朱龍哭く 弁天観音よろず始末記

著者 :
  • 講談社
3.58
  • (9)
  • (40)
  • (43)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 222
感想 : 42
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062174664

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 小気味良いテンポで、あっという間に。
    素晴らしいです。

  • 面白かった。最後までワクワクしながら読みました。

  • 猿若町の同心
    玉島千蔭が
    江戸の町で起こる事件を解決

    シリーズものらしいので
    きっと初めから読んだほうが
    キャラも人間関係も楽しめそう

    玉島千蔭の魅力は
    まじめで堅物
    そこに色っぽい芸者の梅が枝
    人気女形の巴之丞がからんでくる

    千蔭の腹違いの妹 お蝶は
    長唄の師匠で生計を立てている
    美人で気が強くて長屋に暮らす


    千蔭の妻は 沙十はおっとりした美人
    とてつもない方向音痴だけど
    屋敷持ち込まれる相談事にのり
    お蝶とともに騒動に巻き込まれつつも
    事件を解決していく

    乳の死が殺しだと知り
    真相を探ろうとして襲われたり
    誰が味方で誰が敵なのか
    サスペンス的要素もあり
    読み応え十分

    キャラが愛おしい群像劇
    こういうの好き

    事件はどれも解決するけど
    どこか後味悪いような
    人間の妬みとか欲、恨みつらみ・・
    そこが人間味あってうまい

    シリーズ読みたいな

  • 主人公の男勝りで気風の良いお蝶ちゃんも可愛いけど、一見おっとり、だけど結構な薙刀使いの義理のお姉さんが格好良すぎ。周りを固めるキャラも、一癖二癖あれど、皆、良い感じ。この弁天観音コンビによる人情捕物帳かと思いきや、幕府を揺るがす大陰謀に発展して、随分大風呂敷を拡げられたのは意外な展開。途中、皆が良いキャラなのに、怪しい方向に流れ始めてドキドキした。最後は、、、良かった。千吉さんは無事に願いを果たせるのかどうか、、、。
    ホント、西條さんの作品は外れがない。

  • 時代物の面白いところを集めたような作品。

    美人姉妹が悪を斬る(!)みたいな要素あり、おきゃんな町娘と堅物侍のからみに、人情話、真剣勝負となんでもありなのだ。

    最後はちょっとスケールが広がりすぎなきらいもあるが、個性豊かなたくさんの登場人物をこれだけ縦横無尽に活躍させられるのはさすがというところ。

    続編が出ればぜひ読みたい。

  • 町方与力の妾腹の娘であり長唄の師匠・お蝶と、その正妻の兄嫁・沙十がタッグを組んでの連作短編。二人の関係性が珍しいですね。キャラもそれぞれ独特のいい味出していて、仲が良いのも好感が持てます。雉坊が観音様みたいな沙十の事を「あんなおっかねえ女~」と言っていたのが、どういう逸話があっての事かもっとハッキリ知りたい気がします。それと、お蝶をめぐる恋の鞘当の決着が千吉に着くのか四十次郎なのか、それとも…知りたい!と言う事で、続編出ないかな?

  • 安定の西條奈加さん。
    今回も面白く読みやすい作品。

    粋でいなせな美人で長唄のお師匠のお蝶。
    実は南町奉行所・与力の妹さん。
    おっとり色白美人の義姉・沙十と
    最初は持ち込まれた騒動を解決していたが…。

    いつしかお蝶は不審人物に襲われる様になり、
    それが卒中で亡くなった父に関係がある事が判る。
    父の死に何か秘密が!!
    最後まで状況が変わるので目が離せない。
    そして終わり方は見事。

    またお蝶を廻る恋の鞘当てが気になる。 
    お蝶はおっとりした兄と義姉を心配するが
    実は2人とも、なかなかのタヌキ。
    知らないのはお蝶、本人ばかりなり!(笑)

  • 弁天・観音と呼ばれる美人姉妹の連作。

    ミステリの部類なのか…。
    世直しにまで発展してしまったが、ちょっと話が見えにくくて、入り込みにくい。
    あとお蝶がなんか…何もしてないよね…笑。
    兄夫婦はかっこいいんだけど。

  • 短編連作集。登場人物みんな良くて面白く読めたけど、話しが大きくなってちょっと散漫な感じに。続編あるかな?

  • 辰巳芸者の娘で長唄師匠のお蝶と、お蝶の兄安之のもとに嫁いだ沙十は、物腰穏やかな色白美人のおっとりした外見とは裏腹に、実は薙刀の達人で方向音痴。人呼んで“弁天観音”美人姉妹と、次々と現れるクセ者の男たち。一本気な枡職人、ワケあり破戒坊主、無愛想な若党、好色な若旦那。かしましくも賑やかな日々の裏、亡くなったお蝶の父親が遺した《あるモノ》を巡り、幕府転覆を狙う巨悪の影が二人に迫っていた…。お蝶と沙十を中心に物語りは展開するが、ミステリー仕立てで途中誰が味方か敵なのか?一番の曲者はお蝶の兄安之だった。

全42件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西條奈加の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×