人情馬鹿物語 (文庫コレクション大衆文学館 か 2-1)

著者 : 川口松太郎

• 講談社 (1995年10月1日発売)

感想・レビュー・書評

[見える透明人間さんの感想 · 2015年3月17日]

江戸っ子気質な人々の昔の人情話です。それぞれの話はハッピーエンドではないけど、心温まるいい話です。

[モヨコさんの感想 · 2012年2月21日]

憧れの女性に着せたい振袖の刺繍をする職人、子宮癌になり女としての人生が終わると思った女芸人の艶福譚、顧客から金をだまし取った若者を救うべく動き心底惚れているにもかかわらず前途ある若者だからと思い身を引く遊女、小説家志望の私と暮らす寿司屋の後家が自分には分不相応だと身を引く女、茶屋の女将が親子程年の離れた若い軍人と一夜を共にしてしまうがそれは自分が産んだ子だった話、会えば黒星を漬ける相撲取りの為に身を引く芸者、実の父ではない男を慕い続ける若者の話等々、12篇の下町の情緒溢れる人情話を収録した作品集。