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- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062582926
感想・レビュー・書評
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関西弁は言語学の研究対象であり、特に日本語の歴史を研究する上では上方の言語であった関西弁が唯一の対象となり得る。ところが、現代はメディアが東京に集中しており、そのような当たり前の事実でもなかなか通りが悪い。ましてや、所謂「大阪弁」に対する蔑視や偏見がひどい。大阪弁で話し始めたとたんに知的話題の対象から除外されるという思考回路を備えた人々すら見受けられる。
本書は言語学的な知見を多く引用し、関西・四国方言の京阪式アクセントは「音調言語」であり韓国語南部方言や日本語琉球方言、中国語との親和性が強いと位置づけられるようで、東日本方言や中国・九州方言とは異なるアクセント体系を持つ。そのため、関西方言と東日本方言(標準語)を使い分けることが困難なのは言語学的に根拠のあることだとしている。
我が国の歴史・文化に関心のある人に本書を読んで欲しいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示