ライン (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062636339

感想・レビュー・書評

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  • 何も勘ぐらずにどんどん読んだから完全にミスリードされた。
    スルスルと読み終わってしまえる本。
    ネットが一般的になりだした頃に流行っていたチャットを思い出した。

  • 恐ろしい話だった。
    …って、毎回レビューに書いてる気がするけれども。笑

    一度、チャットにはまったことがある。
    誰もが相手してくれて、愛してくれる。
    友達と遊ぶよりもそっちの方が楽しかった。

    それと一緒だ。
    わたしってまさに若者だなあなんて。


    顔と顔をあわせるとできないこと。
    顔がばれてないから積極的にできること。
    実際の人間との関わりって、面倒くさいから。
    スイッチを消すことでどうにでもなる世界が、楽だから。


    …話、面白かった。
    アサさんは、人々をパソコン世界と向き合わせる為に、でもストーリーも面白く作ってる。
    二日間で一気によんだ。

    あーーー、若者こわい。

  • 原題は「パソコン通信殺人事件」という乃南アサという女流作家の作品。

    原作は1990年に刊行されたということで、時代を感じさせる話題だった。

    いまでこそインターネットは当たり前の世の中だが、1990年と言えば、まだパソコンがNECのPC-9801の時代。

    Windows3.1の日本語版が1993年と言うことだから、まさにMS-DOSの時代。

    パソコンを持っているということが、理系の人間にとっては一種のステイタスだった時代の作品だ。

    その頃のパソコン通信は確かに文字だけのものだった。

    主人公は3浪。 3浪? なんていう人今いるのかな?

    そういえば浪人生なんていう言葉はあまり聞かなくなった。

    私の従兄弟が、三浪して大学に入ったときには、大学って大変なんだななんて、変に感心したもんだが、今大学に入るために3年間も浪人をするなんていうことあまり聞かないな~。

    ストーリーとしてはちょっと稚拙だが、昔の雰囲気を色濃く漂わせており、ストーリーの背景に描かれている風景が懐かしい。

  • ネカマといっていいかわからないけど、主人公がネカマになって男性を翻弄し、事件につながる話。
    斜め読みではあったけど、あっさりしてて読みやすいかな。

  • 最初読んだときこれ衝撃的だったなぁー。
    思わず買っちゃったもの。
    ここから私の乃南アサ好きが始まったようなものです。

  • やっぱりだいぶ古い気がするけれど当時を思えば
    斬新だったのかもしれない。
    チャットでのやりとりがものすごく馬鹿っぽく見えるけれど
    実際あんな感じだったりもするのである意味リアルだと思う。
    ところどころに出てくる伏線で犯人の検討がついた。
    けっこう一気に読めておもしろかった。

  • 『パソコン通信殺人事件』改題。
    最終的にもっと捻ったりするのかとおもいきや、なんか期待ハズレの感じ。
    でも乃南さんの文章は抵抗なく読めてやっぱり落ち着くな。

  • 最も愛するどんでん返し小説の極みですな。

    もっと有名になってもいい。
    いい。
    うん、いい。

  • パソコン通信でのチャットにハマった浪人生の話。
    ごく一部の人間だけで流行ったパソコン通信の時代から
    今では老若男女誰もがネットやメールを使いこなすようになったが
    その危険性はなお変わらないどころか
    ますます多岐に渡っている。

    コトバのやり取りの難しさを痛感する今にピッタリな題材だったかも。

    ミステリーとしては収束が少々呆気なかったかな。

    【蔵書・再読・4/25読了】

  • 1997年と言えばフランスワールドカップの1年前・・・まだ自分がパソコンの存在すら知らないときですね。
    チャットにはまる暇な青年の周りで起こる殺人事件・・・って言う、今ではありふれた題材です。
    当時は衝撃的だったのかなぁ?
    個人的に共通するものがないので、余りのめりこまなかったけど、自分がNEETの時に読んでたらたぶん、「やばい!仕事をしなければ!」ってなったかもですね(笑)

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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