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チンギス紀 十三 陽炎
- 北方謙三
- 集英社 / 2022年3月25日発売
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金を倒し西遼を呑み込んだチンギスの晩年の戦いが始まる。膨張し続けるモンゴルだが何のための戦いなのか今ひとつ腑に落ちないところもある。ちなみにこの巻だけだと思うけど、どこか文章がこなれていなかった。徹底して推敲してそうな北方先生らしくない。体調が心配。まだまだ北方水滸伝読み続けたいので。
2022年5月1日
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ペッパーズ・ゴースト
- 伊坂幸太郎
- 朝日新聞出版 / 2021年10月1日発売
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伊坂さんの本の中で一番読み終わるのに苦戦した。いつもは面白くないと途中で止めてしまうのだけど今回、始めてオーディブルで聴いて何とか読了。
2022年4月7日
木内さんの小説にしては少し展開が分からなくて単調な印象。次作に期待。
2022年3月16日
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半沢直樹 アルルカンと道化師
- 池井戸潤
- 講談社 / 2020年9月17日発売
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大阪支店に飛ばされた半沢。いつもの逆転劇はもう水戸黄門みたいだけどそれでも面白くて一気読み。それにしても半沢直樹なんでいつまでもこんな腐りかけた銀行でサラリーマンやってるのかそこが最大の謎。
2022年1月9日
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炎上フェニックス 池袋ウエストゲートパーク17 (文春e-book)
- 石田衣良
- 文藝春秋 / 2021年9月8日発売
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池袋で生きるマコトとタカシもいつの間にか中年かと思うと感慨深い。しかし、犯罪の質が変わってきすぎて初老には理解できなくなりつつあるのが少し悲しい。
2021年11月27日
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機龍警察 白骨街道 (ハヤカワ・ミステリワールド)
- 月村了衛
- 早川書房 / 2021年8月18日発売
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シリーズ6作目。読み始めるとすぐに姿、ライザ、オズノフといった面々を思いだし龍機兵ワールドに入り込めた。今回の舞台はクーデター前のミャンマー。今回から新しいメンバー1名加わる。次作に期待。
2021年10月8日
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チンギス紀 十一 黙示
- 北方謙三
- 集英社 / 2021年7月15日発売
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中華の歴史の流れとして宋に女真族が進攻して金を作り、南に南宋が残り、今度は朽ち始めた金にチンギスハンが進攻してくるその時代の話。
このチンギス紀の最大の特徴は、最初は宋の腐敗に戦いを挑んだ梁山泊の第2世代、棟梁楊令の養子だった北へ向かった胡土児が玄翁として登場し、その実の子はテムジンだったので、テムジン=チンギスが吹毛剣を受け継いだという設定。
もちろん史実的に無理があるうんぬんと感じる人もいるだろうが僕は楽しい。
今回の黙示には、なぜかちょいちょい梁山泊の話しが語られるが、懐かしい気持ちになるし、そもそも梁山泊だって相当フィクションな訳だから、別に大した問題ではない。北方氏が書く水滸伝の末裔としてのテムジンでいい。
宋江、晁蓋で始まり、呼延灼、林冲、史進で戦い、楊令に引き継がれ胡土児からテムジンにつながっていく物語がずっと続いていきますように。
韓国ドラマは観るのに韓国文学は読んでなかった。なんとなく音楽やドラマでは韓国もの面白いけど、本、小説なら日本が勝ってるよなまだまだ、と思っていた。しかし、このアーモンドを読むと、いや韓国文学普通に面白いなとびっくりさせられる。考えてみたらドラマや映画が面白い訳だから、本も面白くても当たり前なのかもしれない。
それと小説を読んでいると意識しなくても内容や言葉とは別の何かが日本の小説ではない感じがずっとしていた。韓国のというより、英米文学読んだときに感じたのと似ているが、日本の小説独特の何かが逆に意識される。言葉にするのが難しいのだが、日本の小説は行間にも空白にもずっと何か小さな音なのか細かい霞なのか、何かが埋まっているというか漂っている感じがする。湿っているというか感情の小さな波のようなもの。でも韓国の本や英米の本にはそれがない。言葉と意味の塊があって、次の塊までの行間は空な感じ。小さな音なし。いいとか悪いとか好き嫌いは特にないが、何かが違う。この日本特有の何かが最近ずっと気になっている。
2021年7月13日
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ブックキーパー 脳男
- 首藤瓜於
- 講談社 / 2021年4月21日発売
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脳男シリーズ。ちゃんと面白い。しかし、久しぶりすぎて登場人物がカエル男シリーズとごちゃになっている気がする。あれ女医さんピアノ弾いてなかったっけみたいな勘違い。鈴木一郎ちょっとしか登場しないのもいい感じ。
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オムニバス 警部補 姫川玲子
- 誉田哲也
- 光文社 / 2021年2月23日発売
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タイトル通り短編集。1冊の本にできなかったアイデアが短編になったんだろうけど、姫川玲子シリーズは読まない訳にはいかないのが誉田氏のうまいとこ。ジウからストロベリーナイト、そして巻末には移動してくるらしい魚住久江まで登場する。こうなってくると誉田氏、サンリオのキャラ商売の様相を呈してくる。でもそのキャラに惚れている読者は読まない訳にはいかない。そして姫川シリーズ読んでるとどうしても竹内結子さんが思い出されるけど、でも姫川は生きているのがありがたい。姫川シリーズ、最後は生き残った伊崎基子もいるから、まだまだいける。
2021年6月17日
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暴虎の牙 「孤狼の血」シリーズ (角川書店単行本)
- 柚月裕子
- KADOKAWA / 2020年3月27日発売
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柚月さんの孤狼シリーズ、ヤクザものでは一番好きなシリーズ。この話の途中で突然、大上が死んで日岡がその意思を継いでいく。相変わらず人間臭さというか汗とタバコと酒の匂いがいい。帯にシリーズ完結編とかなんとか書いてあったけど、そんなことないよね。日岡がこれからやってくれるはずなんで。楽しみにしています。
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チンギス紀 十 星芒
- 北方謙三
- 集英社 / 2021年3月26日発売
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チンギスになったテムジン、本人は望まないがどんどん人間離れしていく。
この巻では、そろそろ金への南下を始め、同時に次に打って出る西域の人物も登場し始める。
北の遊牧民が中華を侵略し国を作ることは、中国の歴史では何度も繰り返されているが、南ではなく西へ、西域から欧州、そして海を越えて東へ、日本にまで領土を広げようとしたのはチンギスハンとその子どもたちだけだった。
そのチンギスに、この巻のラストくらいで息子に突然「そんな戦などあるものか。自分がやるべき戦だと、俺は一度も考えたことはない。見方によれば、戦はただの人殺しだ。それでもやろうと思うなにかは、言葉ではいえぬ」と言わせている。
歴史上、これほど多くの人を殺した人物は他にはいないチンギスハン。なぜそれほどまでに殺して領土を広げ続けたのか。
言葉では言えぬ、と北方先生。どこかで書いてくれるだろうか。狂人ではない普通の人間テムジンの侵略への渇望を。
2021年5月28日
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誰かが足りない (双葉文庫)
- 宮下奈都
- 双葉社 / 2014年10月16日発売
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宮下奈都さんの昔の作品。多分、一度読んだことあった気がするが忘れてしまっていたので今回もふわっと感動した。なんか無意識に優しい本ばかり読んでるかも。本の中にはなかったけど、僕は何かの瞬間にアレあの子がいないみたいな気がすることがある。でもそのあの子が誰なのかは忘れてしまったみたいで思い出せない。そして口の中が酸っぱくなってスースーする。あの感じなんだろう。
2021年4月16日
久しぶりの瀬尾まいこさん。あいかわらず優しい。親子のつながりみたいなことを丁寧に描いてくれている。でも最近、本に刺激や非日常を求めているので少しもの足りない。
2021年4月14日
日本版吸血鬼の話し。読みやすかったけどすぐに忘れるくらいに軽い。
2021年4月8日
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チンギス紀 九 日輪 (集英社文芸単行本)
- 北方謙三
- 集英社 / 2020年11月30日発売
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テムジンがチンギスハンを名乗った巻。ギリギリの戦いを制してきたテムジンの激動期がジャムカの死とともに終わった。
さてここからどうなる。太閤記みたいに失速しないでくれることだけを祈っている。何しろこのシリーズだけが楽しみだから。
ちなみに本筋とは全く違うけど梁山泊最後の首領、宣凱が亡くなって最後にテムジンに夢を託すみたいなサイドストーリーたまらん。
2021年4月10日
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獣たちのコロシアム 池袋ウエストゲートパーク16 (文春e-book)
- 石田衣良
- 文藝春秋 / 2020年9月3日発売
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4編の中ではタピオカミルクティの夢が良かったかな。ただ、前巻に比べるとどの話しもふわふわしていて詰め切られていない印象。これまでは、ここからもう一段練り込んでいたのに今回はその手前で放棄されてしまった印象。何か別のこと考えてたのかな石田衣良氏。最後に珍しく池袋の半グレ王タカシが弱気なことを言うシーンがあるのが気になった。そろそろ次作は間が空いてもいいからタカシの引退それを助けるマコトの展開を読みたい。二人の年齢と時代がこの物語を続ける限界にきている。
2021年4月10日
木内さんが書く女性主人公は本物のハードボイルド。誉田さんの姫宮シリーズみたいな苦悩する主人公とは一線を画したタフに成長していく小麦を読みたい。両方とも好きだけど。
姫宮で思い出したけどやっぱりいつまで経ってもジウシリーズの伊崎基子最近どうしてるのかずっと気になる。また書いてくれないだろうか。
2021年3月22日
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チンギス紀 八 杳冥
- 北方謙三
- 集英社 / 2020年7月15日発売
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モンゴル統一戦を終え、ともに戦った隣国ケレイト王国のトオリルカンを討つ。戦い続けているが、ジャムカ戦の後なのか凪いでいるかのような静かな戦いであっけない幕切れとなった。そして次はナイマン。チンギスハンは生涯戦い続けていく。モンゴル族拡大期の始まりがこの巻。
なんだろうこの巻あたりから出てきた「戦争の目的」をこの世から戦争をなくすために戦争をするというキングダムの始皇帝と同じ流行り理屈はどこかに嘘の匂いがする。その理屈でいうと、いつかどこかの国が圧倒的な戦闘力で全ての国を占領し地球上の国を1つにすることになる。
ローマ、モンゴル、イギリスができなかった世界統一。誰がいつやるんだろう。
強国ではなくメガ企業の連合体みたいなところが実質的に世界を統治下におき国家や民族を有名無実化する可能性ならあるのかもしれないけど。
2021年2月24日
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チンギス紀 七 虎落
- 北方謙三
- 集英社 / 2020年3月26日発売
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1年近く本を読まなかった。こんなに長い間読まなかったことは初めての経験。理由はいくつかあるけど、それでも久しぶりに本に帰ってきた。
そして久しぶりだからこそ北方チンギスハンに戻ってきた。
モンゴルの覇者になる最後の戦いを決めた翌朝のp316の書き出し「風が吹いている。旗が鳴っていた。草原の夜に消えたタルグダイは、朝になっても戻らなかった。」ここが最高だった。
もちろんここから再開して正解。安定して面白かったが、しかし、途中、誰が味方で誰が敵で誰が誰と戦っているのかモンゴルのカタカナ名前に混乱し続けて途中で投げ出しそうになってしまった。
本を読むってこんなに大変だったのか、この本のこの巻が特に難解だったのか、ゲームオブスローンズのこの白人誰やねん状態みたいになってけっこうストレスフル。
2021年2月1日
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月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)
- 小野不由美
- 新潮社 / 2012年6月27日発売
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十二国記のエピソードゼロを読んで、よく分からないままエピソード1の「月の影 影の海 上巻」へ。
今度は女子高生が、逆にあちらの世界へ海を越えて行ってしまうお話。
どうも日本から海を越えると、もう1つ別の世界があるらしいという設定は分かってきた。やっぱりストレンジャーシングスと同じ設定だけど、実際はこっちの本の方が早く書かれている。
でも、まだ主人公の視点から書かれているので、何がどうなっているのか分からないまま、イライラしながら上巻が終わる。
そろそろ何かしら見えてこないと、このシリーズこのへんで読むのやめちゃいそう。
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三国志〈3の巻〉玄戈の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
- 北方謙三
- 角川春樹事務所 / 2001年8月1日発売
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北方三国志は呂布が良い。この時代にたまたま現れた中華歴史上最強の戦士、呂布。呂布は主人殺しの汚名もあってヒールとして書かれることが多いが、この本では純粋な戦争職人として赤兎馬と共に戦い死んでゆく。真骨頂は、呂布が死んだシーンを海辺の赤兎の情景で見せてくれたところ。北方先生の呂布への愛よかった。
2020年4月23日
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三国志 (2の巻) (ハルキ文庫 き 3-2 時代小説文庫)
- 北方謙三
- 角川春樹事務所 / 2001年7月1日発売
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北方三国志、呂布が人間臭くてとても良い。そしてずっと悲しみがなぜか漂う。
2020年4月11日
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三国志 (1の巻) (ハルキ文庫 き 3-1 時代小説文庫)
- 北方謙三
- 角川春樹事務所 / 2001年6月1日発売
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そういえば北方謙三さんの三国志は読んでなかった。吉川先生とはまた違う三国志が楽しみ。
2020年4月11日