グリード 下

著者 :
  • 講談社
4.11
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本棚登録 : 761
感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062186513

感想・レビュー・書評

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  • 中盤の中だるみがやや残念。

  • 「ハゲタカ」シリーズの第4弾。

    前作で、中国の国策ファンドとの間で、
    日本のアカマ自動車に対する熾烈な買収合戦を行っていたその裏で、
    アメリカの金融危機(サブプライム~リーマンショック)に乗じて、
    鷲津が、アメリカのシンボリック企業の買収を画策するストーリー。

    ぶっちゃけ、
    リーマンショック絡みにお話には、若干の今更感もありましたが…、

    よくよく考えてみますと、
    前作を原作とした劇場版の制作途中で、リーマンショックが発生し、
    急遽、劇場版の脚本を、
    リーマンショックを絡めた内容に書き換えた経緯はありましたが…、
    まだ、小説の方では、リーマンショックを扱っていませんから、
    企業経済小説としては、やっておかないと…といぅことでそぅか…。

    鷲津は、リーマンショックの機に何をしていたのか…?、
    といぅ命題に対して、とても興味深い面白いお話でした。

    上巻は、サブプライムショック~リーマンショックまでの間の、
    鷲津と、その対抗勢力との、いわば画策合戦的な内容でしたが、
    やはり、実際に起こった史実をトレースしなければならないだけに、
    長い長いプロローグといった印象も、強かったかもしれませんが…、

    下巻は、いよいよこのリーマンショックに乗じて、
    投資銀行の救済とシンボリック企業の買収といぅ、
    シリーズ史上でも最大級の本場のメガディールに、
    日本人の鷲津が、どのよぅに挑んでいくのか…?、
    といぅ、「ハゲタカ」らしぃ展開が楽しめました。

    投資銀行の救済とシンボリック企業の買収のスキームは、
    当時、話題となったエポックメイキング的なスキームであり、
    ファイナンシャル的にも、妥当な落とし所だったと思います。
    これに、鷲津の日本人としてのマインドがうまく絡められており、
    最後の種明かしでは、胸が熱くなるシーンもありましたが…、
    その心境の変化が、次回作以降の弱点となるのかどぅか…??

    お話や登場する人物、組織の幅の広さから、
    これまでの集大成的な印象もありましたが、
    最後の、記者の北村の移動先が、
    次回作の伏線の1つになるのでそぅか…??

    面白かったです。

  • 「ハゲタカ」シリーズの第4作。アメリカの軍産ファンドとの戦いや中国の国家ファンドとの戦いを題材にした前2作は、あまりにも荒唐無稽すぎてちょっとついていきにくい感じだったのですが、この本はサブプライムローン問題、リーマンショックという現実に起きた金融事件を題材にして、史実をうまくなぞりながら、第1作からメインに登場する架空のアメリカの投資銀行ゴールドバーグ・コールズや、この巻で初出のアメリカン・ドリームという架空のアメリカを代表するメーカーが金融危機に巻き込まれて苦しむ様子を、実にリアルに描いてくれていて非常に面白かったです。
    物語のほとんどがアメリカでの出来事の描写ですが、主人公の鷲津が大活躍で、ストーリーの起伏や意外性も大きく、十二分に堪能できました。ハゲタカシリーズでは、第1作に匹敵するおもしろさだと思いました。

  • 力尽きましたね。
    もっと劇的な展開を期待していましたが、次に続く、で終わった感じです。
    FBIまで動かせる黒幕があまりに短絡的でがっくりです。
    まあ起承転結ストーリーが売りですから、本代分はしっかり楽しめましたが…
    飯島のおっさんにもっと活躍して欲しいのですが。芝野に至っては電話一本でした。次回作、期待しています。

  • 面白かった!ハゲタカシリーズ復活した! やはり現実世界が揺れると筆者も乗ってくるのだな、と。結構実名が多かったがそこはどうなんだろ。ま、とにかく良かった。

  • ブラボー、雅彦!

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。

「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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