ドン・キホーテ クラシックバレエおひめさま物語

  • 講談社
3.50
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本棚登録 : 37
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (98ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062193153

作品紹介・あらすじ

ラ・マンチャの郷士ケハーナは騎士道物語を読みふけった末に、自分が遍歴の騎士ドン・キホーテだと思い込むようになった。そしてドゥルシネア姫という空想上の姫の面影を胸にいだき、サンチョ・パンサという農民を従士として、悪を懲らしめ困っている者を助ける旅に出た。
バルセロナの町に着いたドン・キホーテたちは、宿屋の美しい娘キトリに出会った。そのキトリにはバジルという貧しい床屋の恋人がいたが、父親のロレンツォはキトリを金持ちの貴族ガマーシュと結婚させようとしていた。キトリはバジルとの結婚を許してくれるようにと何度も父親に頼んだが、ロレンツォはけっして許そうとしない。こうなったらもう駆け落ちしかないと思い、キトリとバジルは手に手をとって逃げ出した。
ロレンツォとガマーシュはすぐに二人の後を追いかけた。キトリをドゥルシネア姫だと思いこんだドン・キホーテもサンチョとともに二人の後を追って行った。
ドン・キホーテはロマ族の野営地でキトリとバジルに追いついたが、そこにあった風車を悪しき巨人だと思い込み、風車に向かって突進した挙句にはねとばされてしまった。そして気絶したドン・キホーテは、愛しのドゥルシネア姫と森の妖精たちが舞い踊る、美しい夢を見た。
一方、追手の気配を察したキトリとバジルは馴染みの居酒屋に逃げ込んだが、ついにロレンツォとガマーシュに見つかってしまった。そこでバジルは一芝居打つ事にした。キトリとの結婚を許してもらえない事に絶望して自殺するふりをしたのだ。そこまでして結婚したいという二人の気持ちを知ったロレンツォはとうとう結婚を認めた。
キトリとバジルの結婚式がにぎやかに行われた。それを見届けたドン・キホーテは、ドゥルシネア姫の幻影に導かれ、サンチョとともに新たな冒険へと旅立って行くのだった。

感想・レビュー・書評

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  • 今度のバレエの発表会は「ドン・キホーテ」とのことなので絵本を探していたら、タイムリーにもこのシリーズから出た。即購入!
    絵も可愛くて、ドン・キホーテも悲壮にならない程度にコミカル。
    ドン・キホーテというとキトリは出てこない絵本が多いのでこれは本当に嬉しい!
    バレエの舞台を想像しつつ、絵本の物語も楽しい。
    街の活気のある様子。森のロマたち。銀色に輝く妖精たち。
    ドン・キホーテって痛々しくなって読むのが辛かったけど、この本では最後はカッコいいくらい。

  • 『ドン・キホーテ』をこういう本で読んだのは初めてで、面白かったです。
    バレエ部分以外も読んでみたいと思いました。

    余談ですが、文を書いた石崎洋司さんは高橋ジョージさんと、絵を描いた平澤朋子さんは三船美佳さんと同い年です。

    ☆彡☆彡☆彡☆彡

    さてクラシックバレエおひめさまものがたりはこのドン・キホーテをもって完結となります。

    ここで私は疑問に思った。

    この本を企画した人たちの考える”おひめさま”ってなに?

    最初、ヒロインのことだと思っていました。
    白鳥はオデット姫。くるみはクララ。眠れる森はオーロラ姫。ジゼルはジゼル。そしてドンキはキトリ。

    でもドンキにはドゥルシネア姫がでてくるんです。
    まあ、バレエではキトリ役が一人二役演じることが多いのですが。

    “姫”を調べると、高貴な身分にあった人の息女。
    でも童話やファンタジー等の影響により現代においては「姫は幼い・若い女性」というイメージが定着とあります。

    しかし”おひめさま”ではやはり普通の女の子ではない?

    とすると、ドンキではおひめさまはドゥルシネア姫?
    ジゼルではアルブレヒトの婚約者バチルダ?
    くるみはお菓子の国の女王(金平糖の精)かしら?

    鈴木哲さんに聞いてみたい。
    http://aoitori.kodansha.co.jp/editor/staff/20111015.html

  • クラッシックバレエ、『ドン・キホーテ』を子ども向けに書いたもの。小学校3年生くらいから。ルビがふってある漢字もちょうどその位。バレエを習っている子にはもちろん、『おすすめのかわいい本ありますか?』と聞かれた時にもかわいい挿絵を見せながら紹介できそう。
    巻末には、バレエの見どころの解説あり。

  • クラシックバレエの名作。
    華やかな場面が目に浮かびます。

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著者プロフィール

東京都生まれ。慶応大学経済学部卒業。
『世界の果ての魔女学校』で野間児童文芸賞、日本児童文芸家協会賞受賞。
主な著書に、「黒魔女さんが通る!!」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、
『杉原千畝 命のビザ』『福沢諭吉 「自由」を創る』(講談社火の鳥伝記文庫)、
翻訳の仕事に『クロックワークスリー マコーリー公園の秘密と三つの宝物』(講談社)、
「講談えほん」シリーズ(講談社)、「少年弁護士セオの事件簿」シリーズ(岩崎書店)などがある。

「2023年 『黒魔女さんと最後の戦い 6年1組 黒魔女さんが通る!!(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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