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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062639682

感想・レビュー・書評

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  • 短編集だとついうっかり読むペースが遅くなってしまいます。

    子供の頃、夢中で読んだ星新一のことを思い出しながら読んでいました。

    中島らも、藤原伊織、山崎洋子、山上龍彦は個人的ベストてす。
    東野圭吾が期待しすぎたせいか、いまいちだったのが残念。

  • 【輝きの一瞬】という超短編を30編集めた文庫を読んだ。
    これは「小説現代」に「超短編小説25人集」という企画で掲載されたものと「IN★POCKET」に「お題拝借ミステリショートショート競作」という企画で連載されたものを文庫化したものである。
    超短編というだけあって一つの作品につき6〜7ページである。一言でいうと「凄い」。
    これだけの短い枠の中でさすが名人芸とばかりに見事に物語を作りあげている。
    作者によって作風が違うのがリアルにわかり、とても面白い仕上がりになっているのだ。
    現代小説あり、時代小説あり、ミステリありと小説のすべてが楽しめる。

    この文庫を手に取ったきっかけは中島らもである。1度読んでみたいと思っていた作家だった。他にも桐野夏生や東野圭吾など僕の好きな作家が名を連ねていた事もある。彼らの作品は期待を裏切らず良かった。しかし、1番印象に残り、短い作品ながらも余韻に浸れたのは高橋克彦の「花火」という作品だった。高橋克彦の名前は知っていたが、作品は読んだ事がなかった。こういう出会いもあるのだと思わず嬉しくなってしまう。今度、彼の作品をじっくりと読んで見たいと思った。

    短い話なので内容をここで説明してしまえばほとんど全てを語る事になってしまうかもしれないが、あえて紹介してみたい。
    花火職人の「ぼく」が主人公のこの物語は、開催された花火大会に盲目の人達が招待されたことからはじまる。はじめ「ぼく」は盲目の人を花火大会に招待するなんて、と主催者側に憤りを感じていたのだが、盲目の彼らの言葉に驚く。彼らは花火が見えずともその音でどんな大きさでどんな色でと想像できるというのだ。そして大きな音が鳴るたびに満面の笑みを浮かべる。その出来事を通じて花火というものは視覚だけではなく聴覚でも楽しめるものなのだと勉強させられる「ぼく」だが、そこである事に気付く。
    それは、同じ花火職人で「演出の天才」と賞賛されていた母親の事だ。半年前に亡くなった母親は、ある花火大会になると必ず、予算を無視し、素人のような構成で花火を打ち上げていたのだ。
    「音」という事を意識しはじめてからその事がきになって頭からはなれない。そこで花火を打ち上げる時に作る花火台帳を掘り起こして見てみる。この花火台帳とは、音楽家が楽譜を見ただけでその音のイメージがわかるように、花火職人もこの花火台帳をみれば、どんな間隔でどれほどの大きさの花火が夜空を飾るのか、またその音の大きさまでわかるという代物だ。そして「ぼく」は母親の秘密を知ってしまう。
    母親は必ず、とある花火大会でこれをやる。それは、「ぼく」の父親へのメッセージであった。「ぼく」は父親の顔を知らない。母親はとある地区に服役する「ぼく」の父親へモールス信号を利用して花火の音を聞かせることで父親にメッセージを送っていたのだ。母親が死んでからはじめてその地区で行われる花火大会。「ぼく」は花火の音にまだ見ぬ父親へのメッセージを込めて花火を打ち上げる。

    短い作品ではあるが実に見事な構成で描かれた感動物語である。7ページの文章で映画が1本作れそうな勢いだ。高橋克彦。僕はまたひとり気になる作家を見つけてしまった。

  • らもさんちょっとだけでがっかり・・・

  • 一編が本当に短い、超!!短編集。桐野さんが書いてたりしたから読んでみたけど、イマイチでした。輝きの一瞬ってタイトル詐欺だ。最近、なんでもかんでも「泣ける」やら「感動」で売ってる気がするけどそんな泣ける小説なんてそうそう無いし、内容に対して宣伝文が的外れなことも多い。と思います。

  • 中島らも、桐野夏生、東野圭吾、高橋克彦など、小説家として著名な人たちによってショートの小説が書かれている。全30編。どの内容もとてもおもしろい。とりわけ東野圭吾、高橋克彦の作品はもう一回読んでみたくなるほど。一作品5分もあれば読めるので暇な時間にちょこちょこ読むのにオススメです。

  • 30人の作家さんの短編がつまった一冊。読む本が偏っていたので、これを読んで面白かった作家の本にチャレンジしようかと。
    一作品、数ページの本当に短編。短いから仕方ないんだけど、「え!?終わり?」ってのが多かった。でもその短い中で、ちゃんと起承転結があるんだからすごいよねぇぇ。数ページで惹きこませてくれた作品は4作品だけ…(´Д`lll)
    「ねずみ/山崎洋子」「推理小説作家の午後/今野敏」「女も虎も/東野圭吾」「変わらずの信号/斎藤肇」です。
    でもね…やっぱり東野さんが一番いいわぁ…。30人も読んだのにだよぉ。他の3人も、この人の本を読んでみよう!って気にはなれなかったとです(´・ω・`) それと短編はあまり好きじゃないって事も判明しました。これからは、本屋であらすじと表紙を見て開拓しようと心に決めた2*才の春でした。
    (2005/4/19)

  • 様々な作家の短編小説が入っているもの。
    結構読者に謎めいた感じを残す作品が多い。

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科を卒業。ミュージシャン。作家。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞を、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞した。2004年、転落事故による脳挫傷などのため逝去。享年52。

「2021年 『中島らも曼荼羅コレクション#1 白いメリーさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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