連の開発建設コンサルタントやゼネコンを舞台とした内容.先日WOWOWでドラマ化された.建設コンサルタントが小説に出てくることは稀であるが,これではイメージ悪くなるな・・・
-
3.5 ODAにまつわる裏金の話し。フィクションなんだけど、たぶん大なり小なり、こういうことはあるんだろうな、と思わせるほどリアリティがありました。
-
たまたま手に取った初めての作者。
ゼネコンがピークの時代は知らず、ましてやODAもコンサルも開発途上国もさっぱりだったので、なんだかびっくりする内容でした。
そうなの?と。
知りたくなかった大人の事情ってヤツでした。
でもそういうのもあるんだろうなと思えてしまうし、漬かってしまった事情も恐ろしい。
できれば関わらずにいたい。
貧乏でいいから。 -
ODAの実態。フィクションとはいえ、酷すぎる。