- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062172844
作品紹介・あらすじ
16万5000円借りていた彼女にふられた23歳のノボル。このカネだけは返したい。でもカネがない。そこに、絶対に関わってはいけない男からの電話。報酬は1000万円。先が見えない人生を再スタートするには充分だが、手助けするのが誘拐って。しかし話を聞いてみると、この計画、失敗する恐れだけはない。やるか。やった。だが…。
感想・レビュー・書評
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彼女へ借金を返すことになり、誘拐犯になってしまう
計画がうまくいかず、弁護士との間のアクシデント?やらとても面白く一気に読めました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ひゃうぅっ!完全無欠の一気読みエンタメ小説!最高!
ゴチャゴチャとチマチマと斜に構えたレビューを
鼻で笑い飛ばすような堂々とした王道エンタメ。いいわー。
迷いもないし、なにせ速度が違いますよね。読者を
置いてけぼりにしない速度で、ウダウダと迂回もせず
ゴールに向かって真っ直ぐ進むストーリの気持ち良さ。
そして登場人物のキャラ。今回はまさかの「BE-POP
HIGHSCHOOL」の封印を解いたかの如く、フリーの
ヤクザ「源田ツトム」とそのお気に入り「兼子信雄」
とおぼしき人物が登場。ニクいですねw。
主人公はその「ノボル」。振られた彼女に返す借金
16万5千円の返済の為に、関わっちゃいけないフリーランスの
ヤクザ「ゲンさん」からの悪魔の誘いに乗ってしまった事から
ジェットコースターのような展開が待っている。
誘拐、殺人、強盗,,,etc物騒な事件だが、ノボルの
その持ち前のネガティブハートかつ、性根の優しい
意地っ張りの性格と犯罪とのバランスが絶妙の描写。
消極的なノボルの侠気が...カッコいいんです。
ノボルの雇い人でもある頭の切れる犯罪者「佐藤(仮名)」も
サブキャラなのに抜群の存在感。いいコンビです。
いやー。ダメだ。面白くって全部書いてしまいそうw。
そろそろ映画公開の「藁の盾」も面白いですが今作も
映像化したら絶対受けます。間違いないス。
伊坂幸太郎の「陽気なギャング〜」あたりのファンは
多分、ドストライク!(今作のタイトルはデッドボールですがw)-
はじめまして!
フォロー
ありがとうございました(^O^)
兵庫県に住む、
猫と映画とロックと活字中毒な
プロボクサ...
はじめまして!
フォロー
ありがとうございました(^O^)
兵庫県に住む、
猫と映画とロックと活字中毒な
プロボクサーです。
この作品は残念ながら
まだ未読ですが、
心躍る素晴らしいレビューに
惹きつけられました(>_<)
木内さんってもしや
あの『BE‐BOP‐HIGHSCHOOL』の漫画家の方ですか?
自分はモロその当時の
ヤンマガ読んでた世代だし(笑)
「陽気なギャング〜」の世界観も好きなので、
借りたい本リストに書いて
今度また図書館でチェックしてみたいと思います!
これから何かと
レビュー等参考にさせてもらいますんで、
今後ともよろしくお願いします(^_^)
コメント頂ければ
必ずお返しに伺います☆
2013/02/07 -
円軌道の外さま
コメントありがとうございます!
木内さんは「ビーバップ〜」の方です!
作家として多分6作の作品出されてますが
全て面白いです...円軌道の外さま
コメントありがとうございます!
木内さんは「ビーバップ〜」の方です!
作家として多分6作の作品出されてますが
全て面白いです。(今度「藁の盾」も映画化
されます)
ゼヒゼヒ読んでみてください!
自分の読むジャンルはかなり狭く
偏ってますが、よろしくお願いいたします^^2013/02/07
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ほんとこの人の作品って映像がありありと頭に浮かぶ。ほんで、誰が撮っても傑作になるだろうなと思う。頭にある映像をそのまま撮ればおもしろくなるんだから。逆にこれでつまらなくなったらというリトマス試験紙にもなるかも。・・・文のリズムとユーモア、読後に得られる爽快感、もちろんん物語そのもののおもしろさ。・・・今回の主人公は脳内で綾野剛に変換されてました。
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爽快なエンターテイメントですね~!
面白いですわ!
ライトですが惹き込まれたらイチコロ。
ドンドン進んでしまいます。
キャラ事態の説明がちょっと浅いので、もう少し深くいってもよいと思うんですが、ストーリー自体が面白いから良し!なんでしょうんね~
誘拐事件をこんだけ盛り上げつつ、ライトアッパーに
仕上げているのはアッパレです。
明るい誘拐事件でしたよ。
ナイスです!
このひと面白いですね~ -
いつ振りの満点かな。いやーおもしろかった。おもしろすぎ。初期の頃の伊坂氏くらい、いやそれ以上にどんでん返しの連続。ついてない男が誘拐をするという話しなんだけど、もしかするとあの名作「大誘拐」を超えたかも。
なんだろ。構成もキャラ立ても表現も全部ちょうどいい。
木内一裕さん全部読みたい。 -
「藁の盾」でハマった作者の新作。
一口に犯罪アクションといっても、これだけ後ろめたくなくて、前向きで、清々しいテイストのやつはこの人にしか書けない。
今回も、誘拐、殺人、監禁、立てこもりと犯罪のオンパレード。でも清々しいし、読み終えて、人生っていいよねと思う。 -
木内一裕はどんどん面白くなる。
「木内節」と言っていい、独特かつ軽妙な文体とスピーディーでスリリングなストーリー展開。漫画家というバックボーンを持つが故か、批判を受けることも多いみたいだが、いいじゃないか面白いんだから。
さて、この物語は、誘拐事件と殺人事件、2つの事件が交差しながら進んでいくクライムノベルなのだが、それぞれの事件に加担する2人の若者がとても上手に描かれていて、好感度が高い。
2人はともに、他者の力によって不当に人生を捻じ曲げられてしまった過去を持つ。惑いながらもその過去に向き合う、健気さというか誠実さが、たまらなく胸にキュンとくるのだ。
小説を読み終わった後に、前向きな気持ちになったり、優しい気持ちになったりすることがある。そんな余韻が読書の醍醐味だ。
「デッドボール」はまさにそんな醍醐味に溢れた物語である。
「人生は一瞬先になにが起きるかわからない。
おれの人生はまだなにも決まっちゃいない。
そのことを楽しみに思えるようになった自分に、おれは満足していた。」 -
これぞ、エンタメ小説。
面白かった。
お金が欲しいだけの誘拐犯のはずが、
殺人犯に仕立てられそうになる。
悪賢いって怖いわぁ。
ノボルのキャラがとてもよかった。
佐藤が意外といい奴な気さえしてくるから不思議。
やっぱり、映像で見たいなぁと思う作品でした。 -
彼女に借りた16万5千円を返すために、誘拐事件の片棒を担ぐことになったノボル。
身代金を手にすることが出来ずに次の手を考えことになったはずなのに、テレビのニュースでは、誘拐犯は殺人犯にされていた。
疾走感のある展開でとても面白かった。
悪人だらけの話なのに、ノボルの気弱だけれど誠実なキャラや、佐藤の頭の良さ、実は頑張り屋の愛海など、好感が持てる登場人物が良かったです。
最後のハートウォーミングなエンディングには、やるなと思わされました。
楽しい読書タイムでした。