- Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062185738
作品紹介・あらすじ
秋の風とともにやってきた転校生又三郎と少年たちのみずみずしい交流を描いた宮沢賢治の名作を、藤城清治の影絵が詩情豊かに表現。
感想・レビュー・書評
-
宮沢賢治『風の又三郎』から18場面を藤城清治の影絵で表現した画本。『風の又三郎』の文章は抜粋と成っている。
転校してきた高田三郎(風の又三郎)の真っ赤な髪がもう印象的で!
その又三郎が歩くと起こる旋風。
放し飼いにされた馬たちと子供たちの幻想的な土手。
雨はざっこざっこ、かぜはどっこどっこの中を進む又三郎。
そして「どっどどどどうど どどうどどどう」の大嵐!
藤城清治のデッサンも収録され、あとがきでは藤城清治が影絵に進んだことや宮沢賢治童話との出会い、影絵の作り方が語られる。
藤城清治の語る宮沢賢治は「ひらめきがあり、祈りがあり、光と影に通じ、モダンでユーモラス」という。そして影絵に向かい合う姿が「四つに組んで真正面から勝負」の真剣勝負の言葉。
迫力のある画集です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
◆風、光、霧が見える。柔らかな草、流れる水、ガタガタ震えるガラス窓。それから、牧歌的な景色に調和しない又三郎の挑戦的な赤。さすが。
◆光と影の魔術師、藤城清治が妥協することなく時間をかけて自ら削り出した風の又三郎の世界に息を飲むばかり。美術館で観てみたいなぁ!
◆画本であって絵本ではなく、18場面の影絵に下絵と原文の断片、あらすじが添えてある。あとがきでは、藤城青年がどのようにこの道に入ってきたかが生き生きと記され興味深い。そして作者近影。先生、それ無理やり愛猫中心に写すようにワガママ言ったでしょ⁈(笑)
【2014/02/06】-
「ワガママ言ったでしょ⁈(笑)」
NHK日曜美術館の特集でも、のさばってましたねぇ「ワガママ言ったでしょ⁈(笑)」
NHK日曜美術館の特集でも、のさばってましたねぇ2014/04/18
-
-
NHKで製作風景を観たので、出版されるのを楽しみにしてました。
カミソリの刃で切りだされる影絵の美しさ、力強さも味わえます。 -
著者90才の時の渾身の力作。
想いのこめられた18枚の結晶。 -
絵がとてもステキで、文字が少ないんですが、お話が、「絵だけでも、わかるんだなー」と思いました。
-
僕的には、物語がよく読み取れなかった。でも、影絵はすごかった。
-
2015年9月13日
DTP作業/望月志保 -
-