- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062173377
作品紹介・あらすじ
大震災チャリティーAVを作ろうと奮闘する男たちの愛と冒険と魂の物語。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ただのエロい、訳のわからない文章の塊なんかじゃない。
世の中不自然なものだらけ。どうしてみんな東日本大震災の後にはボランティアしよう、寄付しようって動いたの?どうしてハイチの地震や公害の被害者、原爆被害者…のためには手を差し伸べなかったの?
それは、『なにもやらないと不安で仕方ないからだ。』
連携がすべて良いわけではない。連携したことで生み出してきた悪もまた、ある。
何十年も揺れ続けてきた日本の社会。それを見て見ぬふりしてきた私たち。自分たちが生きてる間だけもてばいい、どこかでそう思いながら。
本当の今の日本をつくってきたのは、歴史の教科書になんて絶対載らないようなことばかり。
どうして靖国神社には英霊だけが祀られてるの?英雄と呼ばれるにふさわしい人、日本のために犠牲になってきた人はいくらでもいる。
シンプルにすればいくらでもなるはずの文章だけど、この小説にはエロさが欠かせない。小説ってこうやって書くんだね。
これが文字の力だと思う。
『ぼくはこの日をずっと待っていたんだ』、か。 -
メイキング5 恋するために生まれてきたの アイウォズボーントゥラブユー ヨシコさんの授業を受けたら日本は少しでも変われるのではないだろうか
-
「ヨシコさんの授業を受けたら」
どうだろうねぇ、、、源一郎その人自身が前に立っても変わらないような気がする。それくらい今の世は保守的で拝金主...「ヨシコさんの授業を受けたら」
どうだろうねぇ、、、源一郎その人自身が前に立っても変わらないような気がする。それくらい今の世は保守的で拝金主義なんだから、、、2012/10/05
-
-
「不謹慎」な本。キレがあって気分いい。ちょっと団塊っぽいけど。。なんとなくドグラマグラみたいな印象。
-
東日本大震災の被災者たちを救うため、チャリティAVを作ろうという不謹慎おもしろ小説。読んで見る価値あるよ。
-
加藤典洋さんが、よかったとtweetしてたので興味を持った
¥
mmsn01-
【要約】
・
【ノート】
・
-
はあ・・・。311後の作家の対応に興味あっていくつか読んでみたが、これは最も強烈だった。先生の文芸手腕と思想が、ここで出さねばいつ出すかというように、はちきれんばかりに叩き込まれていて、胸が苦しくなる。とてつもなくくだらないのに強烈。
-
うーん。
すごく「良くわかる(良くわかる気になる)」箇所と、極端に「なんかどうでもいいじゃん」箇所の差が激しい。
そもそも僕にとってこの著者の作品って「とんでもなく面白い」と「死にたいほどにつまらない」の差が激しい。
そんな両極端が一つの作品の中に混在している感じ。
玉石混交ってところか。
決して不謹慎だとも思わないし、連発されるいわゆる「放送禁止用語」にも特に嫌悪感は覚えなかったが、電車の中では少々読みづらいか。
いずれにしても読む人を選ぶ作品……あ、それっていつものことか。 -
『我々は、この作品の売り上げをすべて、
被災者の皆さんに寄付します
チャリティーAV
恋する原発』
『レンタルヴィデオ屋の隔離されたコーナーに
他人の目を気にしながら入りこみ
別に盗むわけでもないのに周りの視線を
気にしていた皆さん
この作品は堂々と借りてください
そして堂々とオナニーしてください
あなたの精液の一滴一滴が貴重な
義援金になるのです』
『まあ、そんなことは、どうでもいい。細かいことは、どうでもいい。世の中、たいていのことはどうでもいい。』
『おれは、ほんの少しの間、考えた。とりあえず、おれの頭は使い物になるかどうかを。
1+1=2。これなら、なんとか。』
「これこそ、AV業界を震撼させたシリーズ、
『恋するために生まれてきたの・大正生まれだけどいいですか?』の第一弾、
『稲元ヨネさん七十二歳・夫が戦死してから五十年ぶりのセックスなんです、冥土の土産にしたかった』の冒頭シーンなのだった…。」
『あのセックスはすごかった。二十二歳童貞のカネダと、七十二歳ヨネさんのセックスは。
あれは、セックスだったんだろうか?』
「おばちゃん、なにしてたの?」
「おばあちゃんの七回忌だったの。でも、さおりちゃんは知らないわよね。おばちゃんのおばちゃんが亡くなって六年目のお祝いよ」
「ええ? お祝い、じゃないでしょ、おばちゃん」
「いえ、お祝いよ。こんな世界から、とっととおさらばでしてよかったわね、というお祝いなのよ」
「ヴァイブをヴァギナに突っ込もうとしているの。でも、女の子が望んでいるからじゃないわよ。あの男は、ヴァギナを見ると、そこか、自分が生まれてきたことを思い出して、憎しみで一杯になるのよ! こんな世界に追いやりやがって、って! だから、ヴァギナを見ると、メチャクチャにしてやりたくなるわけ」
「おとなになったら、あたしのヴァギナにもヴァイブを入れられちゃうの? そんなの、イヤだあ!」
「だったら、戦うのね。自分のヴァギナは自分で守るしかないんだから」
『この世の中は、あたしたちのヴァギナとアヌスを狙う男どもで一杯なの。というか、男どもは全員、あたしたち女のヴァギナを狙ってるのよ! ちょっと優しくされて、ニッコリなんかしたら、さあ大変』
『大丈夫。
おれはまだ狂っちゃいない。おれの判断では。』