ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 211
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645713

感想・レビュー・書評

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  • 有栖川有栖『ブラジル蝶の謎』読了。国名シリーズ第3弾。多種多様な6つの短編ミステリが収録されている。

    表題作は、現場の異様さが印象的。蝶々についての知識、雑学も手に入る。それについては他の国名シリーズでも同様ではあるが。

    特に印象的だったのは、『蝶々がはばたく』。これは火村がアームチェア・ディテクティブをするという点で異色に感じられた。それだけではなく、作者が書くのをためらったという点(それについてはあとがきに書かれている)でも印象に残った。

    パッと見て全体的に小粒な印象を受けるが、よく練れば長編にも出来るのではないかと思える内容の短編もあった。それぞれの舞台設定や凝った謎の数々、そして論理的な推理は相変わらず高い完成度である。

  • 2014年6月5日(金)、読了。

  • 火村さんと有栖川さんの
    コンビネーションが絶妙!!
    短編集は、どれも読みやすかったです。

    • さわだ。さん
      相変わらず、たくさん本を読んでいるのね。
      でもペースは落ちてるのかな?
      ここも久しぶりにログインしました。
      相変わらず、たくさん本を読んでいるのね。
      でもペースは落ちてるのかな?
      ここも久しぶりにログインしました。
      2014/06/05
  • 再読。作家アリスシリーズ6作目/国名シリーズ3作目。
    蝶に絡んだ物語で挟んで配列された6編の短編集。
    火村が助教授になりたての頃のお話があったりと楽しめる1冊です。
    あとがきで携帯電話に触れられていますが、携帯が無い時代のミステリも個人的にはとても好きです。
    テレカのトリックも以前出てきましたよね。
    今回の短編集の中では阪神淡路大震災から一月後に書かれた「蝶々がはばたく」がとても心に残ります。
    最後の6行に込められた有栖川氏の切なる祈りが胸に響きます。
    東日本大震災を経た今、また改めて祈るばかりです。
    せめて、、、と。

  • 表紙のチョウはアグリアス、ミイロタテハ。

  • 作家アリスと火村英生が活躍する国名シリーズ第3弾。
    あとがきで作者が述べているとおり、作品の順番は時系列ではなく、蝶にまつわる話で本書全体がサンドイッチされる構成となっている。
    有栖川有栖の本格ミステリ好きには肩すかしを食うようなものもあり、個人的には若干残念なイメージのある本書だが、それぞれにきちんと「そうだったのか!」と思わせる仕掛けは用意されており、一定のレベルは保証されているあたりはさすがである。
    個人的に印象に残ったのは「彼女か彼か」と「蝶々がはばたく」の2本。前者は証言の嘘をそんなところで見破ったの?という、明かされてみれば当たり前なのになぜか盲点になってしまっていた点が、後者は地震国・日本を象徴する物語であり、ラストは胸にぐっとくる点が、それぞれ自分としては印象に残った理由かなと思う。

  • アリスと火村の国名シリーズ第三弾。
    6作入った短編集。
    この短編集はすごく好きだ。
    どの話もとてもいい。

    『人喰いの滝』はトリックがとてもシュールな光景を想像させて良い。
    そして『蝶々がはばたく』が一番好き。
    人が死ぬのではない、脱出ミステリー。
    そのトリックと、最後の文章がとてもいい。
    なんだか希望が持てる。

  • うーん。基本的に作家シリーズの短編集は大好きなんだが、ブラジル蝶は少し点が辛くなる。
    途中まではいくつもの意味ありげで印象的な伏線にどきどきするんだけど、結末に十分な納得がいかなかったり、無理があるように思える作品がちらほら……。
    しかし『蝶々がはばたく』には毎回胸を突かれる。
    そして携帯電話がほとんど普及していない作中設定に、いまとなってはだが、ときどきとても違和感と時代を感じたwww いまのアリスや火村はバリバリスマホ使ってるかもしれないなwww

  • 短編集です。時系列を無視して読んでいるので、火村先生の過去ってどこまで明らかになってるの?って思うけど、どこまでもそこまでも全然明らかになってないのかな。ところで実は再読なんですが、見事に犯人やトリックを忘れてました(笑)何回でも楽しめるからいいや(笑)

  • (かなり昔に読んだので要再読)

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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