うつ病放浪記 絶望をこえて生きる

著者 :
  • 講談社
3.19
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本棚登録 : 61
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062184724

作品紹介・あらすじ

激しい動悸が、時間や場所に関係なく起きる。
手足が鉛のように重くなる。
なぜかわからないが、やたらと死ぬことを考えてしまう。
そしてある日突然、呼吸ができなくなった。
救急搬送された病院で、私を待っていたのは、
予想すらしなかった「うつ病」という診断だった・・・・・・。

患者数70万人超。「現代の国民病」と今も闘い続ける
ベストセラー・ノンフィクション作家が、衝撃のカミングアウト。

死ぬ日を決めて遺書を用意したサラリーマン
恋人からうつを“うつされた”派遣社員
発作の苦しさに泣き叫ぶOL

など、患者への取材と自分の体験に基づいて、
うつ病の知られざる実態と、苦しみのなかから見いだした
新たなる希望を克明に描き出す。

【目次】
●第1章 死に至る病
●第2章 医師にすがるか神にすがるか
●第3章 かかりつけ医をさがして
●第4章 放浪の果てに
●第5章 ローンが組めない
●第4章 それぞれの「うつ病放浪記」
●第7章 命を諦め始める季節
●第8章 本当に大切なもの

感想・レビュー・書評

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  • 工藤美代子がうつ病?まさか!と思って読み始めた。

    初めに体の不調が続く。病院を次々受診する。あらゆる検査をするも「どこも悪いところはない」と言われる。こんなに具合が悪いのに。体が動かないと救急車で搬送された北里大学付属病院で検査の後「精神科」の受診を勧められ「違います!」と大声で叫ぶ著者。

    しかし、抗うつ薬がしばらくすると効いてきて、足取りも軽く歩くことができるようになる!

    ほんとうに「だれでもかかりうる」病なのだ。

    ところが「近くのクリニックで薬を出してもらってください」と大学病院から退院したところでかかりつけ医を求めての「放浪」が始まる。

    何じゃこれはと言いたくなるような「心療内科」や「精神科」の開業医。
    それでも「合う」患者はいるらしく待合室はそこそこ混んでいる。医師との相性が治療の可否を決めるのでここは重い心と体を引きずって患者自身がかかりつけ医を探して歩き回らなければいけないようだ。

    うつ病であることで仕事が見つからなかったり、住宅ローンが借りられなかったり、不利益がたくさんある。きつい仕事をさせてたくさんのうつ病患者を作り続ける社会も変だ。

  • 916(闘病記)
    うつ病

  • 私がこれまで読んだうつ病関係の本の中で、一番読みやすく為になる本でした。

    再読したいと思います。

  • 著者以外のうつ病体験記があったり、著者と精神科医の対談があったりと、あまりまとまりがない。著者自身のうつ病体験記も、もうちょっと深められるんちゃうかな、と思ってしまった。
    最後の章、うつ病になったときの心の持ちようは、いちばんリアルで、重みがあった。最後は、よかったな。

  • 工藤さん自身と患者さん数名の体験談、担当医の方との対談。
    変なお医者の記述には空恐ろしくなった。
    弱ってる時に変なお医者に当たったら余計具合悪なるわい。

  • 心の病は辛い。しかも社会に生きていることで世の概念(通念)の壁は誠に厚い。その分厚さが回復を遅らせてしまう。でも心のなかは他人にはわからないし、自分でもしまつに負えない時がある。

  • 916
    ノンフィクション作家の著者

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著者プロフィール

工藤美代子(くどう・みよこ)
昭和25(1950)年東京生まれ。ノンフィクション作家。旧チェコスロヴァキア・カレル大学を経て、同48年からカナダに移住し、バンクーバーのコロンビア・カレッジ卒業。『工藤写真館の昭和』で第13回講談社ノンフィクション賞受賞。そのほか『国母の気品 貞明皇后の生涯』『香淳皇后と激動の昭和』『美智子皇后の真実』『美智子さま その勁き声』など著書多数。

「2021年 『女性皇族の結婚とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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