家族シアター

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062191876

感想・レビュー・書評

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  • 一人っ子なので、こういうどうなっても血の繋がる兄弟だ、という絶対的感覚を味わってみたくなった。
    あと、全然いつも思い出さないのに、読んでいるうちにいろんな人が思い出された。

  • 「妹」という祝福
    サイリウム
    1992年の秋空

    この三篇は兄弟(姉妹)の物語。一番身近な家族なのに、自分とは全く違う思考を持つ妹や弟との間で起こるすれ違いの描写。自分は何も感じずに過ごしてきたけど、振り返ってみると、姉や兄はそんな風に感じていたのかな、とすごく身近な出来事のように感じられる。

  • これはたぶん、俺が生まれたその頃にあった光景だ。
    俺は今、伸太を通じて、自分が生まれた頃の様子を、数十年の時を経て、我が子に見せてもらっているのだ。
    俺は大事にしてされ、愛され、いろんな人に成長を見たいと、それが叶わないなら覚えていてほしいと、祈られ、祝福されながら、この家の中心にいた。

  • 190717*読了
    妹と姉、弟と姉、母と娘、姉と妹、父と息子、祖父と孫娘、子どもと父。関係があまり良くない状態から、距離が縮まる話が多かったけれど、どれもラストはほっこりとして、あたたかい気持ちになりました。辻村さんは読者の胸をきゅっと切なくさせるのが上手い。
    そして、小中学生や高校生の女子の人間関係の描写も上手い。自分も通ってきた道だけれど、とてもこんな風に細かくは覚えていないもんなぁ。さすがです。
    最後のタマシイムマシンの話はかなり短編だったけれど、胸にジーンときました…。自分も小さな子どもがいて、両親が息子の祖父母になり、祖父母が曾祖父・曾祖母になっているので、まさにタマシイムマシンで、自分がどれだけ愛されてきたかを息子を通して実感しています。息子にも、できるだけ祖父母や曾祖父・曾祖母との時間を覚えていてほしいなぁ…。

  • 2019.7.10 読了


    短編集。
    これは よかった!

    イケてる妹と 地味なグループの姉、とか
    バンドのおっかけのギャルの姉と
    アイドルオタクの弟、とか
    親子とか兄弟とか 家族の話なんだけど、
    この作者さんは ほんと モヤモヤしたような
    思いとか 描くのうまいー!

    だし、それだけじゃなく
    今回は じんわり あったかくなる話が
    いくつかあって 度々 泣きそうになりました。


    1992年の秋空と
    タマシイム・マシンの永遠が
    特に!


  • 小さな不公平感はそれぞれの話に存在したけど、どれも読み終わると胸が温かくなった。はるかとうみかの将来が見たい。

  • この著者の短編小説って初めて。
    辻村深月さんは今までも結構読んだけど、こんなほんわかしたストーリーでいっぱいの一冊も初めてかも。
    なんだか涙腺を刺激され、ほとんどの章で涙してしまいました。
    普段は遠慮がなくなったり素直になれなかったりする家族。
    でも心の奥では大事で、他の人に傷つけられたら無性に腹が立って…。
    そんな家族の話が7話。
    どのストーリーも素敵すぎて推しを決められませんでした。

  • すごく温かくて、切なくて、幸せな気持ちになりました。
    もう、最後は号泣でした。

    姉妹の話はリアルで(私も姉妹なので)、小さい頃は妹のこと嫌いだったなー、何であんなに嫌いだったんだろう…とか考えてしまった。今は仲良しだけど、小さい頃にもっと可愛がってあげればよかった(笑)

    『孫と誕生会』からの『タマシウム・マシンの永遠』は号泣。
    小さい頃、半分は祖父母に育てられていたので、本当にもう、祖父母に会いたくて号泣した。

    残った家族を大切にしなくては。

    • 杜のうさこさん
      shaadiさん、こんばんは!

      だいぶ前にコメントを下さってたんですね。
      遅くなりましたがこちらにお返事させてください。
      ずっと体...
      shaadiさん、こんばんは!

      だいぶ前にコメントを下さってたんですね。
      遅くなりましたがこちらにお返事させてください。
      ずっと体調を崩していてしばらくお休みしていたため、お返事が遅くなってしまいました。
      本当に申し訳ありません。


      この本、良かったですよね~
      私も号泣してしまいました。
      >『孫と誕生会』からの『タマシウム・マシンの永遠』
      同じくここで耐えきれず決壊でした!
      私も可愛がってくれた祖父母に無性に会いたくなりました。

      そうですね、今いる家族を大切にしなくてはですね。
      身近なだけに、ついわがままになってしまうけれど…。

      またゆっくりと読んだ本の感想を書けたらいいなと思っているので、
      これからもよろしくお願いします(*^-^*)
      2018/12/29
    • ねるねる (旧shaadi)さん
      杜のうさこさん

      コメントのこと、お気になさらないでください!
      体調はいかがですか?

      気軽に読める本かと思っていたら、結構、心に...
      杜のうさこさん

      コメントのこと、お気になさらないでください!
      体調はいかがですか?

      気軽に読める本かと思っていたら、結構、心にくる本でした。
      祖父母に会いたいですね(T_T)

      こちらこそ、よろしくお願いいたします!
      2019/01/08
  • 自然体で丁寧でとても良かった。仲良しと一言で表したくない、でも何だかんだで仲の良い、大事に思っている家族って良いな。どの話もじんわりと抵抗なく染み透るようだった。「「妹」という祝福」と「サイリウム」は、姉とは、弟とは違うんだっていう主張がひりつくようで、著者の得意分野だと苦しくなりかけたけれど、着地点が柔らかくてほっとした。「1992年の秋空」の双子みたいな姉妹と「孫と誕生会」の最終的にはどっしりと味方に落ち着いている祖父と孫娘の優しい関係もすき。「1992年〜」は学研の『科学』と『学習』が懐かしかった。

  • Hi, I'm Ichiro.

    Today, I'll introduce the book named 'Family Theatre'.

    This is a novel written by Mizuki Tsujimura.

    After my first English Book Club attendance last month, I searched for 'Kagami no Kojo' at the library, but it was not available because it’s so popular.

    Then I met this book in place of that.

    The novel 'Family Theatre' consists of 7 stories, and 6 of them describe relations far from my own situation/experience.

    Actually, I'm an only child.

    So, I don't understand what brothers are like, and more than that, what sisters are like because I'm male.

    But while I read this book, I could feel it through the characters in this novel.

    The 1st story describes a pair of sisters, who are both very different from each other.

    The 5th story describes another pair of young sisters, and one is good at science and the other is good at literature.

    This novel uses Gakken’s magazine of Gakushu and Kagaku to emphasize their difference. That magazine reminds me of my childhood.

    The 2nd story describes a visual band geek sister and an idol geek brother, and they dislike each other.

    The 3rd story describes a mother and a daughter, and the daughter dislikes her mother.

    The 6th story describes a grandfather and a granddaughter, and the granddaughter dislikes her grandfather.

    However, toward the end of each story, the characters learn to notice their own love for each other.

    I feel very happy while reading them.

    Today, I've introduced 'Family Theatre' to you.

    I hope someday you will read this book and think about your own family if you have brothers or sisters.

    Thank you for listening!

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻村深月の作品

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