いわさきちひろ (講談社+α文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062563406

作品紹介・あらすじ

天才画家いわさきちひろ。そのやさしいまなざしの子どもの絵からは、うかがいしれない、鮮烈な人生があった。戦中戦後の昭和を生き、画家を目指したひとりの女性の苦闘の姿は、誰をも感動させずにはおかない。共に生きた家族、友人へのインタビューでは、当時のちひろの心情が語られている。

感想・レビュー・書評

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  • たいへん興味深く、一気に読みました。

    ちひろさんの本は、今までほぼ、ご家族か、
    美術関係者のかたが書かれてきましたが、
    この本でははじめて、歴史家として、
    劇作家でもある飯沢匡さんが、
    ちひろさんの生涯を、できるだけ公平な視点で、
    余す所なく書こうと試みられています。

    ちひろさんの「女ごころ」については、
    男性側の視点では…?と思う部分も少々ありましたが、
    黒柳徹子さんのインタビューが全編にわたって
    入ることで、全体的にやわらかく、血の通った
    本に仕上がっていました。

    子どもの頃からあんなに身近だったちひろさんの絵は、
    実際、大人になってから見ると本当に、
    誰にも真似できない偉業です。

    だから、好むと好まざるとに関わらず、
    ちひろさんの人生は、これからも歴史家や
    第三者の目で、描かれていくのだろうなぁ…と。
    ちひろさんは天国で、この思いがけない事態に、
    ちょっと困った顔で笑っているかもしれませんね(笑)

    それから、戦時中、軍部の援助で半年間、
    大陸にわたってお嬢様のように暮らしていたという
    エピソードですが、
    その後のちひろさんの絵の素晴らしさを
    損なうものでは、決してないと思います。

    それは、絵本「戦火の中の子どもたち」を見れば、
    如実にわかることで、
    あれほど心の琴線にふれる絵を書けるのは、
    あふれるほどの愛を持ち、たくさんの涙を
    知っていた人だったからだと思います。

    最後はひとりの女性として、
    母として、体をはって家庭を支え、
    素晴らしい絵をたくさん残していってくれた
    ちひろさんの生涯、
    素晴らしい人生だったと思います。

  • 天才画家いわさきちひろ。そのやさしいまなざしの子どもの絵からは、うかがいしれない、鮮烈な人生があった。
    戦中戦後の昭和を生き、画家を目指したひとりの女性の苦闘の姿は、誰をも感動させずにはおかない。共に生きた家族、友人へのインタビューでは、当時のちひろの心情が語られている。

  • ちひろさんの絵が大好きで、この本を買いました。

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著者プロフィール

女優・ユニセフ親善大使。東京都生まれ。自伝的著書『窓ぎわのトットちゃん』でも描かれたトモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業、NHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として、現在にいたるまで大活躍している。『窓ぎわのトットちゃん』(1981年)は、800万部というベストセラーの日本記録を達成し、全世界で2500万部を売り上げている。アジア初のユニセフ(国連児童基金)親善大使として、長年にわたりアフリカ、アジアなどを各国を訪問、めぐまれない子どもたちのことを知ってもらうための活動に力を入れている。

「2023年 『トットちゃんの 15つぶの だいず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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